Intel Arcとは?グラボ(A/Bシリーズ)と内蔵GPUの違い・性能を解説

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Intel Arcとは?。専用GPUと内蔵GPUの違い

Intel Arcとは、IntelのGPUブランド名です。CPU内蔵GPUと単体グラボの両方に使われるため、「Arc搭載」だけでは性能を判断できません。

ノートPCを選ぶならCPU名とGPU名、グラボを増設するならカードの正式型番とPC側の対応条件を確認します。この記事では、型番の見分け方からゲーム・動画編集での選び方まで整理します。

この記事の結論
  • Intel Arcは内蔵GPUと単体グラボを含むGPUブランド
  • 140V・140T・B390などの内蔵GPUは型番まで確認する
  • B580・B570は専用VRAMを備える単体グラボ
  • ゲーム性能は同じ解像度・画質・生成設定で比較する
  • 増設では電源・寸法・Resizable BARも確認する
目次

Intel Arcとは?Intelが展開するGPU(グラフィックス)のブランド

CPUに内蔵されたIntel Arc GraphicsのGPUをイメージしたイラスト

あらためて定義から確認します。Intel Arc Graphics(インテル アーク グラフィックス)は、Intelが展開するGPUのブランド名です。2022年の「Arc Aシリーズ」から本格的な展開が始まり、現在はノートパソコンからデスクトップ、業務用の製品まで幅広く使われています。

まず押さえておきたいのは、同じ「Arc」という名前が、CPUに内蔵されたGPUと、単体のグラフィックボードの両方に使われているという点です。

CPU(パソコンの頭脳にあたる部品)の中にGPU機能が組み込まれているものが「内蔵Arc」、独立したパーツとして取り付けるものが「単体GPUのArc」だと考えてください。

ノートPCの仕様表にある「Arc Graphics」はほぼ内蔵GPU

見分け方はシンプルです。型番が付かず「Arc Graphics」とだけ書かれていれば、まずCPU内蔵GPUだと考えてください。

ただしCore Ultra搭載ノートでも、内蔵GPUの種類はCPUの型番によって異なります。

Arc 140V・130Vを搭載する製品もあれば、2026年に登場したCore Ultra シリーズ3(開発コード名:Panther Lake)のように「Arc B390」を内蔵する製品もあり、すべてのCore Ultraが同じArc GPUを内蔵するわけではありません。

たとえばCore Ultra 5 135Hの内蔵GPUは、インテル公式の製品仕様で「Intel Arc graphics」と記載されます。一方でCore Ultra 5 125Uは「Intel Graphics」で、Arcの名前が付きません。

CPU名とGPU名は製品仕様でセットで確認してください。

出典: インテル公式 製品仕様(Core Ultra 5 135H) / 同(Core Ultra 5 125U)(2026年9月5日確認)

ここで紛らわしいのが、内蔵GPUにも「Arc B390」のようにBで始まる名前が使われている点です。単体グラフィックボードの「Arc B580」と頭文字が同じですが、両者は別物です。

見分けるときは名前の文字だけで判断せず、その製品がノートPCのCPUに内蔵されたGPUなのか、拡張スロットに挿す単体グラフィックボードなのかを仕様欄で確かめてください。

Intel Arcの主な系統

普段使いを中心にゲームも楽しみたいなら、内蔵Arcは比較候補です。ただし「内蔵Arcなら全部同じ」とは考えず、GPU型番とPCの仕様、ゲーム側の要件を照合してください。

系統代表例どんな製品か
Core Ultra内蔵のArcArc 140V、Arc 130V、Arc B390などノートPCなどのCPUに内蔵されたGPU
Arc Bシリーズ(単体)Arc B580(12GB)、Arc B570(10GB)デスクトップ向けの現行グラフィックボード(第2世代)
Arc Aシリーズ(単体)Arc A770、A750、A580など旧世代のグラフィックボード。流通在庫や搭載ノートで見かける
Arc ProArc Pro Bシリーズ・AシリーズCADなど業務向け。普段使いでは優先度は低い

出典: インテル公式サポート(インテル Arc 専用グラフィックス製品ファミリー)

PCコンパス

ノートPCの仕様表にある「Arc Graphics」は、グラフィックボードが別に載っているという意味ではありません。まずはここを取り違えないようにしましょう。

ただし、内蔵だから性能が低いと決めつけるのも正確ではありません。次の章で見ていくとおり、従来の内蔵グラフィックスより一段上の性能を狙って設計されているためです。

Arc Bシリーズ(Battlemage)とは?Aシリーズとの違い

単体グラフィックボードのIntel Arcで現行にあたるのが、第2世代のArc Bシリーズ(開発コード名:Battlemage)です。

「Xe2」アーキテクチャを採用し、デスクトップ向けにはArc B580(VRAM 12GB)とArc B570(VRAM 10GB)が用意されています。本記事では、公式製品一覧で確認できるB580・B570を単体グラボの代表例として扱います。

IntelはB580・B570を、フルHD〜WQHDのゲーム向けとして案内しています。VRAMはそれぞれ12GB・10GBです。XeSSには超解像とフレーム生成があり、利用できる機能はゲーム・GPU・ドライバーで確認します。

AシリーズとBシリーズはどう違う?

項目Arc AシリーズArc Bシリーズ
世代第1世代(Alchemist)第2世代(Battlemage)
アーキテクチャXe HPGXe2
代表モデルA770・A750・A580B580(12GB)・B570(10GB)
XeSSへの対応対応。ドライバー更新でXeSS 3のマルチフレーム生成にも対応対応。XeSS 2のフレーム生成に対応し、XeSS 3も利用できる
位置づけ旧世代。流通在庫が中心現行のモデル

ひとことで言えば、Aシリーズが第1世代、Bシリーズが設計を刷新した第2世代です。これから単体GPUのArcを選ぶならBシリーズが基本になります。Aシリーズは、価格がこなれた流通在庫や搭載済みのノートPCで見かける存在だと考えてください。

なお、XeSSの機能はドライバー更新で対応範囲が広がっており、複数のフレームを補うXeSS 3のマルチフレーム生成は、単体のArc A/BシリーズだけでなくCore Ultraの内蔵GPUでも利用できるようになっています。

実際に使えるかどうかはゲーム側の対応にもよるため、遊びたいタイトルの対応状況を確認してください。

また、Core Ultra内蔵の「Arc 140V」なども単体GPUと同じ系統の設計です。ただし同じ「Arc」でも、内蔵か単体かで性能の絶対値は大きく異なる点は変わりません。

GeForceやRadeonも含めたグラフィックボード全体の序列は、GPU(グラボ)の性能比較の記事で一覧にしています。Bシリーズの位置づけを確認したい方はあわせてどうぞ。

Intel Arcの性能比較|内蔵GPUの型番と用途で確認

Intel Arc Graphicsで快適にできる用途をイメージしたイラスト

Intel Arcの性能比較では、まずGPUの正式名・搭載CPU・PCのメモリ構成を揃えて確認します。「Arc」というブランド名だけでは、ゲームで出るフレームレートや他社GPUとの優劣は決まりません。

内蔵Arcの型番比較:140V・140T・B390の見分け方

仕様欄のGPU名種類比較するときの注意
Arc 140V・130VCore Ultra内蔵GPUVまで含む型番と、搭載PCの条件で比較する
Arc 140T・130TCore Ultra内蔵GPU数字が同じでもVモデルと同一製品ではない
Arc B390・B370Core Ultra シリーズ3の内蔵GPUB580などの単体グラボとは別。Bの文字だけで分類しない
Arc B580・B570単体グラフィックボード内蔵GPUと分け、専用VRAMや電源の条件も確認する

これは製品の種類を見分ける表です。数字の大小だけで世代をまたいだ性能順位や「GeForceの何番相当か」は決められません。実測値を見るときは同じゲーム・解像度・画質設定で比べます。

出典:Intel公式・ノートPC向けArc GPU一覧(2026年9月26日確認)。単体GPUの比較は既存のGPU性能比較記事をご覧ください。

同じ型番でもメモリ・電力設定・ゲーム条件を揃える

内蔵ArcはPCのメインメモリを共用します。Windowsに表示される共有GPUメモリの上限を、単体グラボの専用VRAMと同じ意味で比べないでください。搭載メモリ量や構成もPCの仕様表で確認します。

出典:Intel公式・WindowsのグラフィックスメモリFAQ(2026年9月26日確認)。

比較する項目条件を揃える理由
CPU・GPU名、メモリ容量と構成同じArcブランドでも構成が異なるため
PC機種・電力モード・冷却条件薄型ノートと別の機種では、同じGPU名でも動作条件が変わるため
ゲーム・解像度・画質・ドライバー測定条件が違うfpsを同じ性能として扱わないため
XeSS・フレーム生成のオン/オフ描画方法の違う結果を混ぜないため

自分のPCの型番が分からない場合は、Windows 11でCPU・メモリ・GPUを確認する手順から調べられます。次の用途表は購入候補を絞る目安で、個別ゲームの動作保証ではありません。

用途別の目安と、ゲームの実測値の見方

用途確認する条件
Web閲覧・Office必要なメモリ量、画面と外部出力
動画視聴配信サービス、解像度、対応コーデック
写真・動画編集使用ソフト、素材形式、GPU対応機能
2D・3Dゲーム作品名、画質、解像度、目標fps
高負荷なゲーム・制作同条件の実測と必要VRAM。単体GPUも比較
用途名だけで全Arc製品の快適性を保証する表ではありません。

普段使いを中心にゲームも楽しみたいなら、内蔵Arcは比較候補です。ただし「内蔵Arcなら全部同じ」とは考えず、GPU型番とPCの仕様、ゲーム側の要件を照合してください。

従来の内蔵グラフィックスより一段上を狙った設計

内蔵GPUはどれも同じだと思われがちですが、Arcは従来のIntel UHDやIris系の内蔵グラフィックスよりも一段上の実用性能を狙って設計されたブランドです。事務作業や動画視聴に加えて、軽めのゲームや写真・動画編集まで視野に入れた作りになっています。

機能面では、対応ゲームで画質を保ちながらフレームレートを底上げするXeSS(=Intel独自の超解像技術)や、動画の視聴・録画で使われる新しい圧縮形式AV1への対応が挙げられます。動画まわりで使い勝手がよいのは、この設計の新しさによるものです。

ゲームはどこまで遊べる?

ゲームの軽さは見た目だけでは決まりません。2D作品でもCPU負荷が高いものがあり、3D作品でも画質を調整できる場合があります。目的のゲームと同じ条件の比較を探しましょう。

高画質・高フレームレートを優先するなら、単体グラボ搭載PCも候補に入れましょう。内蔵Arcで遊べるかは、搭載GPUの型番と、遊びたいゲームの推奨環境・同条件の実測値で確認してください。

PCコンパス

ネット・動画・書類作成が中心なら、内蔵Arc搭載機も候補です。ゲームも遊ぶ場合は作品名と希望設定を決め、そのPCでの動作条件を確認しましょう。

グラフィックボード(単体GPU)との違い

CPU内蔵GPUと単体グラフィックボードの違いを比較するイラスト

次に、混同されやすい「内蔵Arc」と「グラフィックボード(単体GPU)」の違いを整理します。グラフィックボードは、GPUチップ・専用メモリ(VRAM)・冷却ファンをひとつの基板にまとめた、映像処理を担当する拡張パーツです。

基本から知りたい方はグラボ(GPU)とは?もあわせてどうぞ。

比較項目内蔵Arc(ノートPCなど)単体グラフィックボード
搭載場所CPUの中に一体化独立した拡張パーツ
メモリメインメモリと共用専用のVRAMを搭載
性能の目安普段使い〜軽いゲーム重い3Dゲームや本格的な制作まで
消費電力・発熱少なめ多め(電源や冷却への配慮が必要)
あとからの交換不可対応するデスクトップなら交換・増設を検討可能

内蔵Arcは専用のVRAMを持たず、パソコンのメインメモリを共用して動きます。そのぶん消費電力や発熱を抑えられるため、薄型ノートやバッテリー駆動と相性がよい構成です。ただし、内蔵か単体かだけで全製品の性能順は決まりません。候補のGPU同士を同じ条件で比較してください。

特に注意したいのが、ノートPCの内蔵Arcは、あとから単体グラフィックボードに交換・増設できないという点です。内部のGPUは通常交換できません。

ただし、PC本体・端子・OS・外付けGPU機器が対応していれば、Thunderboltなどを使う外付けGPUという方法はあります。費用や帯域の制約もあるため、事前に対応を確認してください。

出典: インテル公式サポート(グラフィックス)

PCコンパス

「あとから内部のグラフィックボードを足せる」とは考えないでください。外付けGPUも対応機種が限られます。買う前に用途を決めておくのが確実です。

なお、前述のArc Bシリーズ(B580・B570)のような単体グラフィックボードを、デスクトップPCに自分で増設するという選択肢もあります。

その場合は、対応CPU・マザーボード・電源に加えて、Resizable BAR(またはSmart Access Memory)を有効にできることを確認してください。

IntelはArc A/Bシリーズの性能を引き出す条件としてこの設定を挙げています。古いPCでは対応していない場合があるため、完成品PCでも販売店の対応情報を確認しておくと安心です。

Intelのグラボを選ぶ前に確認する互換性

単体Arcは「取り付く」と「性能を出せる」を分ける

Arc B580などはPCI Expressスロットへ取り付ける単体グラボですが、空きスロットだけで購入を決めないでください。ケースの寸法・電源・補助電源に加え、Resizable BARの対応も必要です。

確認するもの見る場所不足していた場合
カードの長さ・厚みカード製品ページとケース仕様同じGPUでも小型のカードなどを比較
電源容量・コネクターカードメーカーと電源の仕様電源交換を含む費用を確認
Resizable BAR / Smart Access MemoryPC・マザーボードのサポート情報BIOS対応や有効化の可否を確認
OSとドライバーIntelの対応構成と配布ページ自分のOSに合う版を確認
Intel純正カードの寸法・電源条件を、他社製の同じGPUカードへ一律適用しないでください。

Resizable BARはCPUからGPUメモリへアクセスする仕組みに関する設定です。IntelはArc A/Bシリーズの最適な性能に向けて有効化を案内しています。「無効でも映る」ことと、想定する性能が出ることは別です。

出典:Intel Arcデスクトップ導入ガイド(2026年9月26日確認)。

古いPCではBIOS設定を急いで変更しない

UEFI起動やGPTなどの前提も確認します。現在の起動方式を調べずにCSMを無効化すると、OSを起動できなくなる場合があります。PCメーカーの手順に従い、必要なデータと回復手段を用意して進めてください。

増設費が膨らむ場合は、グラボ交換前の確認事項で交換範囲を整理できます。用途からPC全体を選ぶ場合は、ゲーミングPCの予算相場も参考になります。

Intel Arcが用途に足りるかを判断する手順

内蔵ArcのノートPCを選ぶ場合

STEP
CPUとGPUを正式名で確認する

「Core Ultra」「Arc」の総称だけでなく、CPU末尾とGPUの140V・140T・B390などの表記まで照合します。

STEP
使うアプリの条件を確認する

ゲームは解像度・画質・目標fps、動画編集は素材の形式とエフェクト、AI用途はソフト側の対応GPUを確認します。

STEP
候補PCそのものの条件で比較する

メモリ構成・電力モード・冷却設計を確認します。別機種の同名GPUで得られたfpsは、手元の機種の保証値ではありません。

ゲーム・動画編集・AIで比べる項目は違う

用途内蔵Arcを検討する条件別のGPUも比べたい条件
文書作成・動画視聴画面・メモリ・持ち運びを優先特殊な映像出力や接続要件がある
ゲーム目的のゲームが希望の設定で動く高解像度・高fps・重いレイトレーシングを優先
動画編集・配信ソフトが利用するコーデックとGPU機能に対応重いエフェクトや複数素材で性能不足
ローカルAI・3DCG使うソフトがIntel GPUに対応CUDA限定など特定GPUを要求
用途の名前だけで快適性を保証せず、実際のアプリと設定で判断します。

AV1対応は、すべての編集処理が速いことを意味しません。素材のデコード、書き出しのエンコード、エフェクト処理を分け、アプリがそのGPUを利用できるか確認します。

PCコンパス

内蔵だから一律に不向き、単体だから必ず快適とは限りません。GPUの正式名と、使うソフトの条件を組み合わせると選びやすくなります。

まとめ|Intel Arc GraphicsはIntelのGPUブランド名

この記事のまとめ
  • 仕様表で「Arc Graphics」を見たら、CPU内蔵か単体グラボかを製品仕様で確かめる
  • 内蔵Arcは普段使いの候補。ゲームは作品と希望設定で確認する
  • 高負荷用途では、使うソフトに対応した単体GPU搭載機も比較する
  • ノートPCの内蔵Arcは後から交換できない。買う前に遊びたいゲームの推奨環境を確認する
  • デスクトップにArc B580・B570を増設するなら、Resizable BARを有効にできるか確認する

Intel Arc Graphicsは名前だけ見ると分かりにくいものの、「内蔵か単体かを見分けて、自分の用途と照らし合わせる」という2段階で判断できます。仕様表の読み方がひとつ増えると、ほかのパーツの表記も読み解きやすくなります。

Intel Arcはグラボですか、内蔵GPUですか?

両方あります。B580・B570は単体グラボ、140V・140T・B390などはCPU内蔵GPUです。ブランド名ではなく製品仕様で区別します。

Intel Arcの性能はGeForceの何番相当ですか?

Arcの型番、PCの電力・メモリ、ゲームによって変わるため、ブランド全体を1つの型番に換算できません。同じゲーム・画質・解像度・フレーム生成条件で比較してください。

Intel製CPUでないとArcグラボは使えませんか?

Intel公式の対応構成にはAMD Ryzen搭載環境も含まれます。CPUメーカーだけでなく、マザーボード、OS、Resizable BARなどの条件を確認します。

内蔵Arcはあとから交換できますか?

通常は内部のGPUを交換できません。対応するPCと外付けGPU機器を接続する方法はありますが、内部交換とは別で、端子・OS・費用を確認する必要があります。

Core Ultraなら必ずArcですか?

いいえ。CPU型番によって内蔵GPUは異なり、Intel Graphicsと記載される製品もあります。PCの仕様表とIntelのCPU製品仕様をセットで見てください。

出典:IntelのXeSS 3対応拡張リリースノート(2026年9月26日確認)。

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この記事を書いた人

PCコンパス編集部です!

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