Windows 11 8月更新KB5121003でゲームが落ちる?原因と対処法

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Windows 11 8月更新KB5121003でゲームが落ちる?原因と対処法

Windows 11の2026年8月の更新プログラム「KB5121003」を入れたあと、ゲームの最中に突然画面が真っ暗になり、PCが再起動してしまう——そんな報告が一部のPCで出ています。

更新の直後に不調が出ると「あの更新のせいでは」と考えたくなりますよね。ただ今回は、すべてのPCで起きている症状ではありません。慌てて消すと、別のリスクを背負うことになります。

この記事では、2026年8月16日時点でMicrosoftや開発元が公表している内容だけを使い、KB5121003が何の更新なのか、報告されている症状は何か、消す前に試せることを順に整理します。

この記事の結論

KB5121003を消すのは最終手段です。まず「inpoutx64.sys」を使っているソフトを止めて様子を見るのが、2026年8月16日時点でいちばん安全な順番です。

  • KB5121003は、Windows 11 24H2/25H2向けに2026年8月11日(日本時間8月12日)に配信されたセキュリティ更新プログラム
  • 『ARC Raiders』『THE FINALS』が落ちる報告はあるが、Microsoftは公式の既知の問題として掲載していない(2026年8月16日時点)
  • この更新には、すでに攻撃に悪用されている脆弱性の修正が含まれる。アンインストールはその守りを外す行為でもある
目次

KB5121003とは?2026年8月のWindows 11セキュリティ更新

KB5121003とは、Windows 11のバージョン24H2と25H2に向けて2026年8月11日(米国時間)に公開されたセキュリティ更新プログラムです。日本のWindows Updateには、翌8月12日に順次届いています。

頭の「KB」は、更新プログラム1つ1つに割り振られた管理番号(=どの更新かを特定するための番号)です。不具合の話題でこの番号が使われるのは、月ごとに中身が違うためです。

項目内容
公開日2026年8月11日(米国時間)/日本時間では8月12日に配信
対象Windows 11 バージョン25H2・バージョン24H2(全エディション)
適用後のOSビルド25H2=26200.9168/24H2=26100.9168
種類セキュリティ更新プログラム(月例)
同梱サービススタック更新プログラム KB5123304

Microsoftの公式サポート情報(2026年8月16日確認)によると、この更新にはセキュリティ修正のほかに3つの内容が含まれています。

  • セキュアブートの新しい証明書を自動で受け取れるPCの範囲を広げた
  • AIコンポーネント(画像検索・コンテンツ抽出・意味解析・設定モデル)をバージョン1.2605.856.0へ更新した
  • サービススタック更新プログラム(=更新の仕組みそのものを整える小さな更新)KB5123304を同梱した

1つ目は、以前から話題になっているセキュアブート証明書の期限切れ問題と同じ流れです。背景はセキュアブート証明書の期限切れをまとめた記事で触れています。

自分のPCに当たっているかは、「設定」→「システム」→「バージョン情報」でOSビルドを見るのが早いです。末尾が9168になっていればKB5121003は適用済みです(さらに新しい更新が入ると数字は上がります)。

ゲームが落ちる不具合とは?報告されている症状と対象

報告されているのは、KB5121003を入れたあとに『ARC Raiders』『THE FINALS』がプレイ中にクラッシュする、あるいはブラックスクリーンエラー(BSoD)が出てPCが再起動するという症状です。どちらもEmbark Studiosの人気オンラインシューターです。

ブラックスクリーンエラーは、Windowsが「このまま動かすと危ない」と判断して自分から止まる仕組みです。故障とは限りません。

よくある疑問:自分のPCでも、更新したら必ず落ちるようになるの?

そうとは限りません。報告は一部のPC環境に限られており、同じ更新を当てても何も起きないPCのほうが多いと伝えられています。

見落とせないのは公式の扱いです。Microsoftはこの症状を「既知の問題」として公表していません。KB5121003の公式サポート記事には「この更新プログラムに関する問題は現時点で認識していない」と書かれています(2026年8月16日確認)。

Microsoftが不具合を集約している「Windows 11 バージョン24H2の既知の問題と通知」ページ(2026年8月11日更新・8月16日確認)を確認しても、掲載されているのは次の2件だけで、KB5121003を原因とする項目はありません。

公式に掲載されている既知の問題状態
Windows Server Update Servicesの同期が遅くなる/タイムアウトする解決済み(2026年7月20日)
特定のIntelドライバーを使う一部のDell製PCで性能が低下する解決済み(KB5121767)

つまり現状は、ユーザーからの報告と開発元の告知が先行している段階です。「KB5121003が原因」と断定できる状態ではありません。

この一覧は日々更新されます。気になるときはMicrosoftのリリース正常性ページで最新の状態を見てくださいね。

原因として指摘されている「inpoutx64.sys」とは?

報告の中で名前が挙がっているのが、inpoutx64.sysというファイルです。見慣れない名前が急に出てくると不安になりますが、正体が分かれば判断できます。

これは、パラレルポートなどのハードウェアへ直接アクセスするために作られた、古い形式の64bit用ドライバーです。単体では配布されず、ほかのソフトに同梱される形でPCに入ってきます。

Microsoftのコミュニティ回答では、RGBライティング制御などのソフトが使うドライバーだと説明されています。ハードウェア監視やファン制御系のユーティリティに含まれることがある、という理解で十分です。

心当たりがない方も多いはずです。常駐ソフトとスタートアップの整理方法を見ながら、今何が動いているかを確認すると見当が付きます。

開発元が案内している暫定的な対応

『ARC Raiders』の開発元Embark Studiosは、この問題を認識して修正に取り組んでいるとしています。暫定的な回避策として案内されているのが、inpoutx64.sysの停止または削除です。進捗は公式Discordで告知される予定と伝えられています。

ただし、削除まで踏み込まなくても、ドライバーを停止しただけで改善したという報告もあります。いきなり消すのではなく、まずはそのドライバーを使っているソフトを終了する・アンインストールするという順番のほうが安全です。

このドライバーに頼っているツールがあると、消したあとに動かなくなることもあります。PC付属アプリの脆弱性を扱った記事もあわせてどうぞ。

復元ポイントを作らずにシステムのドライバーファイルを削除しないでください。元に戻せなくなると、切り分け自体ができなくなります。

今できる対処法|自分のPCを切り分ける手順

確かめないまま対処を始めると、直っても理由が分からないままです。上から順に確認するだけで、原因の当たりが付きます。

STEP
症状が出始めた日を思い出す

更新が届いたのは日本時間で2026年8月12日以降です。それより前から落ちていたなら、別の原因を疑うほうが近道です。

STEP
KB5121003が入っているか確認する

「設定」→「Windows Update」→「更新の履歴」を開き、一覧にKB5121003があるかを見ます。OSビルドの末尾が9168かどうかでも判断できます。

STEP
ほかのゲームでも起きるか試す

報告が集まっているのは特定のタイトルです。別のゲームを30分ほど動かして落ちないなら、PC全体の不調ではないと切り分けられます。

STEP
RGB制御や監視系のツールを終了して再検証する

光り方を変えるソフト、ファン回転数や温度を表示するソフトを終了し、同じゲームを起動します。これで安定するなら、そのソフトが持ち込んだドライバーが関わっている可能性が高くなります。

STEP
グラフィックドライバーも疑う

ゲーム中のクラッシュはグラフィックドライバー側が原因のこともあります。GPUメーカーの最新版に更新するか、直前に入れ替えた覚えがあれば前のバージョンへ戻して比べます。

更新後に調子が悪くなるのは今回が初めてではありません。更新後にサインインでつまずいた事例でも、「いつから・どの更新で」をそろえる所から始めています。

更新がインストールできない・途中で止まるとき

そもそも更新が入らない、という相談もよくあります。落ちる話とは別問題なので、次の順に試します。

  • いったん再起動する。前の更新が中途半端に残っていると次が入りません
  • Cドライブの空き容量を確認する。空きが少ないと途中で止まりやすいので、数GB以上は空けておくと安心です
  • Windows Updateのトラブルシューティングツールを実行する。「設定」→「システム」→「トラブルシューティング」から呼び出せます
  • Microsoft Update カタログから手動で当てる。KB5121003で検索し、自分のバージョンとCPUの種類に合うものを選びます

手動で当てるときは、64bit版かArmのPCかを間違えないように。ファイル名にバージョン名が入っているので、見比べてからダウンロードしてくださいね。

アンインストールすべき?消す前に知っておきたいリスク

KB5121003を外せば症状は出なくなると報告されています。ただ、これは症状と引き換えにセキュリティを差し出す選択です。並べて比べてみます。

アンインストールで得られるもの失うもの
報告されているクラッシュ・ブラックスクリーンが起きなくなるKB5121003で解消された193件の脆弱性への対策
修正版が出るまで、ゲームを普段どおり遊べるそのうち8件が「緊急」に分類された深刻なもの
再インストールの手間はかからないすでに攻撃への悪用が確認されたCVE-2026-68820の修正

2026年8月の月例更新では、Windowsとその他のコンポーネントを合わせて約400件(うち「緊急」42件)の脆弱性が修正されており、そのうちKB5121003で解消されるのが193件(「緊急」8件)2026年8月の月例更新をまとめた報道で伝えられています(2026年8月16日確認)。

この更新を外すと、手元から消えるのは後者の193件ぶんです。

CVE-2026-68820は、WinSock用の補助機能ドライバー(AFD.sys)が解放済みのメモリを使ってしまうことに起因する特権昇格の脆弱性です。悪用されると、一般ユーザーの権限しかない動作がシステム権限まで引き上げられます。

Microsoftのセキュリティ更新プログラム ガイド(2026年8月16日確認)でも、深刻度は「重要」としつつ悪用がすでに検出された脆弱性として扱われています。

これはゼロデイ脆弱性(=修正が配られる前から攻撃が始まっている弱点)として報じられています。更新を外すということは、この穴が開いた状態に戻すということです。

ですからPCコンパスとしては、アンインストールは最終手段と考えます。まず使っていないRGB制御・監視系ソフトを止め、直らなければ修正版を待つ。どうしても遊べないときだけ外す、という順番です。

それでも外す場合の手順と、その間の自衛

取り外しは「設定」→「Windows Update」→「更新の履歴」→「更新プログラムをアンインストールする」から行います。外したあと何もしないと自動で入り直すため、更新の一時停止を併用する形になります。

止めている間は、心当たりのない添付ファイルやインストーラーを開かないこと、そして修正版が出たら必ず当て直すこと。一時停止は最長でも数週間にとどめてください。

「不具合が出ているから更新は当てない」と決めてしまうのが、いちばん危ないパターンです。困っているのは一部の環境だけ、という前提を忘れずに。

まとめ|落ち着いて確認したい3つのこと

  • 症状は一部の環境だけ。「更新の履歴」でKB5121003の有無を確認し、いつから落ちるようになったかと突き合わせる
  • 試す順番は、消すより止める。RGB制御や監視系ユーティリティを終了して再検証する。ドライバーを直接触るのは復元ポイントを作ってから
  • アンインストールは最終手段。8月の更新には悪用が確認済みの脆弱性の修正が含まれる。外しても、修正版が出たら当て直す

更新の直後に不調が出ると、どうしても更新そのものを疑いたくなります。ただ今回のようにMicrosoftがまだ既知の問題として認めていない段階では、1日で結論を出さず、切り分けだけ済ませて数日待つほうが結果的に安く付きます。最新はMicrosoftのリリース正常性ページと開発元の告知で確認してください。

まだ更新していません。当てないほうがいいですか?

当てることをおすすめします。報告されている症状は一部の環境に限られる一方、この更新にはすでに攻撃へ悪用されている脆弱性の修正が含まれています。心配なら更新前に復元ポイントを作っておくと戻しやすくなります。

ゲームをしないPCでも関係ありますか?

報告されているのは特定のゲームでの症状です。ゲームを遊ばないPCなら気にする必要はほとんどなく、通常どおり適用して問題ないと考えられます(2026年8月16日時点)。

アンインストールしたら自動で再インストールされますか?

そのままにしておくと、Windows Updateが再び配信して入り直します。避けたい場合は「設定」→「Windows Update」から更新の一時停止を併用しますが、停止期間には上限があり、期限が来れば再開されます。

24H2のまま使い続けても大丈夫ですか?

Microsoftは、Windows 11 バージョン24H2のHome/Proエディションについて、2026年10月13日で更新プログラムの提供が終了すると案内しています。その後は25H2へ自動的に更新される仕組みです。秋には切り替わると考えておきましょう。

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この記事を書いた人

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