改ざん版Claude Codeのバックドア問題で、Cursorを使う人が「自分は対象か」を確かめる手順をまとめます。
対象は、Cursorのマーケットプレイスから入手したバージョン2.1.312と2.1.313で、WindowsとmacOSです。確認は数分で終わり、何も変更しません。2026年11月2日時点の情報です。
よくある疑問:Cursorを使っていますが、自分は対象なのでしょうか。
- Claude Codeのバックドアは、Cursorで入手した改ざん版が対象(WindowsとmacOS)
- 公式の配布経路の版は、影響を受けた証拠がないとされる
- 確認は、鍵ファイルに svc-telemetry の文字があるかを調べるだけ
- 見つかったら、アンインストールだけで終えず、認証情報も入れ替える
- 多くの環境でSSHの有効化は失敗したとされるが、鍵の追加は起こり得た
Claude Codeのバックドア問題とは?Cursorで起きたことと対象
Claude Codeのバックドア問題は、Cursorのマーケットプレイスに、Anthropic製ではない改ざん版のClaude Codeが置かれていた件です。
拡張機能(=アプリに機能を足す追加プログラム)にバックドア(=外から入るための裏口)が仕込まれ、攻撃者がその裏口を開こうとしました。
Claude Code自体の使い方は、Claude Codeのクラウドセッションとは?使い方・料金とクレジットで紹介しています。
何が起きたか(時系列)
Cursorの通知では、改ざん版は米国時間の10月29日 2:27 amから1:35 pmまで入手できました。日本時間では10月29日の18時27分ごろから10月30日の5時35分ごろで、約11時間です(筆者の計算)。
対象になる人・ならない人
対象になるのは、その時間帯にCursorのマーケットプレイスから、拡張機能ID「Anthropic.claude-code」の2.1.312か2.1.313を入手した、WindowsまたはmacOSの利用者です。
Cursorは、他の拡張機能やGrok Bot、Grokに影響はなく、他のバージョンや公式の配布経路が影響を受けた証拠もないと説明しています。
Anthropicの担当者は、同社のシステムや社員のPCは侵害されていないと説明した、と窓の杜が伝えています。
影響を受けた可能性があるのは最大5,000人で、これはCursorの当初の見積もりです(StepSecurityと窓の杜の記載)。日本の利用者数ではありません。
改ざん版のClaude Codeが試みたこと
Cursorの説明では、改ざん版のClaude Codeは次の4つを試みました。実際に何が起きたかは環境で異なります。
- ホスト情報の収集(環境変数の名前、Gitのメールアドレス、公開IP)
- 攻撃者のSSH公開鍵の追加(ラベルはsvc-telemetry)
- SSHの有効化と、PCの内側から外へ接続を張る裏口の試み
- 再起動後も動き続ける仕組み(永続化)の設置
SSH(=遠隔操作に使う通信方法)の有効化は、Cursorが管理者権限で起動されていたなどの特殊な状況を除いて失敗する、とCursorは説明しています。多くの環境で、攻撃者はSSHでログインできなかったとされます。
ただし、鍵の追加や情報の送信は起こり得たため、該当する場合は対処が必要です。
Claude Codeのバックドアは自分も対象?Cursorを使う人の確認手順
まず3つの質問で見当をつけます。バージョンが分からなくても、確認コマンドで調べられます。確認コマンドは、書き写しのミスを避けるため、Cursorの通知ページの原文をコピーして使ってください。
Windowsで確認する
スタートメニューで「PowerShell」と検索して開きます。PowerShellは、コマンドを打ち込んで操作する画面です。
下のコマンドをコピーして貼り付け、Enterを押します。内容は、Cursorの通知ページにあるWindows用の確認コマンドと同じです。
$files = "$HOME\.ssh\authorized_keys", "C:\ProgramData\ssh\administrators_authorized_keys" | Where-Object { Test-Path $_ }
if ($files -and (Select-String svc-telemetry $files)) { "svc-telemetry key found" } else { "No key found; machine not impacted" }
表示の意味は、下の表のとおりです。「key found」なら対象です。
このコマンドは読み取るだけで、ファイルを書き換えたり消したりしません。1行ずつ読むと、次のとおりです。
| 部分 | やっていること |
|---|---|
| 1行目の前半 | 調べる鍵ファイルを2つ挙げる。1つ目は自分のユーザー用、2つ目は管理者用 |
| 1行目の後半(Where-Object の部分) | 挙げたうち、実際に存在するファイルだけを残して $files に入れる |
| 2行目の前半(Select-String の部分) | 残したファイルの中から「svc-telemetry」の文字を探す |
| 2行目の後半({ } の中) | 見つかれば「svc-telemetry key found」、見つからなければ「No key found; machine not impacted」と表示する |
鍵ファイルが1つも無いときは $files が空になり、「No key found; machine not impacted」の側が表示されます。
macOSで確認する
macOSでは、ターミナルを開き、通知ページにあるmacOS用の確認コマンドを1行貼り付けます。記号が多く写し間違えやすいので、必ず原文をコピーしてください。
調べるのは自分の鍵ファイル(~/.ssh/authorized_keys)だけで、「svc-telemetry」の文字を探す点はWindowsと同じです。
WindowsとmacOSのどちらも、表示は次の2通りです。
| 表示 | 意味 |
|---|---|
| svc-telemetry key found | 攻撃者の公開鍵が見つかった(対象) |
| No key found; machine not impacted | 鍵は見つからなかった |
痕跡(IOC)の見方
確認コマンドで見つからなくても、その時間帯に入れた覚えがあるなら、痕跡(IOC)も見ます。痕跡とは、改ざん版のClaude Codeが残すファイルやタスクの名前です。
| OS | 痕跡の例 |
|---|---|
| Windows | スケジュールタスク「SysMon」/スタートアップの sysmon.cmd/%USERPROFILE%\.config の smt.cmd と smtk/%TEMP% の「.stk_」で始まるファイル |
| Windows(管理者用の鍵) | C:\ProgramData\ssh\administrators_authorized_keys(Microsoftが確認対象に挙げたファイル) |
| macOS | ~/Library/LaunchAgents/com.apple.sysmond.plist/~/.config/.smt/~/.config/.smtk |
出典:Cursor、Microsoft(2026年11月2日確認)
Microsoftは、削除の前に痕跡を保全するよう勧めています。個人なら、削除する前に画面やファイル名を撮影しておくと役立ちます(筆者の整理)。
Claude Codeのバックドアが見つかったときの対処:アンインストールだけでは足りない

Cursorは、拡張機能のアンインストールだけでは不十分な場合がある、と説明しています。改ざん版のClaude Codeが、拡張機能とは別に動き続けるスクリプトを置く、という趣旨です。
まずやること
Wi-FiやLANをいったん切り、そのPCでの重要な作業とログインを止めます(筆者の整理)。
Windowsは管理者として開いたPowerShell、macOSは該当ユーザー(rootではない)で実行します。実行前に、通知ページで最新の手順を確認してください。
前の表の痕跡が残っていないかを、修復のあとにもう一度見直します。
信頼できる別の端末から、そのPCで使えた認証情報を入れ替えます。
認証情報とセッションを入れ替える
Cursorが集めるとしているのは、環境変数の「名前」です。値が送られたとは書かれていません。ただしCursorは、のちにバックドア経由で認証情報へアクセスされた可能性は排除できない、と説明しています。
そのPCからアクセスできた認証情報とセッションは、信頼できる別の端末から入れ替えてください。SSHの鍵、各サービスのトークン、保存したパスワードなどが対象です(筆者の整理)。
情報漏えいのあとの見直し方はドコモ光の情報漏洩、対象はplala(Sコース)だけ?確認方法とやることも参考になります。

認証情報の入れ替えは、必ず別の端末からです。そのPCからだと、意味がなくなってしまいます。
それでも不安なとき
Cursorは自社の対応として、該当拡張機能の削除、鍵の入れ替え、環境の再構築などを行ったと説明しています。不安が残るなら、OSの入れ直しや、security@cursor.com への相談も選択肢です(筆者の整理)。
見つからなかったときと、これからの拡張機能の入れ方
結果別の行動表
| 状況 | 次にやること |
|---|---|
| key foundと表示された(対象) | 前の章の対処へ。アンインストールだけで終えない |
| No key foundと表示された | 入れた覚えがあれば痕跡を確認し、通知ページを再確認 |
| 該当の時間帯に入れた覚えがある | 結果にかかわらず、痕跡の表も確認する |
| Cursorを使っていない | 通知が示す対象はCursorのマーケットプレイス。通知ページの更新だけ確認する |
この確認で調べるのは鍵の有無です。「見つからない」ことは、安全の保証ではありません。Claude Codeのバックドアは、痕跡の確認と通知ページの再確認まで行うと安心です。
今後の拡張機能の選び方
一般的な心がけです(筆者の整理)。
- 発行元・公開日・更新履歴を見てから入れる
- 入れる拡張機能を、必要なものだけに絞る
- 更新が出た直後に、あわてて入れない
- AIツールの配布方法は、Anthropicのドキュメントで確認する
関連するAIツールはClaude Coworkとは?無料で使える?対象プランと統合後の使い方、セキュリティ更新の例はPHP脆弱性の影響は?サービス停止の理由と利用者・サイト運営者の対応で紹介しています。
分かっていること・まだ分からないこと
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 分かっている | 対象は、マーケットプレイスの改ざん版Claude Code(2.1.312・2.1.313)で、WindowsとmacOS |
| 分かっている | 入手できた期間は約11時間(筆者の計算)。攻撃者のサーバーはすでにオフライン(Cursorの説明) |
| まだ分からない | 改ざん版が混入した原因 |
| まだ分からない | 実際に何人が入手したか(最大5,000人はCursorの当初の見積もり) |
| まだ分からない | 一部の報道にある、2.1.312・2.1.313以外のバージョンの記述(一次情報では未確認) |
出典:Cursor、Microsoft、StepSecurity、窓の杜(2026年11月2日確認)
分析会社Phorionは、macOS版ではSSHの有効化を調べる処理に不備があり、SSHが元から動いていないMacでは外から入る経路が成立しにくいと分析しています。Windows版にも別の不具合があるとしています。ただし、鍵の追加と永続化の仕組みは置かれるため、対処は必要です(Phorionの分析)。分析会社の見解であり、Cursorの説明とは別です。
最新の情報は、Cursorの通知ページが一次情報です。通知の最終更新は10月30日 11:30 am(米国時間)で、2026年11月2日時点で、新しいバージョンや人数の追加は書かれていません。



Claude Codeのバックドアの続報は、Cursorの通知ページを定期的に見ておきたいですね。
Claude Codeのバックドア問題についてよくある質問
- Cursorを使っていなければ、Claude Codeのバックドアは関係ありますか?
-
Cursorの通知が対象とするのは、Cursorのマーケットプレイスから入手した2.1.312と2.1.313です。Cursorを使っていなければ、この件の対象にはあたりません。
- 拡張機能をアンインストールすれば安全ですか?
-
いいえ。Cursorは、アンインストールだけでは不十分な場合があると説明しています。拡張機能とは別に動き続けるスクリプトが残る可能性があるため、通知ページの手順で確認してください。
- 確認コマンドを実行しても大丈夫ですか?
-
確認コマンドは、鍵ファイルの中に「svc-telemetry」の文字があるかを調べるだけで、ファイルを変更しないものです(Cursorの説明)。
- Anthropicのシステムが侵害されたのですか?
-
Anthropicの担当者は、同社のシステムや社員のPCは侵害されておらず、公式の配布経路の版は影響を受けないと説明した、と窓の杜が伝えています。改ざん版はAnthropic製ではない、とCursorも説明しています。
まとめ:Claude Codeのバックドアは、確認と認証情報の入れ替えが基本
Claude Codeのバックドア問題は、落ち着いて確認の手順を踏めば、数分で自分の状況を把握できます。
- 次にやること:通知ページの確認コマンドで、鍵の有無を調べる
- まだ分からないこと:混入の原因と、実際に入手した人数
- 見直す時期:Cursorの通知ページが更新されたとき
今回の件とは別の話ですが、AIツールを使うPCの構成を見直したくなったら、ドスパラで見比べるのも一つの手です。
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