「VRAM 16GBのグラボじゃないと、もうダメなの?」——ゲーミングPCを選ぶとき、VRAM(=グラフィックボードに載っている専用のメモリ)の容量で手が止まる方はとても多いはずです。
そんな中、Valveが毎月公開している「Steamハードウェア&ソフトウェア調査」の2026年7月版で、VRAM 16GBのGPUが初めて8GBを抜いて最多になりました。CPUの物理コア数も、8コアが6コアを初めて上回っています。
この記事では、2026年8月5日にSteam公式の調査ページで確認した7月分のデータをもとに、数字の正しい読み方と、これからPCを買う人が目安にすべき容量を整理します。先に言ってしまうと、全員に16GBが必要なわけではありません。
フルHD中心なら8〜12GB、WQHD以上や生成AIも視野に入れるなら16GBが目安です。
- 全体では16GBが25.90%で1位、8GBが25.32%で2位(2026年7月分・Steam公式)
- ただしWindowsユーザーだけで見ると、8GBが33.20%で今も最多
- CPUも8コア27.85%が6コア27.52%を初めて逆転した
結論|VRAMは16GBが最多になったが、全員に16GBが必要なわけではない
先に答えを出します。Steamの2026年7月分の調査では、全プラットフォーム合計でVRAM 16GBが25.90%となり、8GBの25.32%をわずかに上回りました。ただしこれは「今のゲーマーが持っている容量」であって、「必要な容量」ではありません。
同じ調査で最も多い画面解像度は1920×1080(フルHD)の51.10%。半数以上がフルHDで遊んでいます。フルHDが中心なら、8GBや12GBのグラボでも設定次第で十分に楽しめる場面はまだ多く残っています。
| 主な用途 | VRAMの目安 | ひとこと |
|---|---|---|
| フルHDで標準〜高設定 | 8GB | 今も主流の帯。テクスチャ最高設定だけ妥協が要ることも |
| フルHDで高〜最高設定・長く使いたい | 12GB | 数年先まで見据えるならこのあたりが安心 |
| WQHD(2560×1440)以上 | 16GB | 今回1位になった帯。余裕を持たせやすい |
| 4K・生成AI・動画編集も視野 | 16GB以上 | 用途によっては24GB帯も選択肢に入る |
つまり「16GBが最多になった=8GBはもう使えない」ではありません。自分が遊ぶ解像度と、そのPCを何年使いたいかで答えは変わります。
今使っているPCを、この調査結果だけを理由に買い替える必要はありません。
Steamハードウェア調査とは?毎月何を集めているデータなのか
Steamハードウェア&ソフトウェア調査とは、ValveがSteam利用者から任意で集めたPC構成の統計データです。毎月集計され、翌月のはじめに最新版が公開されます。2026年8月5日時点で最新なのは「July 2026」、つまり7月分です。
大事なのは、これが全ユーザーの集計ではないことです。毎月一部の利用者にだけ参加を確認する画面が表示され、同意した人の構成が集まります。そのため「PCゲーマー全体の正確な統計」ではなく、傾向をつかむための目安として見るのが正しい使い方です。
よくある疑問:この調査、自分のところにも回答のお知らせが来るの?
Steamを起動していると、対象に選ばれた月だけ参加を確認するウィンドウが表示されます。参加は任意で、断ってもSteamの利用に影響はありません。自分のPCの構成そのものを知りたいときは、SteamのPCスペック確認方法の手順で調べられます。
数字を読むときの注意:Valveは2026年2月に集計方法を直している
もうひとつ知っておきたいのが、集計そのものの変更です。Valveは2026年2月のSteamクライアント更新で、一部のグラフィックスカードでVRAMが正しく報告されない問題を修正したと説明しています。あわせて、複数のGPUを積んだ環境では最も容量の多いものを報告するよう変更されました。
この経緯があるため、今回の「初の1位」を修正前の月の数字と単純に並べて比べるのは、避けたほうが無難です。逆転そのものは事実として受け止めつつ、細かい増減の解釈は控えめにしておくのが安全だと言えます。

この調査は「今の空気感」を知るための道具です。1か月ごとの増減に一喜一憂しなくて大丈夫ですよ。
2026年7月版の結果|16GBが8GBを逆転、CPUも8コアが最多に
ここからは実際の数値です。以下はSteam公式の調査ページで2026年8月5日に確認した、2026年7月分・全プラットフォーム合計の値です。
VRAM容量のシェア
| VRAM容量 | シェア | 前月比 |
|---|---|---|
| 16GB | 25.90% | +1.40ポイント |
| 8GB | 25.32% | -0.32ポイント |
| 12GB | 12.88% | -0.13ポイント |
| 4GB | 5.94% | -0.07ポイント |
16GBは前月から1.40ポイント伸び、24GBのような大容量帯も0.25ポイント増えました。一方の8GBは0.32ポイント減。両者の差はわずか0.58ポイントで、ほぼ拮抗したままの逆転です。
「全体」と「Windows限定」で結果が違う
ここが今回いちばん誤解されやすいところです。調査ページには全プラットフォーム合計の表示と、Windows利用者だけに絞った表示があり、Windowsに絞ると8GBが33.20%で今も最多です。同じ7月分のデータでも、どちらを見るかで順位が変わります。
CPUも同じ構図です。全体では8コアが27.85%(+0.38ポイント)で6コアの27.52%を上回りましたが、Windows限定では6コアが28.43%、8コアが27.74%と、まだ順位が入れ替わっていません。



「全体」と「Windowsだけ」で結論が変わります。他サイトの数字と食い違ったときは、どちらの表示か確かめてみてください。
メモリ・解像度・OS・メーカー別シェア
- システムメモリ:16GBが40.97%で最多、32GBが36.93%と猛追。8GBは7.98%
- 画面解像度:フルHD(1920×1080)が51.10%、WQHD(2560×1440)が21.46%、4K(3840×2160)は4.95%
- OS:Windows 11 64bitが70.26%、Windows 10が23.30%
- GPUメーカー:NVIDIAが約72.7%、AMDが約18.7%、Intelが約8.1%
個別のGPUで最も多いのはGeForce RTX 3060の3.71%。次いでRTX 4060 Laptop GPUが3.44%、RTX 4060が3.43%、RTX 5070が3.40%、RTX 3050が3.04%と続きます。
上位に並ぶのは今も8GB〜12GB世代が中心です。これが「Windows限定なら8GBが最多」という結果につながっています。
なぜ16GBが増えたのか|VRAMが足りないと何が起きるか
VRAMは、ゲームが使うテクスチャや3Dデータを一時的に広げておく「作業机」のような場所です。PC本体のメモリとはまったく別物で、グラフィックボードの基板上に載っています。ここを混同すると必要な容量を読み違えます。
PC本体側のメモリの考え方はパソコンのメモリは16GBで足りる?で用途別に整理しています。混ざりやすい2つなので、あわせて読むと頭の中がすっきりします。
近年のゲームは、テクスチャの高精細化、レイトレーシング、そしてフレーム生成(=AIが中間のコマを作り出して滑らかに見せる機能)など、VRAMを多く使う要素が増えました。4K解像度での表示やMODの導入も上乗せになります。
VRAMが足りないと起きること
- テクスチャの読み込みが間に合わず、地面や壁がぼやけたまま表示される
- カメラを大きく振ったときに一瞬引っかかる(スタッター)
- 画質設定を下げないとフレームレートが安定しない
ただしVRAMは「多いほど速い」ものではありません。足りていれば十分で、余らせても描画性能そのものが上がるわけではないのです。だからこそ、自分の解像度に足りているかどうかで判断するのが現実的です。
供給側の変化も見えています。全体の集計では16GB版もあるRTX 5060 Tiが2.26%、16GBを搭載するRadeon RX 9070 XTが1.31%と、16GB級の新しいモデルが上位に顔を出し始めました。新製品が16GB帯に厚くなれば、シェアは自然に動いていきます。
これからゲーミングPCを買う人のVRAM目安と選び方
データを踏まえて、購入時に見る順番を整理します。まずVRAM、次にシステムメモリ、最後にCPUのコア数という順で確認すると、迷いにくくなります。
| 見るところ | 2026年7月の実勢(全体) | これから買うときの目安 |
|---|---|---|
| VRAM | 16GB 25.90% / 8GB 25.32% | フルHDなら8〜12GB、WQHD以上は16GB |
| システムメモリ | 16GB 40.97% / 32GB 36.93% | 新規購入なら32GBが安心。最低でも16GB |
| CPUの物理コア数 | 8コア 27.85% / 6コア 27.52% | 8コアが標準になりつつある。6コアでも十分遊べる |
| 解像度 | フルHD 51.10% / WQHD 21.46% | 使うモニターから逆算して決める |
物理コア数(=CPUの中で実際に計算を担当する中核の数)は、多いほど常に速いわけではありません。ゲームの処理は一部のコアに偏りやすく、コア数より1コアあたりの性能が結果を左右する場面も多いためです。
メモリは調査でも32GBが16GBに迫っています。容量の決め方はゲーミングPCのメモリおすすめ容量にまとめました。グラボそのものの性能差を知りたいときはグラボ性能比較のティア表が分かりやすいです。



迷ったら「遊びたい解像度」から逆算するのが近道です。モニターがフルHDなら、無理に上を狙わなくて大丈夫。
BTOのPCなら、同じ見た目でもグラボやメモリを選び直せます。目安が決まったら、実際の構成を見比べてみると判断が早くなります。
\構成のカスタマイズも自由自在/
まとめ
- Steam調査2026年7月版で、全体のVRAMは16GB 25.90%が8GB 25.32%を初めて上回った
- Windows限定なら8GBが33.20%で今も最多。どちらの数字かを必ず確認する
- CPUも全体では8コア27.85%が6コア27.52%を逆転、Windows限定では6コアが1位のまま
- 買うときの目安はフルHDで8〜12GB、WQHD以上や生成AI用途なら16GB
- メモリは32GB、CPUは8コアが増加傾向。ただし16GB・6コアでも十分遊べる
今回の逆転は、ゲーマーの手元にあるPCがゆっくり世代交代していることを示す数字です。とはいえ差は0.58ポイントで、8GBが少数派になったわけではありません。数字は流れを読むために使い、最後は自分の遊び方で決めるのが確実です。
本記事の数値は、Steam公式の調査ページで2026年8月5日に確認した2026年7月分のものです。調査は毎月更新されるため、最新の状況は公式ページで確認してください。
- 8GBのグラボは、もう買わない方がいいですか?
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フルHDで遊ぶなら現役です。2026年7月の調査でもWindowsユーザーの33.20%が8GBで、解像度もフルHDが51.10%と半数を超えています。ただし数年先まで高い画質設定で遊びたいなら、12GB以上を選んでおくと安心です。
- VRAMとパソコンのメモリは何が違うのですか?
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VRAMはグラフィックボードの基板上にある映像処理専用のメモリで、テクスチャや3Dデータを置く場所です。パソコンのメモリはCPUが使う作業領域で、まったく別の部品になります。どちらもGB表記なので混同しやすい部分です。
- 16GBあれば4Kでも大丈夫ですか?
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容量としては4Kでも通用する水準ですが、快適に動くかどうかはVRAM以外にGPU自体の描画性能で決まります。VRAMは「足りているか」を見る条件で、フレームレートそのものはGPUの性能で変わると考えてください。
- Steamのハードウェア調査には自分も参加できますか?
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参加は招待制です。毎月一部の利用者にだけSteam起動時に確認画面が表示され、同意した場合のみ構成が送信されます。自分から申し込むことはできず、断ってもSteamの利用に影響はありません。
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