いつもは顔を向けるだけでロックが解けたのに、今朝はスキャン枠が出たまま何も起きない。指紋センサーに指を置いても反応しない——そんな朝は、まず「PCが壊れた?」と不安になりますよね。
2026年8月3日、Windows 11向けのプレビュー更新「KB5101684」を入れた後、一部のPCで顔認証・指紋認証がリセットされる事例が報じられました。再登録してもサインインできないという内容です。
この記事では、Microsoftがこの症状をどう扱っているのかを公式情報で確認したうえで、自分のPCが該当するかの見分け方と、慌てずに試したい対処の順番を整理します。公式ページは2026年9月1日に再確認しました。
- 2026年9月1日時点でも、Microsoftはこの症状を既知の問題として掲載していません。まずはPINとパスワードの確保が先です。
- KB5101684は2026年7月28日公開の任意のプレビュー更新。対象は25H2/24H2で、OSビルドは26200.8973/26100.8973
- 症状は顔認証・指紋のリセットと再登録不可、パスキー認証も不可。全環境で起きるわけではなく原因は未判明
- その後8月に更新が2回出ており、KB5101684は最新のビルドではない。アンインストールの話は自分のOSビルドを確かめてから
- 対処はPIN確保→生体認証の再登録→ドライバー確認→PINリセット→最後にアンインストールの順
結論:Windows 11の顔認証が使えない報告をMicrosoftは既知の問題としていない
先に結論から。KB5101684の公式サポートページの「既知の問題」欄には、2026年9月1日に再確認した時点でも「この更新プログラムに関する問題は現在認識していない」と書かれているだけです。8月7日の初回確認から表記は変わっていません。
不具合情報が集まるMicrosoft Learnの「Windows 11、バージョン 25H2 の既知の問題と通知」も見ておきました。24H2側のページと内容は同じで、9月1日時点の掲載は次の3件です。
- 特定のドライバーがあるとゲームが応答しなくなる(RGB機能付き周辺機器が関係/KB5121003・OSビルド26100.9168)——8月26日に解決済み
- 「Microsoft Defender ウイルス対策が無効です」という誤った通知が出る(実際には動作している)——8月28日にConfirmed
- マウスのカスタマイズ設定が失われるという報告(カスタムカーソルやアニメーションが戻る/KB5120998・OSビルド26100.9278)——8月28日にReported
3件のうち2件は9月1日時点で未解決のまま残っています。ただしいずれも顔認証・指紋認証・サインインに関する項目ではありません。KB5101684に紐づく記載もありません。
つまり「一部の環境から報告は出ているが、Microsoftが不具合と認めた段階ではない」というのが、報道から約1か月たった今も変わらない正確な言い方です。原因も公表されていません。
とはいえ、様子を見るだけでいい話でもありません。顔と指紋だけで運用している人には、PCに入れるかどうかが直接かかります。
顔認証・指紋認証だけでサインインしている人は、作業を始める前に必ずPINとMicrosoftアカウントのパスワードを確認してください。
パスワードがあやふやなら、Windowsのパスワード変更方法|PINとの違い・忘れた時の注意点も解説で先に確認しておいてください。
KB5101684とは?公開日・対象バージョンと「オプション更新」の意味
KB5101684とは、2026年7月28日にMicrosoftが公開した、Windows 11向けの任意のプレビュー更新です。毎月のセキュリティ更新とは別枠で、入れるかを自分で選べます。
プレビュー更新は、後の月例更新に入る非セキュリティの改善を先行して提供する任意の更新です。ただし、「利用可能になったらすぐに最新の更新プログラムを入手する」がオンの場合や組織の管理設定によって、受信の仕方が異なります。毎回個別にダウンロードを押さなければ絶対に入らない、とは考えないでください。
対象はWindows 11 バージョン25H2と24H2の全エディション。適用後のOSビルドは25H2が26200.8973、24H2が26100.8973です。
| 比べるところ | プレビュー更新 | 毎月の月例更新 |
|---|---|---|
| 中身 | 非セキュリティ。機能改善が中心 | セキュリティ修正を含む |
| 入り方 | 任意。早期更新の設定や組織の管理方針による | 順次自動で配信される |
| 表示場所 | オプションの更新プログラムの欄 | 通常の更新一覧 |
| 見送ると | 内容は後の月例更新へ統合 | 修正が入らない |

「オプションの更新プログラム」の欄にあるものは、気になる改善があるときだけで十分です。
そもそも入れる価値のある更新なのか。公式が挙げる主な改善点は次のとおりです。
- エクスプローラー:ファイルサイズ表示がKB/MB/GBの適切な単位に。中クリックで新しいタブでも開ける
- Windows検索:入力ミスや名前の一部でも目的の項目を見つけやすくなり、設定項目の検索結果も改善
- 音声アクセスに音声分離が加わり、背景ノイズの影響を低減。韓国語にも対応
- 通知バッジがアクセントカラー表示に。タッチパッドや電源設定、DHCP更新の信頼性も向上
Windows Helloまわりでも、強化されたサインインセキュリティ(=ESS。生体認証データをOSから隔離して守る仕組み)が外付けの指紋センサーに対応しました。公式ページによれば、内蔵センサーのないデスクトップやCopilot+ PCを含むWindows 11 PCへ対象が広がっています。
更新そのものの中身は、KB5101684とは?Windows11プレビュー更新の新機能と注意点で詳しく整理しています。
報告されている症状|顔認証・指紋がリセットされ、再設定してもサインインできない


2026年8月3日、PC情報サイト「ニッチなPCゲーマーの環境構築Z」が、KB5101684の導入後に一部のPCで顔認証・指紋認証がリセットされる事例を報じました。2026年9月1日時点でも、この症状を報じているのはこの1媒体のみです。
厄介なのは、その後の再設定がうまくいかない点です。「設定」→「アカウント」→「サインイン オプション」から登録し直しても、サインインできない状態が続くとされています。
影響はWindowsのサインインだけではありません。Microsoft Edgeなどのパスキー(=パスワードの代わりに使い、Windows HelloのPIN・顔・指紋などで本人確認する仕組み)認証にも及ぶと報じられています。
よくある疑問:同じ更新を入れた家族のPCは普通に使えているのに、うちだけ壊れたということ?
そうとは限りません。報じられているのはすべての環境で発生するわけではないということで、詳細な原因も判明していないとされています。同じバージョンでも、これまでどおり使えているPCもあります。
| いまの状態 | 考えられること | 次にすること |
|---|---|---|
| 顔認証だけ反応しない | カメラの汚れや照明など別の要因も多い | カメラ周りを確認して顔を登録し直す |
| 指紋だけ反応しない | センサーの汚れ・指の乾燥・ドライバー | センサーを拭いて登録し直し、ドライバー確認 |
| 顔も指紋も消えている | 更新後にリセットされた報告に近い | PINで入り、両方を登録し直す |
| 登録し直せずパスキーも不可 | 今回報告されている症状に最も近い | PINで運用し、最終手段としてアンインストール |
表のとおり、生体認証そのもののつまずきを先に潰してから、更新の話に進むのが、遠回りに見えて確実です。
自分のPCが該当するか確認する方法
該当するかは「OSビルド」と「更新履歴」の2つで判断できます。どちらも設定アプリだけで完結します。
OSビルドを確認する
「設定」→「システム」→「バージョン情報」を開くと、Windowsの仕様欄にOSビルドが表示されます。ここが26200.8973(25H2)または26100.8973(24H2)なら、KB5101684が適用済みで、かつそれより新しい更新は入っていません。
数字が違う場合は、すでに新しい更新に入れ替わっている
ここが記事公開当時と大きく変わった点です。KB5101684の公開から1か月のあいだに、Microsoftは同じ系列の更新をさらに2回出しています(2026年9月1日確認)。
- KB5121003(OSビルド26100.9168):2026年8月11日
- KB5120998(OSビルド26100.9278):2026年8月27日
つまり、ふだんどおり更新している多くのPCはすでにKB5101684より先へ進んでいます。バージョン情報の数字が8973より大きければ、この記事で扱っているアンインストールの手順は当てはまりません。古いKBを名指しで探して削除しようとするより、いまのビルドを起点に考えてください。
更新履歴にKB5101684があるか探す
「設定」→「Windows Update」→「更新の履歴」で、一覧にKB5101684があるかを見ます。インストール日も並ぶので、症状が出た日と見比べると見当がつきます。あとから入った更新も同じ一覧に並ぶため、症状の出た日にいちばん近いものを探すのが確実です。
サインインオプションの表示を見る
「設定」→「アカウント」→「サインイン オプション」で、顔認証と指紋認証の項目を確認します。登録済みだったはずが「セットアップ」を促す表示に戻っていれば、登録データが消えています。
ここで分かるのは条件が揃っているかまでです。OSビルドが一致していても、それだけで原因を更新と決めつけない方が早く解決できます。
顔認証・指紋が使えない時の対処法【順番に試す】
対処は順番が大事です。いきなりアンインストールせず、影響の小さいものから試すと手戻りが減ります。
ロック画面の「サインイン オプション」からPINやパスワードに切り替えられます。まずPCに入れる状態を確保します。
「サインイン オプション」からいったん「削除」してセットアップし直します。公式の案内では、顔認証はカメラの汚れ・遮り・照明の確認、指紋認証はリーダーを清潔で乾いた状態にすることが先に挙がっています。
顔認証には顔のテンプレートを追加する「認識精度を高める」もあります。指紋は角度を変えて登録し直し、複数の指を登録すると安定します。
指紋認証が戻らない時は、ドライバー更新の確認を公式が案内しています。Windows Updateの追加の更新プログラムと、PCメーカーのサポートページの両方を見ておきましょう。
PIN自体が受け付けられない場合は、一度サインアウトして入り直し、PINの作成をやり直します。進まなければPINのリセットを使います。
最終手段です。実際にKB5101684をアンインストールしたところ、顔認証・指紋認証が再び使えるようになったという報告があります。
ただし全環境で同じ結果になるとは限りません。また、すでに8月の更新が入っているPCでは、削除対象は最新の品質更新プログラムのほうになります。



順番を飛ばすと、原因が生体認証側なのか更新側なのか分からなくなります。面倒でも上から試すほうが結局は早く済みます。
KB5101684をアンインストールする手順
公式の手順は次のとおりです。サインインできるかどうかで入り口が変わります。
「設定」→「Windows Update」と進み、「その他のオプション」にある「更新履歴」を開きます。
画面を下にたどり、「関連設定」にある「更新プログラムのアンインストール」を開きます。
KB5101684が一覧にあれば選んでアンインストールします。8月の更新が入っている場合はKB5101684が一覧に残らないことがあり、その際は直近の品質更新プログラムが対象になります。処理のあとに再起動を求められます。
Windowsに入れない時は、Windows 回復環境(Windows RE)から「トラブルシューティング」→「詳細オプション」→「更新プログラムのアンインストール」→「最新の品質更新プログラム」と進みます。
なお公式ページには「一部の更新プログラムはアンインストールできません」という注記があり、セキュリティ更新を外す際はリスクを理解したうえでと案内されています。
更新の再取得が途中で止まる時は、Windows Updateが進まない・ダウンロードが終わらない時の対処法も参考にしてください。
今後どうする?月例更新を待つ判断とプレビュー更新の付き合い方


まだ入れていない人の判断はシンプルです。セキュリティ更新ではなく任意のプレビュー更新なので、いま新たに入れる理由はありません。8月の月例更新がすでに配信されているので、通常の更新を当てておけば内容は追いつきます。
見送っても機能が永久に手に入らないわけではありません。プレビュー更新の内容は一般に、後の月例更新へ組み込まれていきます。
すでに入れていて問題なく動いているなら、慌てて外す必要はありません。不具合が出ていないPCまで巻き戻さないのが基本です。
修正時期の見通しは、2026年9月1日時点でもアナウンスがありません。そもそもMicrosoftが不具合として認めていない以上、「修正」という形で告知される保証もありません。「いつ直る」という情報を見かけても、出どころが公式かを確かめてください。
次の月例更新は9月の第2火曜(現地時間9月8日、日本時間では9月9日)に配信される見込みです。生体認証まわりで気になる点があるなら、この更新を当てたあとにもう一度状態を見ておくと判断しやすくなります。
残しておきたい備えは1つ。生体認証だけに頼らず、PINとパスワードを把握しておくことです。顔と指紋は快適ですが、使えなくなった瞬間に入り口が消えます。



更新の直後におかしいと感じたら、まず更新履歴を開く。原因の切り分けが早くなります。
25H2への更新でつまずいた経験がある方は、Windows 11 25H2の不具合と対処法|更新前の準備も初心者向けに解説もあわせてご覧ください。
まとめ
- KB5101684は2026年7月28日公開の任意のプレビュー更新(対象は25H2/24H2)で、その後に顔認証・指紋がリセットされ再登録もできない事例が2026年8月3日に報じられた
- 2026年9月1日時点でも、公式サポートページにもリリース正常性ページにも該当する記載はない。報じている媒体も1件のまま
- リリース正常性ページの掲載は3件(ゲームの応答なし=解決済み、Defenderの誤通知、マウス設定の消失)で、いずれも生体認証とは無関係
- 8月にKB5121003(26100.9168)とKB5120998(26100.9278)が出ており、多くのPCはすでにKB5101684より先へ進んでいる
- 対処はPIN確保→再登録→ドライバー確認→PINリセット→最後にアンインストールの順
サインインできない朝は、それだけで予定が狂います。それでもPINとパスワードさえ手元にあれば、生体認証のトラブルは「不便」で止まります。今日のうちにPINが通るか試しておくだけでも違います。
本文の内容は2026年9月1日に公式ページを再確認した時点の記録です。OSビルドは更新のたびに変わるため、古いKBを名指しで探して強制導入・削除するのは避け、現在の更新履歴と公式サポート案内を優先してください。
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- KB5101684をアンインストールしても大丈夫ですか?
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KB5101684は非セキュリティの改善を追加する累積更新です。削除しても過去のセキュリティ修正が一切失われない、とは保証できません。削除できない更新もあります。
またすでに8月の更新が入っているPCでは、一覧にKB5101684が残っていない場合があります。PINなどで利用を継続できるかを先に確認し、削除が必要な場合は公式の手順と再更新の案内に従ってください。
- 自分のPCがKB5101684のままかどうか、どこで分かりますか?
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「設定」→「システム」→「バージョン情報」のOSビルドを見てください。26200.8973(25H2)または26100.8973(24H2)ならKB5101684が最後に当たった更新です。
8月にはKB5121003(26100.9168)とKB5120998(26100.9278)が出ているため、数字がこれより大きければすでに先へ進んでいます(2026年9月1日確認)。
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2026年9月1日時点で、修正時期に関する公式のアナウンスはありません。そもそも公式サポートページとリリース正常性ページのどちらにも、この症状は掲載されていない段階です。次の月例更新は現地時間9月8日の見込みなので、状況が動くとすればそのあたりが目安になります。
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