パソコン選びでスペック表を眺めていると、必ず登場するのがCPUの型番。「Core i7-14700F」や「Ryzen 7 5700X」のように数字とアルファベットがずらっと並んでいて、正直なところ暗号みたいでよく分からない……という方も多いですよね。
でも実は、CPUの型番には読み方のルールがきちんとあります。ルールさえ知ってしまえば、型番を見ただけで「どのくらいのグレードで、どのくらい新しいCPUなのか」がざっくり分かるようになるんです。
この記事では、IntelとAMD(Ryzen)それぞれの型番の読み方を、初心者の方にも分かりやすく解説します。グレードや世代、末尾のアルファベットの意味から、実際にパソコンを買うときのチェックポイントまで、この1本でまるごと押さえられますよ。
- CPUの型番を構成する要素(グレード・世代・末尾文字)
- Core i5・i7など、Intel製CPUの型番の読み方
- Ryzen 5・7など、AMD製CPUの型番の読み方
- パソコンを買うときに型番でチェックすべきポイント
CPUの型番とは?グレード・世代・特徴が詰まった「プロフィール」

CPUの型番とは、CPUの名前に含まれる数字とアルファベットの並びのことで、そのCPUのグレード(=性能の階級)・世代(=設計の新しさ)・機能の特徴をひと目で伝えるための「プロフィール」のようなものです。
たとえばIntelの「Core i7-14700F」という型番なら、次のように分解できます。
| 部分 | 例 | 意味 |
|---|---|---|
| ブランド名 | Core | Intelの主力CPUシリーズの名前 |
| グレード | i7 | 性能の階級。数字が大きいほど上位 |
| 世代 | 14 | 何代目の設計か。大きいほど新しい |
| 番号 | 700 | 同じ世代・グレード内での位置づけ |
| 末尾文字 | F | 機能の特徴(Fは内蔵グラフィックなし) |
大事なのは、すべてを暗記する必要はないということです。「グレード」「世代」「末尾文字」の3つの見方さえ覚えてしまえば、初めて見る型番でも、だいたいの性能や性格を推測できるようになります。

i7とか5700Xとか、ただの製品番号だと思ってた!ちゃんと意味があるんだね〜。
そうなんです。それでは、IntelとAMDそれぞれのルールを順番に見ていきましょう。なお、そもそもCPUがパソコンの中でどんな役割をしているのかを先に知りたい方は「パソコンの頭脳「CPU」をやさしく解説:初心者でもわかる基礎知識」からどうぞ。
Intel製CPUの型番の読み方|Core i5・i7の数字の意味
まずはIntel(インテル)のCoreシリーズから見ていきましょう。パソコン売り場でいちばん目にする機会が多い型番です。
「Core i3・i5・i7・i9」の数字はグレードを表す
「Core i5」「Core i7」の数字は、グレード=性能の階級を表しています。数字が大きいほど上位で、性能も価格も高くなるのが基本です。
- Core i3:エントリークラス。ネット閲覧や書類作成など普段使い向け
- Core i5:ミドルクラス。普段使いからゲームまで幅広くこなす人気グレード
- Core i7:上位クラス。ゲームをしながらの配信や動画編集にも余裕あり
- Core i9:最上位クラス。本格的な動画編集や3D制作など重い作業向け
迷ったらCore i5、性能に余裕が欲しければCore i7、というのが昔からの定番の考え方です。
グレードの後ろの数字は「世代+番号」
「Core i7-14700F」の「14700」のうち、先頭の「14」が世代を表します。世代とは設計のバージョンのようなもので、数字が大きいほど新しい設計です。残りの「700」は、同じ世代・同じグレードの中での位置づけを表す番号で、こちらも大きいほど上位モデルになります。
ここで覚えておきたいのが、世代が違うと同じグレードでも性能が大きく変わるという点です。CPUは世代を重ねるごとに性能が底上げされていくため、「何世代も前のCore i7」より「新しめのCore i5」のほうが速い、ということも珍しくありません。
末尾のアルファベットは「機能の特徴」を表す
型番の最後に付くアルファベットは、そのCPUの機能的な特徴を表しています。デスクトップ向けでよく見かけるものを表にまとめました。
| 末尾文字 | 意味 | どんな人に関係する? |
|---|---|---|
| 無印(なし) | 標準モデル | 迷ったらこれでOK |
| F | 内蔵グラフィックなし | グラボを必ず載せる構成向け。少し割安 |
| K | オーバークロック対応(=動作速度を引き上げる設定が可能) | 性能を追い込みたい上級者向け |
| KF | KとFの両方の特徴を持つ | グラボ前提の上級者向け |
| T | 省電力重視モデル | 小型PCや静音PC向け |
特に注意したいのが「F」です。内蔵グラフィック(=CPU自身が持っている映像出力の機能)がないため、グラフィックボードを搭載しないパソコンでは画面を映せません。ゲーミングPCならグラボが必ず載っているので問題ありませんが、パーツ単体で買うときや自作のときは要注意です。
新しい「Core Ultra」という表記もある
近年のIntelは、従来の「Core i」に代わる新しいブランドとして「Core Ultra」シリーズへの切り替えを進めています。2026年7月時点では、お店のラインナップに「Core i」と「Core Ultra」が混在している状況なので、両方の表記を見かけるはずです。
表記は変わっても、読み方の考え方は同じです。たとえば「Core Ultra 7 265K」なら、「Ultra 7」がグレード(Core i7相当の位置づけ)、数字の先頭の「2」が世代(シリーズ2)、末尾の「K」がオーバークロック対応を表します。「グレード→世代→末尾文字」の順に見るという基本は、そのまま使えますよ。
AMD Ryzenの型番の読み方|Ryzen 5・7の数字の意味


続いてAMD(エーエムディー)のRyzen(ライゼン)シリーズです。ブランド名は違いますが、型番の考え方はIntelとよく似ています。Ryzenというブランドそのものについて詳しく知りたい方は「CPUのRyzenとは?Intelとの違いや選び方を初心者にも分かりやすく解説」もあわせてどうぞ。
「Ryzen 3・5・7・9」の数字もグレードを表す
Ryzenの後ろに付く数字もグレードです。Intelときれいに対応していて、Ryzen 3はCore i3、Ryzen 5はCore i5、Ryzen 7はCore i7と同じような位置づけと考えて大丈夫です。
- Ryzen 3:エントリークラス。普段使い向け
- Ryzen 5:ミドルクラス。コスパ重視のゲーム入門にも人気
- Ryzen 7:上位クラス。ゲーム+配信・動画編集までカバー
- Ryzen 9:最上位クラス。重いクリエイティブ作業向け
4桁の数字は「シリーズ(世代)+番号」
「Ryzen 7 5700X」の「5700」のうち、先頭の「5」がシリーズを表します。5000シリーズより7000シリーズ、7000シリーズより9000シリーズのほうが新しい、という具合に、先頭の数字が大きいほど新しい設計と覚えておけばOKです。
残りの数字は、同じシリーズ内での位置づけを表す番号です。Intelと同じく、数字が大きいほど上位モデルという読み方で問題ありません。
末尾のX・X3D・Gの意味
Ryzenにも末尾文字があり、Intelとは違う独自のルールになっています。デスクトップ向けの代表的なものはこちらです。
| 末尾文字 | 意味 | 補足 |
|---|---|---|
| 無印(なし) | 標準モデル | 消費電力ひかえめのバランス型 |
| X | 動作速度を高めた上位版 | 同じ番号の無印より高性能 |
| X3D | ゲーム向けに大容量キャッシュ(=データの一時置き場)を積んだ特別版 | ゲーミング用途で人気 |
| G | 内蔵グラフィックを強化したモデル | グラボなしでも使いやすい |



ゲーム重視でCPUを選ぶなら、X3D付きは要チェック!ゲームが得意なRyzenの代表格ですよ!
ひとつ注意したいのは、Ryzenは内蔵グラフィックの有無や強さがシリーズやモデルによってまちまちだという点です。グラフィックボードを載せずに使う予定なら、そのモデルが内蔵グラフィックに対応しているかを製品ページで必ず確認しましょう。
なお、「RyzenとIntelのどっちを選べばいいの?」と迷っている方は、「Ryzenやめとけは本当?後悔しやすい人と失敗しない選び方」で相性や注意点を詳しく解説しています。
型番を読むときの注意点|「数字が大きい=高性能」とは限らない
ここまでのルールを覚えると型番がぐっと読みやすくなりますが、いくつか誤解しやすいポイントもあります。買ってから後悔しないために、3つの注意点を押さえておきましょう。
世代が違えばグレードの上下は逆転する
繰り返しになりますが、「i7だから速い」「i5だから遅い」とグレードだけで判断するのは危険です。CPUの性能は世代によって大きく変わるため、何世代も前のCore i7より新しめのCore i5のほうが総合力で上、というケースは普通にあります。
中古パソコンや型落ちセールで「Core i7搭載!」という宣伝文句を見かけたら、必ず世代(グレードの後ろの数字の先頭)をチェックする。これだけで、失敗のリスクは大きく減らせますよ。



グレードの数字だけを見て古いi7を選んでしまうのは、初心者の方に本当に多い失敗です。型番の「世代」まで見る習慣をつけたいですね。
IntelとAMDの数字は直接比較できない
「Core i7とRyzen 7はどっちが速いの?」という疑問もよくありますが、この2つはメーカーが違うため、数字だけで優劣は決められません。同じ「7」でも、世代や具体的なモデルの組み合わせによって力関係は変わります。
気になる2つのCPUを比較したいときは、型番でそのまま検索して、レビューやベンチマーク(=性能を数値化するテスト)の結果を見るのが確実です。型番が読めるようになると、こうした調べものもスムーズになります。
ノート用とデスクトップ用は「別物」と考える
同じ「Core i7」「Ryzen 7」という名前でも、ノートパソコン用のCPUとデスクトップ用のCPUは中身が別物です。ノート用は省電力・低発熱に調整されているぶん、同じグレードのデスクトップ用と比べると性能はひかえめになります。
ノート用CPUは、末尾に「H(高性能ノート向け)」「U(省電力・薄型ノート向け)」といった文字が付くのが目印です。ノートパソコンを選ぶときは、「i7だからデスクトップ並みに速いはず」と思い込まないようにしましょう。
パソコンを買うときの型番チェック実践ガイド


最後に、実際にパソコンを買うときに型番の知識をどう活用すればいいのか、3つの手順に沿って紹介します。
手順1:用途からグレードの目安を決める
まずは使い道からグレードを絞りましょう。ネットと書類作成が中心ならCore i3/Ryzen 3、ゲームも楽しみたいならCore i5/Ryzen 5以上、配信や動画編集まで見据えるならCore i7/Ryzen 7以上、というのが定番の目安です。
手順2:予算内でなるべく新しい世代を選ぶ
グレードの目安が決まったら、予算の範囲でなるべく新しい世代を選びます。同じ予算で「古い上位グレード」と「新しい標準グレード」のどちらか迷ったら、新しいほうを優先したほうが長く快適に使えることが多いですよ。
手順3:末尾文字と構成の相性を確認する
最後に末尾文字のチェックです。F付きのIntel CPUならグラフィックボードが必須、Ryzenなら内蔵グラフィックの有無を確認、という具合に、パソコン全体の構成と矛盾がないかを見ておきましょう。
とはいえ、BTOパソコン(=注文時に構成を選べる受注生産のパソコン)であれば、メーカー側がパーツの組み合わせを整えてくれているので、この点はあまり神経質にならなくて大丈夫です。ドスパラなどのBTOショップの製品ページにはCPUの型番が必ず載っているので、この記事の読み方をそのまま当てはめて、性能の見当をつけてみてください。
ドスパラの製品ページでCPUの型番を実際に見てみる「グレードは分かったけど、結局いくらのパソコンを買えばいいの?」という方は、「ゲーミングPCの予算相場はいくら?10万・15万・20万・30万円でできることを解説」で価格帯ごとにできることをまとめているので、あわせて参考にしてみてください。
まとめ|型番が読めればCPU選びは怖くない
最後に、この記事のポイントを振り返ります。
- CPUの型番は「ブランド+グレード+世代+番号+末尾文字」で構成される
- Core i5・i7やRyzen 5・7の数字はグレード(性能の階級)を表す
- グレードの後ろの数字の先頭が世代・シリーズで、大きいほど新しい
- 末尾文字(F・K・X・X3D・Gなど)はCPUの機能的な特徴を表す
- 「古い上位グレード」より「新しい標準グレード」が有利なことも多い
CPUの型番は、一見すると意味不明な文字列ですが、実は情報がぎゅっと詰まった「プロフィール」です。グレード・世代・末尾文字の3点セットで読む習慣がつけば、スペック表を見るのがちょっと楽しくなってくるはずですよ。
型番が読めるようになれば、お店のおすすめ表示や宣伝文句に振り回されず、自分の目でCPUを見比べられるようになります。ぜひこの記事をブックマークして、パソコン選びの際に見返しながら、納得の1台を見つけてくださいね。
- Core i7とRyzen 7はどちらが高性能ですか?
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メーカーが違うため、グレードの数字だけでは優劣を決められません。世代や具体的なモデルの組み合わせによって力関係が変わるので、比較したいときは型番で検索して、レビューやベンチマーク結果を確認するのが確実です。
- 同じCore i5でも価格が大きく違うのはなぜですか?
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世代の違い、末尾文字の違い、ノート用とデスクトップ用の違いが主な理由です。同じ「Core i5」という名前でも、世代が新しいほど、また上位の番号ほど性能が高く、価格も上がる傾向があります。
- 末尾に何も付いていないCPUは性能が低いのですか?
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いいえ、末尾文字なしの「無印」は標準モデルという意味で、性能が低いわけではありません。特別なこだわりがなければ、無印を選んでおけば問題ないことがほとんどです。
- 古い世代のCPUを選ぶのはやめたほうがいいですか?
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用途に合った性能があれば、1〜2世代前を選んで価格を抑えるのは十分アリです。ただし、あまりに古い世代は性能面で見劣りしやすく、長く使うほど不満が出やすいので、極端な型落ちは避けるのが無難です。
- パソコン本体の型番とCPUの型番は同じものですか?
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別物です。パソコン本体の型番はメーカーが製品ごとに付けた管理番号で、CPUの型番はその中に搭載されている部品の名前です。性能の見当をつけたいときは、スペック表の「CPU」の欄に書かれた型番を確認しましょう。
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