ゲーミングPCの経費|個人事業主の耐用年数と40万円未満特例

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ゲーミングPCの価格と事業利用割合から経費計上を判断するイメージ

ゲーミングPCは、事業で使う部分を必要経費にできます。購入額をその年に全額計上できるかは、取得価額・取得日・使用開始日・申告方法などで変わります。ゲームと兼用する場合は私用分を分けます。

個人事業主のゲーミングPCは、通常の減価償却なら法定耐用年数4年が基本です。青色申告の一定の中小事業者は、2026年4月1日以後に取得した40万円未満の資産について、条件を満たせば少額特例を選べます。

この記事では、2026年10月18日に確認した国税庁の情報をもとに、ゲーミングPCの経費処理を整理します。取得価額と使用実態を確認し、制度の対象者や手続きが不明な場合は税務署・税理士へ相談してください。

ゲーミングPCを仕事と兼用してよいか迷う方は、ゲーミングPCは仕事と兼用できる?で使い方の条件も確認しておくと整理しやすくなります。

この記事の結論
  • ゲーミングPCは事業分が経費。通常の法定耐用年数は4年
  • 10万円未満の全額計上と、20万円未満の一括償却は白色申告でも選択可能
  • 40万円未満の特例は青色申告の一定の中小事業者が対象。年間限度額などの条件あり
  • 私用と兼用する場合は、記録を基に事業分を区分して経費にする
目次

結論:ゲーミングPCは事業分を経費にできる

ゲーミングPCを仕事と私用に分けて考える家事按分の概念図
仕事と私用で兼用するPCは、利用実態に基づいて事業分を分けます。

ゲーミングPCという名称だけで経費になるかは決まりません。国税庁の必要経費の説明では、収入を得るための費用や業務上の費用が対象です。私用分は必要経費に含めません。

ライブ配信、動画編集、イラスト制作、3D、副業のデザイン業務。これらで実際に使っているなら、見た目が光るゲーミングPCでも経費計上の対象です。逆に、事業に一切使っていないPCは、どれだけ安くても経費になりません。

ゲーミングPCの取得価額で使える制度を確認し、その年の減価償却費などに事業割合を反映します。特例を使う場合は取得日・使用開始日・申告方法・年間限度額も確認してください。

よくある疑問:ゲームにも使っているPCを経費にしたら、税務署に怒られない?

ゲーミングPCを兼用する場合、経費にできるのは業務上必要な部分として明確に区分できる金額です。利用記録などを基に事業割合を説明できるようにし、私用分まで全額計上しないことが大切です。

減価償却とは?パソコンの法定耐用年数は4年

ゲーミングPCの購入費用を4年に分けて経費にする減価償却のイメージ

減価償却とは、長く使う高額な資産の購入費用を、使う年数で分けて少しずつ経費にしていく手続きです。20万円のPCを1年で使い切るわけではないので、購入額を何年かに割り振る、という考え方をします。

国税庁の耐用年数表では、パーソナルコンピュータはサーバー用を除き4年です。ゲーミングPCも通常はこの区分で考えます。中古品の扱いや、減価償却以外の特例を選ぶ場合とは区別してください。

定額法での計算はとてもシンプル

個人事業主が届出をしていない場合、法定の償却方法は定額法です。計算式は取得価額 × 償却率 × その年に事業で使った月数 ÷ 12。耐用年数4年の定額法の償却率は0.250です(国税庁 No.2106 定額法と定率法による減価償却/2026年10月18日確認)。

わかりやすく32万円のPCを、1月から事業に100%使ったとします。32万円 × 0.250 = 年8万円ずつ、4年かけて経費にしていく形です。

年その年の減価償却費未償却残高
1年目80,000円240,000円
2年目80,000円160,000円
3年目80,000円80,000円
4年目79,999円1円(備忘価額)

最後に1円だけ残るのは、帳簿上その資産がまだ手元にあることを示す備忘価額のためです。また、年の途中で使い始めた場合は月割になります。10月から使い始めたなら、初年度は80,000円 × 3ヶ月 ÷ 12 = 20,000円だけが1年目の経費です。

中古ゲーミングPCは、取得後に使える期間の見積りが難しい場合、条件を満たせば簡便法を使えます。一部経過なら「未経過年数+経過年数×20%」、全部経過なら「法定耐用年数×20%」で、端数を切り捨て、2年未満は2年にします。

出典:国税庁の中古資産の耐用年数の説明。取得価額の50%を超える資本的支出など、簡便法を使えない条件もあります。中古なら必ず2年で経費化できるわけではありません。

価格帯別の処理早見表|2026年4月から「40万円未満」に拡大

ここが本題です。同じゲーミングPCでも、1台あたりの取得価額によって選べる処理が変わります。まず全体像を表で押さえてください。

スクロールできます
取得価額選べる処理の例対象・条件償却資産税
10万円未満使用した年に全額を経費にする青色・白色とも。事業分に限るこの処理なら対象外
10万円以上20万円未満一括償却資産として3年で各1/3青色・白色とも。通常償却等も選択可一括償却なら対象外
10万円以上40万円未満少額特例で使用した年に経費算入2026年4月1日以後取得の対象資産。青色申告の一定の中小事業者、年間300万円まで申告対象
40万円以上/特例を使わない場合通常の減価償却新品PCの定額法は原則4年申告対象

出典:国税庁「減価償却のあらまし」(2026年10月18日確認)。ゲーミングPCを貸付け用に取得する場合などは除外条件もあるため、表だけで適用を決めないでください。

少額特例の上限が30万円未満→40万円未満へ

個人事業主向けの少額特例は、青色申告をする一定の中小事業者が対象です。取得価額は2026年3月31日までの取得なら30万円未満、同年4月1日以後の取得なら40万円未満が基準です。

国税庁No.2100では、特例の対象期間は2029年3月31日までと案内されています。ゲーミングPCを購入した日だけでなく、対象期間内に業務で使い始めたかも確認し、その使用年の必要経費として処理します。

少額特例の対象にできる取得価額は年間合計300万円までです。ゲーミングPC以外の対象資産も合算します。青色申告であれば無条件に使えるわけではなく、対象事業者の条件や申告上の手続きも確認してください。

2026年10月18日時点の国税庁No.2100には40万円未満への改正が反映されています。古い記事の30万円未満という基準を、2026年4月1日以後に取得したゲーミングPCへそのまま当てはめないようにしましょう。

判定は税込か税抜か?答えは「自分の経理方式」

10万円・20万円・40万円の判定は、自分の消費税の経理方式に合わせます。税込経理なら税込、税抜経理なら税抜で判定します。国税庁No.2100にも説明があり、免税事業者は税込経理になります。

免税事業者は税込経理になるため、税込価格でそのまま判定します。一方、税抜経理をしている課税事業者なら、税込43万円のPCでも税抜だと約39万円となり、40万円未満の枠に収まります。同じ1台でも扱いが変わるわけです。

一括償却資産は白色申告でも使える

「20万円未満の3年均等償却は青色申告だけ」と書かれた解説を見かけますが、これは正確ではありません。一括償却資産は所得税法施行令に基づく制度で、青色・白色を問わず使えます。青色申告限定なのは、40万円未満の少額減価償却資産の特例のほうです。

一括償却資産にはもうひとつ利点があります。20万円未満をこの方法で処理すると、償却資産税(固定資産税)の申告対象から外れます。少額特例で全額落としたものは申告対象に含まれるので、この点は逆です。

償却資産税は課税標準額の合計が150万円未満なら課税されませんが、税額が出ないことと申告不要は別です。少額特例を使ったゲーミングPCも申告対象になるため、自治体の案内を確認してください。

家事按分:ゲームにも使うPCは何割まで経費にできる?

事業用とプライベート用でゲーミングPCの使用割合を分ける家事按分のイメージ

家事按分とは、事業とプライベートの両方で使うものを、合理的な基準で分けて事業分だけ経費にすることです。ゲーミングPCはまさにこれに当てはまります。

基準としてよく使われるのが使用時間です。週に配信・編集で20時間、私的なゲームで20時間なら事業割合は50%。

取得価額24万円・事業割合50%でも、金額基準は按分前の24万円で判定します。12万円に減らして一括償却を選べるわけではありません。その年の経費額は、選んだ償却方法や適用できる特例によって変わります。

ゲーミングPCの事業割合は実態を基に判断します。私的なゲームにも使うなら、その時間を事業利用に含めないようにしてください。特定の割合なら必ず認められるという基準はありません。

STEP
分ける基準を決める

ゲーミングPCの使い方に合う基準を選び、事業と私用を区別します。使用時間を基準にする場合も、季節や仕事量で利用状況が変わることを踏まえ、実態を反映する記録を残します。

STEP
利用実態を継続して記録する

配信・編集に使った時間と、私的に使った時間をメモします。配信アーカイブの本数や編集ファイルの更新日時も、あとから裏づけになります。

STEP
割合を計算し、根拠を保存する

記録から事業割合を算出し、計算根拠を帳簿と一緒に保管します。一定期間のメモだけで必ず十分とは限りません。利用状況の変化や、経費に含めた作業内容も説明できるようにしておきます。

必要な性能は配信向けゲーミングPCのスペックや動画編集用PCの選び方も参考になります。経費にする事業割合は性能ではなく、実際の利用状況から判断します。

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22万円・32万円・39万円のPC、税金面ではどう違う?

以下は税込経理・事業割合100%で、2026年4月1日に取得し同日から使用した例です。白色申告の通常償却は定額法・耐用年数4年として9か月分を計算しています。青色の特例は対象者・年間限度額などを満たす前提です。

取得価額(税込経理)青色申告・特例の条件を満たす場合白色申告・この例の選択方法
198,000円特例198,000円/一括償却66,000円などを選択一括償却66,000円
220,000円特例220,000円定額法41,250円(9か月分)
320,000円特例320,000円定額法60,000円(9か月分)
390,000円特例390,000円定額法73,125円(9か月分)

32万円のゲーミングPCは、2026年3月31日以前の取得なら旧特例の金額基準を超えます。4月1日以後の取得は新基準の範囲内ですが、事業での使用開始や対象者の条件も必要です。購入額と税金の減額は同じではありません。

経費にできる時期が早まっても、購入代金が戻るわけではありません。必要なゲーミングPCの性能・予算を先に決め、所得の状況や他の資産も含めて経費処理を検討してください。

税務の枠から選ぶ、配信・編集向けゲーミングPC

以下は2026年11月7日にドスパラ公式で価格と購入可能な状態を確認したゲーミングPCです。標準価格だけでなく、送料や構成変更を含めた取得価額で特例の対象になるか判断します。性能は使うソフトの要件とも照合してください。

【枠に余裕を持って収まる入門機】GALLERIA XGR5M-R56-GD

  • CPU:Ryzen 5 7500F
  • GPU:GeForce RTX 5060 8GB GDDR7
  • メモリ:16GB DDR5-4800
  • ストレージ:500GB Gen4 NVMe SSD
  • 価格:234,980円(税込)(2026年11月7日確認・送料別)

Ryzen 5 7500F・RTX 5060・メモリ16GB・500GB SSDの構成です。配信や編集に必要な性能は、ゲーム・画質・素材の形式で変わります。経費の枠だけで決めず、使うソフトの動作要件と比較してください。

ゲーミングPCを経費にする初めての購入候補です。少額特例の条件を満たす場合でも、私用と兼用するなら事業分に区分します。初年度の経費額は、送料などを含む取得価額と実際の事業割合から計算してください。

\構成と最新の出荷予定を確認/

※価格・在庫は変動します。最新はドスパラ公式ページでご確認ください。

【改正で全額計上できるようになった価格帯】GALLERIA XPR7A-R57-GD

  • CPU:Ryzen 7 7700
  • GPU:GeForce RTX 5070 12GB GDDR7
  • メモリ:16GB DDR5-4800
  • ストレージ:1TB Gen4 NVMe SSD
  • 価格:339,980円(税込)(2026年11月7日確認・送料別)

Ryzen 7 7700・RTX 5070・メモリ16GB・1TB SSDを搭載し、確認価格は339,980円(税込)です。この金額は旧特例の30万円未満を超えますが、2026年4月1日以後の40万円未満という金額基準の範囲内です。

構成変更や付随費用で取得価額が40万円以上になれば、税込経理ではこの特例の金額基準を満たしません。ゲーミングPCの注文時は、最終金額で経費処理を確認しましょう。

ストレージは1TBです。配信録画や編集素材の保存量を見積もり、必要ならメモリや保存先も比較してください。追加費用を含めた予算と、経費にする取得価額の両方を確認します。

\構成と最新の出荷予定を確認/

※価格・在庫は変動します。最新はドスパラ公式ページでご確認ください。

40万円未満の枠で比べる3モデル

スクロールできます
モデルCPU / GPUメモリ / ストレージ価格(税込)向いている人
GALLERIA XGR5M-R56-GDRyzen 5 7500F / RTX 506016GB / 500GB234,980円(税込)配信・編集の導入候補
GALLERIA XPR7A-R57-GDRyzen 7 7700 / RTX 507016GB / 1TB339,980円(税込)CPUと保存容量を比較したい
GALLERIA XPR7M-R57T-GDRyzen 7 7700 / RTX 5070 Ti16GB / 500GB394,980円(税込)GPUの構成を比較したい

GALLERIA XPR7M-R57T-GDは394,980円(税込)、RTX 5070 Ti 16GBを搭載します。標準価格は40万円未満ですが、メモリ増量などで総額が変わるため、経費処理の判定は最終的な取得価額で行います。

SSDは500GBで、XPR7A-R57-GDの1TBより少なく、XGR5M-R56-GDとは同容量です。保存量に合わせて構成変更を検討し、本体と一体の取得になる費用も含めて見積もります。

周辺機器の扱いと、買う時期の落とし穴

取得価額は通常1単位として取引される単位で判定します。周辺機器を別の明細で買っても、必ず別資産になるとは限りません。ゲーミングPCと一体で機能する構成か、独立した機器かを確認します。

ただし本体と同時に買い、一体として使うことが前提の機器は、本体と合算して判定する場合があります。判断に迷う組み合わせは、税務署に確認するのが確実です。

また、送料・設置費用・初期設定費用といった付随費用は取得価額に含めます。ここを外すと、40万円未満のつもりが超えてしまうこともあるので注意してください。

年末に買うときの注意

買っただけでは経費になりません。経費計上が始まるのは「事業の用に供した日」からです。12月30日に届いて、実際に使い始めたのが翌年1月なら、その年の経費はゼロになります。

減価償却も月割なので、12月から使い始めた場合の初年度は12分の1だけです。一方で一括償却資産は月割がなく、12月に使い始めても1年分の1/3を計上できます。20万円未満のPCを年末に買うなら、この違いは覚えておいて損がありません。

分割払いで買った場合も、経費になるタイミングは支払回数と関係ありません。取得価額の全額を購入時に資産として計上し、そこから償却します。

分割手数料や利息は、本体代金との区分やその年に帰属する費用かを確認します。支払日に必ず全額経費になるとは限りません。ゲーミングPCの分割払いガイドも参考に、契約明細を残してください。

ゲーミングPCという名前でも経費にできますか?

できます。税務上の区分は「器具及び備品」のパーソナルコンピュータで、ゲーミングPCかどうかという分類はありません。

配信・動画編集・制作など、収入を得る作業に使っている実態があれば対象です。ゲームにも使うなら家事按分で事業分だけを計上します。

ゲーミングPCの40万円未満の特例は白色申告でも使えますか?

使えません。少額特例は青色申告をする一定の中小事業者が対象です。

ゲーミングPCの取得日・使用開始日・年間限度額なども確認します。青色申告だけで自動的に適用されるわけではありません。

白色申告の場合は、10万円未満なら消耗品費、10万円以上20万円未満なら一括償却資産(3年で1/3ずつ)、それ以上は耐用年数4年の減価償却になります。一括償却資産は白色でも使える点は覚えておくとお得です。

会社員が副業で買ったゲーミングPCも経費にできますか?

副業に必要なゲーミングPCは、業務分を必要経費にできる場合があります。少額特例は青色申告の一定の中小事業者向けで、雑所得には使えません。事業所得か雑所得かは実態により判断されるため、区分が不明なら税務署などへ確認します。

パソコンの耐用年数4年を過ぎたら、まだ使っていても経費はなくなりますか?

償却が終われば本体の減価償却費は計上しません。ただし、年の途中で使用を始めた場合は月割り計算になるため、必ず4年目の年末に終わるとは限りません。未償却残高と使用開始月で確認します。

修理代や電気代は事業に使った割合などで判断します。性能を高めるパーツ交換などは資本的支出として減価償却が必要になる場合もあるため、その年に全額を経費にできるとは限りません。

出典:国税庁の減価償却の計算方法。使用開始月や修理の内容を記録し、個別の処理は税務署・税理士へ確認してください。

まとめ:ゲーミングPCの経費は取得価額・使用日・事業分を確認

この記事のまとめ
  • パソコンの法定耐用年数は4年(定額法の償却率0.250)。サーバー用は5年
  • 10万円未満は消耗品費、10万円以上20万円未満は一括償却資産(3年で1/3ずつ・白色でも可・償却資産税の対象外)
  • 40万円未満の少額特例は青色申告の一定の中小事業者向け。取得日・使用日・限度額を確認
  • 判定は税込か税抜かではなく、自分の消費税の経理方式に合わせる
  • ゲームにも使うなら家事按分。使用時間などの記録を残しておく

ここまで押さえておけば、PCを選ぶときに「この価格ならどう処理されるか」が自分で見通せます。予算を決める段階から税務の枠を意識しておくと、あとから慌てずに済みます。

なお本記事は一般的な制度の説明です。個別の事情によって扱いが変わることがあるため、最終的な判断は必ず所轄の税務署または税理士にご確認ください。

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この記事を書いた人

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