「MiMo-V2.6は自分のPCで動くの?無料で使えるの?」Xiaomi(シャオミ)がAIモデルを無償公開したというニュースを見て、そう気になった方も多いはずです。
ただ、話題の中心は開発者向けのAPI料金やベンチマークばかり。「家のPCで動かせるのか」には、なかなか答えが見つかりませんよね。
この記事では、MiMo-V2.6を「何者か・無料で試せるか・料金・PCで動くか」の4点で整理します。数値はすべて2026年9月24日時点で、公式サイト・公式Hugging Face・国内外の報道から確認したものです。
- MiMo-V2.6をPCで試すなら、無料チャットか9B版のローカル実行が現実的
- Flashは軽量化した配布版でも126GB以上、Proはさらに大きく家庭用PCでは動かない
- 9B版は軽量化版なら約3.6〜5.4GiBで、VRAM 8GBクラスから試せる見込み
- API料金は100万トークンあたりFlashが入力0.14ドル・出力0.28ドル
- 性能はメーカー公表値でOpus 5に一部並ぶが、PCで動く9B版は別物
MiMo-V2.6とは?PCで今すぐ試せるのは無料チャットと9B版
MiMo-V2.6とは、XiaomiのAI開発チーム「Xiaomi MiMo」が2026年9月21〜22日に公開したAIモデルのシリーズです。文章に加えて、画像・動画・音声を読み取れるのが特徴です。
仕組みはMoE(=質問ごとに必要な部分だけを動かして計算を減らす方式)です。PC Watchやgihyo.jpの報道によると、強化学習の規模を広げ、コーディングやエージェント作業、サイバーセキュリティの能力を伸ばしたとされています。
公開日は、媒体によって21日・22日と表記が分かれています。Hugging Faceへの登録は協定世界時で21日、日本時間では22日の未明でした。
MiMo-V2.6のPro・Flash・9B版の違い
PC Watchと公式Hugging Faceの情報をまとめると、MiMo-V2.6の構成は次のとおりです。
| MiMo-V2.6の種類 | 総パラメータ | 推論時に動く分 | 位置づけ |
|---|---|---|---|
| MiMo-V2.6 Pro | 1.02兆 | 420億 | 最上位 |
| MiMo-V2.6 Flash | 約3,100億(公式は3,090億) | 150億 | 性能と効率のバランス型 |
| MiMo-V2.6 Pro-UltraSpeed | — | — | Proの出力を最大20倍速くする高速版(APIの料金区分) |
| MiMo-V2.6-Distill-Qwen-9B(9B版) | 90億 | 90億(すべてが動くDense型) | Qwen3.5-9Bを追加学習した小型版 |
パラメータはAIの規模を表す数字で、大きいほど賢くなりやすい一方、動かすのに必要なメモリも増えます。
気をつけたいのは9B版です。9B版はProやFlashを縮小したものではありません。別のAIモデル「Qwen3.5-9B」に、MiMo-V2.6が作ったデータを追加で学習させた小型版です。
画像・動画・音声は読めるが、出力は文字だけ
公式ページによると、MiMo-V2.6 Proが受け取れるのはテキスト・画像・動画・音声で、返答はテキストのみです。画像や音声を「作る」AIではない点は覚えておきましょう。
一度に読み込める長さ(コンテキスト長)は100万トークン、1回の最大出力は12.8万トークンです。Flashも公式モデルカードで100万トークン対応とされています。
MITライセンスで中身も無料公開
MiMo-V2.6は、Pro・Flash・9B版のいずれも重み(=AIの中身にあたる学習済みデータ)がHugging Faceで無償公開されています。ライセンスは、商用利用・改変・再配布が認められるMITです。

「無料で公開」は「無料でダウンロードできる」という意味です。動かすための機材は別に必要なので、PCで動くかは後半の表で確かめてくださいね。
無料で使える?MiMo-V2.6の料金と使える場所
よくある疑問:ダウンロードしなくても、ブラウザで気軽に試せないの?
無料で試せる入口はブラウザのチャット
いちばん手軽なのは、公式サイトから入れるブラウザのチャット(AI Studio)です。公式サイトでは、セットアップ不要でチャットできる入口として案内されています。
利用にはXiaomiアカウントでのサインインが必要です。2026年9月24日の確認時点で料金の表示はありませんでしたが、1日に使える回数などの上限は公開されていません。
日本からの利用や日本語の精度についても、公式の明記は見当たりませんでした。まずは短い質問で使い勝手を確かめるのがおすすめです。
MiMo-V2.6のAPI料金は100万トークン単位
アプリやサービスに組み込むためのAPIは有料です。料金は公式ページとTHE BRIDGEの報道で確認したもので、gihyo.jpによると前のV2.5シリーズから据え置きとされています(2026年9月24日時点・米ドル)。
| MiMo-V2.6の種類 | 入力(キャッシュヒット) | 入力(キャッシュミス) | 出力 |
|---|---|---|---|
| Flash | 0.0028ドル | 0.14ドル | 0.28ドル |
| Pro | 0.0036ドル | 0.435ドル | 0.87ドル |
| Pro-UltraSpeed | 0.036ドル | 4.35ドル | 8.7ドル |
キャッシュヒットは、同じ前置きの文章をくり返し送ったときに適用される割安な料金です。キャッシュの書き込みは、期間限定で無料とされています。
UltraSpeedは速さと引き換えに、Proのおよそ10倍の料金です。料金は改定されやすいので、申し込む前に公式サイトで最新の金額を確認してください。
MiMo DesktopならWindows PCでも使える
THE BRIDGEとgihyo.jpの報道によると、ブラウザ以外の入口は次の4つです。
- MiMo Desktop:早期アクセスを終えて正式版に。Windows PCとApple Silicon搭載Macに対応し、2つのモデルとUltraSpeedモードを搭載
- MiMo Code:開発者向けのコーディング支援
- MiMo API Platform:自作アプリやサービスに組み込むためのAPI
- OpenRouter:複数のAIをまとめて呼び出せる外部サービス
Windows PCで普段使いするなら、MiMo Desktopが有力な候補です。
MiMo-V2.6の性能は?Opus 5に並ぶ項目と及ばない項目
MiMo-V2.6 Proの実力はメーカー公表値で見る
PC Watchが掲載した比較では、MiMo-V2.6 ProとClaude Opus 5のスコアは次のとおりです。いずれもXiaomi側が公表した数値です。
| ベンチマーク | MiMo-V2.6 Pro | Claude Opus 5 |
|---|---|---|
| AutomationBench v1.0.6 | 53.1 | 50.3 |
| Terminal Bench 2.1 | 89.9 | 89.1 |
| Agents’ Last Exam | 31.6 | 31.6 |
| JobBench | 62.0 | 65.7 |
| DeepSWE v1.1 | 71.9 | 74.0 |
自動化やターミナル操作の項目では上回り、Agents’ Last Examは同点、JobBenchやDeepSWEでは下回ります。得意と不得意がはっきり分かれると見るのが妥当です。
比較相手は1世代前のOpus 5で、9月22日に登場したOpus 5.5ではありません。最新モデルとの違いは、Opus 5.5とOpus 5・Fable 5.1の比較記事で整理しています。
第三者の総合指標「Artificial Analysis Intelligence Index」では、MiMo-V2.6 Proは46(公式ページでは46.32)です。
公開時点で、重みを公開したモデル(オープンウェイト)の中で最上位と報じられ、Grok 4.7と同点でした。
PCで動く9B版はどこまで使える?
注意したいのは、PCで動かせる9B版の実力です。公式モデルカードでは、同じTerminal Bench 2.1でFlashが87.6、9B版が37.1と大きな差があります。
9B版はほかに、SWE Verifiedで61.1、SWE Proで44.6です。公式は9B版を「エージェント向け強化学習の研究の出発点」として公開しており、チャット用に仕上げた完成品ではありません。
つまり、PCで動くMiMo-V2.6は、ブラウザで使えるProやFlashと同じ賢さではないということです。



9B版は「手元で動かして仕組みを体験する版」と考えると、期待とのズレが少なくなりますよ。
MiMo-V2.6は自分のPCで動く?モデル別の容量とVRAMの目安


結論から言うと、家庭のPCで現実的なのは9B版だけです。ProとFlashは、ファイルの大きさの時点で一般的なゲーミングPCの範囲を超えています。
ProとFlashは家庭用PCでは現実的でない
AIをPCで快適に動かすには、モデルのファイルをグラボのVRAMに収めるのが基本です。
MiMo-V2.6のFlashは、量子化(=精度を少し落としてファイルを小さくする軽量化)した配布版でも、Q2_K形式で126GB、MXFP4形式で167GBあります。ggml-orgが配布するGGUF版の数字です。
公式の推奨構成も、GPUを4〜8枚束ねるサーバー向けです。総パラメータ1.02兆のProはさらに大きく、ProとFlashは家庭用PCでは動かないと考えてください。
9B版ならゲーミングPCで試せる見込み
9B版の公式データ(BF16形式)は、4分割で合計18.8GBです。有志が量子化したGGUF版なら3.63GiBと5.42GiBで、ぐっと身近になります。
ファイルの大きさに、会話の長さぶんの作業領域を足した量がVRAMに収まれば快適に動く、というのが一般的な目安です。そこから推定すると次のようになります。
| MiMo-V2.6の種類 | ファイルの大きさ | 家庭用PCでの目安(推定) |
|---|---|---|
| Pro | Flashよりさらに大きい | 現実的でない |
| Flash | 量子化版でも126〜167GB | 現実的でない |
| 9B版(公式の元データ) | 合計18.8GB | 18.8GBを超えるVRAMが目安 |
| 9B版(有志の量子化版) | 約3.6〜5.4GiB | VRAM 8GBクラスで試せる見込み。長い文章なら12〜16GBクラスが安心 |
この表はファイルサイズからの推定で、実測値ではありません。公式は必要なPCスペックを公表していない点に注意してください。
AI用途でGeForceが選ばれやすい理由は、CUDAとは?の解説記事で詳しく紹介しています。
9B版をPCで試す流れ
細かな画面操作はアプリごとに違いますが、大まかな流れは次の3ステップです。
LM StudioやOllamaなど、PCでAIを動かすアプリを最新版に更新します。アプリの選び方はLM StudioとOllamaの違いの記事で紹介しています。
有志の量子化版のページには「Qwen3.5に対応したllama.cppが必要」と注記されており、古い版のアプリでは読み込めない場合があります。
3.63GiBか5.42GiBのファイルを、PCのVRAMに合わせて選びます。配布しているのはXiaomiではなく有志の方です。
アプリでファイルを読み込み、短い質問で返答の速さや内容を確かめます。
非公式配布の量子化版は自己責任で使うものです。入手元のページの注意書きを読み、公式版との違いを理解したうえで試してください。
ローカルAI用にVRAMに余裕のあるPCを探すなら、GeForce搭載モデルから比べると選びやすくなります。
\AI時代の相棒探し/
MiMo-V2.6はどれを使う?目的別の選び方と注意点
目的別に選ぶMiMo-V2.6の入口
- まず無料で試したい:ブラウザのチャット(Xiaomiアカウントが必要)
- Windows PCで普段使いしたい:MiMo Desktop
- 自分のPCで動かしたい:9B版の量子化版(VRAM 8GBクラス以上が目安・推定)
- アプリに組み込みたい:APIかOpenRouter(従量課金)
迷ったら、まずブラウザのチャットで試すのが近道です。気に入ったらMiMo Desktop、仕組みまで触りたくなったら9B版、という順で広げると無駄がありません。
MiMo-V2.6を使う前の注意点
- 日本語の精度:公式の明記がないため、実際に試して確かめる
- 入力する情報:仕事の機密情報や個人情報は入れず、試すときはダミーの文章を使う
- ベンチマーク:Xiaomi側の公表値なので、自分の用途で試して判断する
まとめ|MiMo-V2.6は無料チャットで試し、PCでは9B版を選ぶ
最後に、MiMo-V2.6をPCで使うときの判断ポイントを整理します。
- ブラウザのチャットはサインインで試せるが、利用上限は公開されていない
- Windows PC向けのMiMo Desktopも正式版として提供されている
- PCで動かすなら9B版の量子化版を選び、VRAMの目安は推定として扱う
- 9B版は研究の出発点として公開された版で、ProやFlashと同じ賢さではない
「無償公開」と「自分のPCで動く」は別の話です。まずは無料チャットで相性を確かめ、手元で動かしたくなったら9B版とPCのVRAMを照らし合わせてみてください。
- MiMo-V2.6は無料で使えますか?
-
2026年9月24日時点では、公式サイトのブラウザチャットをXiaomiアカウントでサインインして試せ、料金の表示はありませんでした。利用上限は非公開で、APIは従量課金です。
- MiMo-V2.6は商用利用できますか?
-
Pro・Flash・9B版の重みはMITライセンスで公開されており、商用利用・改変・再配布が認められています。
- MiMo-V2.6は日本語で使えますか?
-
日本語の精度や日本からの利用について、公式の明記は確認できませんでした。まずは無料チャットで短い質問を試すのがおすすめです。
- 9B版をPCで動かすにはVRAMがどれくらい必要ですか?
-
公式の必要スペックは公表されていません。有志の量子化版が約3.6〜5.4GiBなので、8GBクラスで試せる見込み、長い文章なら12〜16GBクラスが安心というのが当サイトの推定です。









