Grok Botは、xAIが2026年8月11日にベータ版として公開したAIエージェントです。チャットで質問に答えるだけでなく、自分専用のクラウドのコンピューターでブラウザやアプリを操作し、頼まれた作業を最後まで進めます。
「無料で使えるの?」「料金はいくら?」「自分のPCが高性能じゃないとダメ?」と気になっている方も多いはずです。9月には企業向けの提供や、チームで共有できる「Team Bots」も始まり、情報が次々に更新されています。
この記事では、xAIの公式発表と公式ドキュメント、Cursorの公式料金ページをもとに、Grok Botの料金・対象プラン・できること・始め方・注意点を整理します(2026年10月2日確認)。
- Grok Botは、クラウドのPCで作業を代行するxAIのAIエージェント
- 無料プランでは使えない。金額を確認できた最安の入口はCursor Proの月20ドル
- 利用枠はGrokやCursor本体とは別で、週ごとに用意される
- 作業はクラウド側で進むため、手元のPCに高性能なGPUは不要
- ログイン情報を渡す前に、承認が必要な操作を決めておく
Grok Botとは?自分専用のクラウドPCで作業を進めるxAIのAIエージェント

Grok Botとは、xAIが提供する作業を任せられるAIエージェントです。各Botは、ブラウザ・ファイル・ターミナル(=文字で命令を打ち込んでPCを操作する画面)を備えた常設のクラウドのコンピューターの上で動きます。
xAIは公式発表で、Grok Botを「常に稼働しているエージェントのチーム」と紹介しています。自分専用のコンピューターを持ち、人と同じようにツールやアプリの中で作業し、24時間7日間働き続けるという説明です。
普段のGrok(チャット)とGrok Botの違い
Grokのチャットは、質問すると答えを返してくれるAIです。Xの投稿で@grokに質問する使い方も、答えを返す点では同じ仲間です。
一方のGrok Botは、使っているツールにサインインし、メールやアプリをまたいで作業を終わらせるところまで担当します。
| 比べる点 | Grokのチャット | Grok Bot |
|---|---|---|
| 主な役割 | 質問に答える・文章を作る | 頼まれた作業を最後まで進める |
| 作業する場所 | 会話の画面の中 | Bot専用のクラウドPC(ブラウザ・ファイル・ターミナル) |
| 人の関わり方 | 1回ずつ質問して答えを受け取る | 仕事を頼み、承認が必要なときだけ応じる |
| 向いている使い方 | 調べもの・相談・下書き作り | くり返しの作業、複数のアプリをまたぐ作業 |
Grokのモデルそのものの性能や料金は、Grok 4.7の解説記事でまとめています。
Grok Botの公開からの動き(2026年10月2日時点)
| 日付 | Grok Botの主な動き |
|---|---|
| 2026年8月11日 | ベータ版として公開。SuperGrok系とCursorの有料プランの加入者が対象 |
| 2026年8月26日 | 対象プランを拡大。macOS版・iOS版・Android版の入手先を案内 |
| 2026年8月29日 | X(旧Twitter)との連携を強化 |
| 2026年9月3日 | 企業向け(Enterprise)の提供を開始 |
| 2026年9月28日 | チームで共有する「Team Bots」をパブリックベータで公開 |
日付はいずれもxAIの公式ニュース(x.ai/news)で確認したものです。公開から2か月足らずで機能が増え続けているため、使う前に最新情報を見ておくと安心です。
Grok Botは無料で使える?料金と対象プラン(2026年10月時点)
結論から言うと、Grok Botは無料プランでは使えません。2026年10月2日時点の公式ドキュメントでは、Cursorの有料個人プラン、Cursor Teams、個人向けのSuperGrok系プランが対象です。
Grok Botを使えるプラン一覧
| プラン | Grok Bot | 月額(2026年10月2日確認) |
|---|---|---|
| Cursor Hobby(無料) | × | 無料 |
| Cursor Pro | ○ | 20ドル |
| Cursor Pro+・Ultra | ○ | 公式サイトで確認 |
| Cursor Teams | ○ | 1ユーザーあたり40ドル |
| SuperGrok・SuperGrok Plus・SuperGrok Heavy | ○ | Grokの公式料金ページで確認 |
| Enterprise | ○ | 個別に問い合わせ |
Cursor公式の料金ページでは、ProとTeamsの欄に「Grok Bot access」と記載されています。無料のHobbyには、Grok Botの記載がありません。
金額を確認できた中で最も安い入口は、Cursor Proの月20ドルです。SuperGrok系の月額は、Grokの公式料金ページで最新の金額を確認してください。
Grok Botの週ごとの利用枠と追加の従量課金
Grok Botには、GrokやCursorのプランとは別の利用枠があります。xAIの発表でも、Grok BotはGrokやCursorのプランとは別に、独自の利用枠を持つと説明されています。
公式ドキュメントによると、対象のサブスクリプションには週ごとの利用枠が含まれ、枠は毎週リセットされます。枠を超えて使いたい場合、対象アカウントはモデルとトークンの費用にもとづく従量課金を追加できます。
| Grok Botの利用枠 | 2026年10月2日時点の状況 |
|---|---|
| 枠の単位 | 週ごと(毎週リセット) |
| GrokやCursor本体との関係 | 別枠 |
| 枠を超えた場合 | 対象アカウントは従量課金を追加できる |
| 週の利用枠の量 | 公式に数値の記載なし |
| 従量課金の単価 | 公式に数値の記載なし |
よくある疑問:すでにSuperGrokを契約していれば、そのままGrok Botも使えるの?
公式ドキュメントでは、個人のSuperGrok・SuperGrok Plus・SuperGrok Heavyの契約をGrok Botにリンクして使えると案内されています。契約に含まれる週の枠を使い、超えた分は従量課金で追加する仕組みです。

従量課金を追加する前に、毎週どれくらい枠を使っているかを一度確かめておくと、思わぬ請求を防げます。
Grok Botでできること
xAIの発表と公式ドキュメントをもとに、Grok Botでできることを4つに整理します。依頼は文字入力のほか、音声入力や音声チャットでも行えます。
クラウドのPCでブラウザ・ファイル・ターミナルを使う
Grok Botは、使っているツールにサインインし、アプリやメールをまたいで作業します。作業は最後まで進め、承認が必要なときだけ戻ってくる設計です。
メールなどは、送信前に下書きを確認して承認する使い方ができます。会話の内容ややり方の好みを記憶し、文脈はBotごとに分かれるため、用途ごとにBotを分けると話が混ざりにくくなります。
手順を見せて覚えさせる「ルーティン」
Grok Botには、一度やり方を見せると「ルーティン(Routine)」として保存し、次回から自分で実行する仕組みがあります。修正を伝えれば、それも次回から反映されます。
やり方を見せる録画は最長10分です。毎週の集計やいつもの申請作業のように、手順が決まっている仕事ほど任せやすくなります。



最初は、毎週くり返している小さな作業を1つだけ任せてみると、Botの得意・不得意がつかみやすいですよ。
複数のBotで連携、チームで共有するTeam Bots
Bot同士はメッセージを送り合い、グループチャットで文脈を共有できます。調べものと資料作りを別々のBotに任せ、同じチャットで連携させるといった使い方です。
2026年9月28日には、チームで共有する「Team Bots」がパブリックベータで公開されました。対象はTeamsとEnterpriseのプランです。
Team Botsは、ファイルや指示、Salesforce・Notion・GitHubなどのプラグイン、APIの認証情報、メモリーを組み合わせ、使うほど上達するとされています。各メンバーとの会話は非公開のまま、チームの知見を共有できます。
Xとの連携で投稿やトレンドを確認する
2026年8月29日には、X(旧Twitter)との連携が強化されました。Xアカウントを接続すると、投稿の検索、タイムラインやメンションの確認、トレンドの把握を任せられます。
Xのプラグインはブックマークの管理にも対応しています。有料のGrok Bot利用者には、使い始め用の無料のX APIクレジットが付与されると発表されています。
Grok Botの始め方と必要なPC・対応OS


Grok Botを使い始める流れは、次の5段階です。画面の表記はアプリの更新で変わることがあるため、ここでは流れだけを紹介します。
Cursorの有料プランか、個人向けのSuperGrok系プランを用意します。SuperGrok系を使う場合は、契約をGrok Botにリンクします。
PCならmacOS・Windows・Linuxのデスクトップアプリ、スマホやタブレットならiPhone・iPad・Android向けのアプリを使います。
やってほしい作業を文字や音声で伝えます。決まった手順がある作業は、やり方を見せてルーティンとして覚えさせます。
作業に使うアプリやサービスにサインインさせます。最初は、その作業に必要な最小限のアカウントにとどめるのがおすすめです。
メール送信など外部に出る操作は、Botが用意した下書きを確認してから承認します。
Grok Botの対応OSの一覧
| 端末の種類 | Grok Botの対応OS(2026年10月2日確認) |
|---|---|
| デスクトップ | macOS(Apple siliconとIntel) |
| デスクトップ | Windows(x64とArm64) |
| デスクトップ | Linux(x64とArm64) |
| スマホ・タブレット | iPhone(iOS 18以降)、iPad(iPadOS 18以降) |
| スマホ | Android(9以降) |
Windowsは、Arm64(=Snapdragon搭載PCなどで使われるCPUの種類)にも対応しています。出典はxAIの公式ドキュメント(docs.x.ai)で、LinuxやiPadも対応端末に含まれています。
Grok Botに高性能なPCは必要?
Grok Botの作業はBot専用のクラウドPCで進むため、手元のPCに高性能なGPUは必要ありません。手元の端末は、Botに指示を出して結果を受け取る窓口です。
重視したいのは、対応OSのアプリが快適に動くことと、安定したネット回線です。公式ドキュメントにPCの推奨スペックは書かれていませんが、仕組み上、重い処理を手元でこなす必要はありません。
| 比べる点 | Grok Bot(クラウドで動く) | ローカルAI(自分のPCで動く) |
|---|---|---|
| 処理する場所 | Bot専用のクラウドPC | 自分のPC |
| 手元のPCで重視する点 | 対応OS・安定した回線 | GPUとビデオメモリの容量 |
| PCの電源を切ると | クラウド側で動き続ける設計 | AIも止まる |
反対に、AIを自分のPCの中で動かすローカルAIでは、GPUとビデオメモリの容量が使えるモデルの大きさを左右します。Grok Botのためだけに高価なゲーミングPCを買う必要はありません。
ローカルAIに必要なビデオメモリ(VRAM)の目安とGPUの選び方は、ローカルLLMに必要なVRAMの解説記事で紹介しています。
Grok Botを使う前の注意点
ログイン情報と承認の設定を先に決める
Grok Botは、使っているツールにサインインして作業します。便利な反面、Botに渡したアカウントでは、メール送信や投稿などの操作も任せることになります。
ログイン情報を渡す前に、どの操作で承認を求めるかを決めておきましょう。送信前に下書きを承認する使い方にしておけば、意図しないメールや投稿を防ぎやすくなります。
2026年9月3日の企業向けの発表では、各ユーザーの作業はほかのユーザーと分離された環境で動くと説明されています。Botは初期状態ではどのアカウントにもアクセスできず、サインインさせたアカウントだけを使う仕組みです。
同じ発表では、GrokとCursorのEnterprise顧客は発表から2週間、Grok Botを無料で使え、組織全体を招待できるとされていました。発表時点の期間限定の施策のため、現在の条件は公式で確認してください。



仕事のアカウントを任せる場合は、外部のAIサービスとの接続が社内ルールで認められているかも確認しておきましょう。
学習設定・日本語・ベータ版であること
Grok Botの学習へのオプトアウト(=自分のデータをAIの学習に使わないよう断る設定)は、Cursorアカウントのプライバシー設定に従います。「Legacy Privacy Mode」は使えないと公式ドキュメントにあります。
表示言語は、デスクトップ版で「システムに従う」設定と20以上の言語から選べます。ただし、2026年10月2日時点の公式ドキュメントでは、日本語が含まれるかの明記は確認できませんでした。
Grok Botはベータ版として公開され、Team Botsもパブリックベータです。機能や料金、対象プランは今後変わる可能性があります。使い始める前に、次の5点を確認しておくと安心です。
- 承認:送信・投稿・購入など外部に出る操作は承認制にする
- アカウント:Botに渡すログインは作業に必要な分だけにする
- 学習設定:Cursorのプライバシー設定でオプトアウトを確認する
- 費用:従量課金を追加するなら、利用状況を定期的に見る
- 最新情報:料金・対象プランは公式サイトで確認する
まとめ:Grok Botは作業を任せたい人向けのAIエージェント
最後に、Grok Botを使うかどうかを判断するポイントを整理します。
- 決まった作業をAIに任せたい人は、Cursor ProかSuperGrok系で試せる
- 調べものや相談が中心なら、Grokのチャットで足りることが多い
- 超過分は従量課金。週の枠の量は非公表なので使い方を見ながら判断する
- PCは対応OSと回線が基準。ローカルAIもやるならGPUで選ぶ
- 権限と承認を絞り、ベータ版である点も踏まえて小さく始める
Grok Botは、AIに「聞く」から「任せる」へ進むための入り口になるサービスです。ほかの作業代行型のAIと比べたい方は、OpenAI dotsの解説やCopilot Autopilotの解説もあわせて読んでみてください。
- Grok Botは無料で使えますか?
-
2026年10月2日時点では、無料プランは対象外です。Cursorの無料プラン(Hobby)にもGrok Botの記載はありません。金額を確認できた中では、Cursor Proの月20ドルが最も安い入口です。
- Grok Botは日本で使えますか?日本語には対応していますか?
-
公式ドキュメントに地域制限の記載は見当たりませんでした。デスクトップ版は20以上の表示言語から選べますが、日本語が含まれるかの明記は確認できていません(2026年10月2日時点)。
- スマホだけでGrok Botを使えますか?
-
iPhone(iOS 18以降)、iPad(iPadOS 18以降)、Android(9以降)向けのアプリがあり、スマホからBotに作業を頼めます。なお、スマホ版の表示言語の一覧はデスクトップ版より短いと案内されています。
- Grok Botを使うのに高性能なPCは必要ですか?
-
必要ありません。作業はBot専用のクラウドPCで進むため、手元のPCは対応OSのアプリが動き、ネット回線が安定していれば使えます。
- Grok Botにログイン情報を渡しても安全ですか?
-
Botは初期状態ではどのアカウントにも入れず、サインインさせたアカウントだけを使うとxAIは説明しています。渡すログインは作業に必要な分に絞り、送信前に下書きを承認する使い方にしておくと安心です。
出典(2026年10月2日確認)









