「RTX 5060」や「RX 9070 XT」など、グラボの型番の読み方が分からず、カタログやスペック表の前で戸惑っていませんか?数字とアルファベットの羅列は、一見すると暗号のようにも見えますよね。
でも実は、グラボ(=グラフィックボード。映像を描くためのパーツ)の型番には明確なルールがあります。押さえるべきポイントは「世代」と「クラス」のたった2つ。この2つの意味が分かるだけで、型番から性能のおおよその位置づけを読み取れるようになるんです。
この記事では、GeForceとRadeonそれぞれの型番の読み方と、型番から性能を見分けるコツを、パソコン初心者の方にも分かるようにやさしく解説します。ゲーミングPC選びの心強い武器になる知識なので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
- グラボの型番を構成する「世代」と「クラス」の意味
- GeForce(RTX)とRadeon(RX)それぞれの型番ルール
- 型番から性能の上下を見分ける3つのコツ
- ゲーム用途での解像度別・クラスの選び方の目安
グラボの型番とは?「世代」と「クラス」が分かれば性能が読める

グラボの型番とは、「どのメーカーの、どの世代の、どのランクの製品か」を示す製品名のことです。一見複雑に見えますが、構成はとてもシンプルなんですよ。
例として「RTX 5060」という型番を分解してみましょう。
- RTX = ブランド名(NVIDIAのGeForceシリーズの現行ブランド)
- 50 = 世代(数字が大きいほど新しい)
- 60 = クラス(同じ世代の中でのランク)
つまりRTX 5060は、「RTX 50シリーズという世代の、60クラスのモデル」と読めます。この読み方さえ知っていれば、細かいスペック表を見なくても、そのグラボがどのあたりの位置づけの製品なのかをざっくり把握できるんです。

型番の数字が大きいほど高性能、って考えていいのかな?
半分正解です。同じ世代の中では、クラスの数字が大きいほど高性能になります。ただし世代が違う場合は、数字の大小だけで単純に比較できません。このあたりの見分け方は、記事の後半で詳しく解説しますね。
なお、「そもそもグラボって何をするパーツ?」という段階の方は、先にGPUの役割をやさしく解説した記事に目を通しておくと、この先の内容がすっと頭に入ってきますよ。
GeForce(NVIDIA)の型番の読み方|RTX 5060を例に分解
まずは、ゲーミングPCで採用例の多いNVIDIAのGeForceシリーズから見ていきましょう。「RTX 5060」を例に、頭から順番に読み解いていきます。
「RTX」はブランド名|旧ブランド「GTX」との違い
RTXは、レイトレーシング(=光の反射や影を現実に近い形で描く技術)に対応した、GeForceの現行ブランド名です。少し前の世代では「GTX」というブランド名が使われていて、中古品や型落ちモデルで今も見かけることがあります。
細かい違いまで覚える必要はありません。「RTXのほうが新しいブランドで、いま売られているモデルはほぼRTX」と押さえておけば大丈夫です。
最初の数字は「世代」=どのくらい新しいか
「RTX 5060」の「50」にあたる部分が世代です。「RTX 50シリーズ」「RTX 40シリーズ」のようにシリーズ名で呼ばれ、数字が大きいほど新しい世代になります。2026年7月時点では、お店で見かける現行モデルはRTX 50シリーズが中心です。
世代が新しくなると、同じクラスでも性能が底上げされたり、新しい機能に対応したりする傾向があります。特にこだわりがなければ、新しい世代から検討するのが基本ですよ。
次の数字は「クラス」=同じ世代の中でのランク
「RTX 5060」の「60」にあたる部分がクラスです。同じ世代の中でのランク分けを表していて、下の表のようなイメージで捉えると分かりやすいですよ。
| クラス | 位置づけ | 向いている使い方の目安 |
|---|---|---|
| 50番台 | エントリー(入門向け) | 軽めのゲームや普段使い |
| 60番台 | スタンダード(定番) | フルHDでのゲーム全般 |
| 70番台 | ミドルハイ | WQHDや高リフレッシュレートでのプレイ |
| 80番台 | ハイエンド | 4K解像度や最高画質設定 |
| 90番台 | フラッグシップ(最上位) | 性能最優先・本格的なクリエイティブ用途 |
売れ筋の中心は60番台と70番台です。性能と価格のバランスが取りやすい定番ゾーンとして、多くのゲーミングPCに採用されています。どれにするか迷ったら、まずこの2つのクラスから見ていくと選びやすいですよ。
末尾の「Ti」「SUPER」は強化版のしるし
型番の末尾に「Ti」や「SUPER」が付くことがあります。これは、同じ数字の無印モデルより性能を一段高めた強化版のしるしです。たとえば「RTX 5060 Ti」なら、「RTX 5060の強化版」という意味になります。
序列のイメージは「無印 → Ti(またはSUPER)→ 1つ上のクラスの無印」という並びです。無印と上位クラスのすき間を埋める存在、と覚えておくと整理しやすいですね。



「RTX 5060」は「50シリーズの60クラス」!この読み方さえ覚えれば、型番はもう怖くないよ!
Radeon(AMD)の型番の読み方|RX 9070 XTを例に


続いて、AMDのRadeonシリーズです。メーカーは違いますが、型番の考え方はGeForceとよく似ています。「RX 9070 XT」を例に分解してみましょう。
| 部分 | 例(RX 9070 XT) | 意味 |
|---|---|---|
| ブランド名 | RX | Radeonシリーズのグラボであることを示す |
| 最初の数字 | 9 | 世代(RX 9000シリーズ) |
| 続く数字 | 070 | クラス(70番台=ミドルハイ) |
| 末尾の文字 | XT | 強化版のしるし |
世代は最初の数字で読み取ります。2026年7月時点では、現行モデルはRX 9000シリーズが中心です。クラスの考え方はGeForceと同じで、60番台は定番、70番台はミドルハイ、というように数字が大きいほど上位になります。
末尾の文字は、何も付かない無印よりも「XT」付きが上位です。世代によっては「XTX」が付く最上位モデルが用意されることもあり、その場合は「無印 → XT → XTX」の順に性能が上がっていきます。
GeForceとRadeonの型番は直接比べられる?
数字の付け方は似ていますが、メーカーが違うため、型番の数字だけで「どちらが高性能か」を直接比較することはできません。メーカーをまたいで比べたいときは、ベンチマーク(=性能を測定するテストの結果)を確認するのが確実です。



「RTX 5070とRX 9070はどっちが上?」のようなメーカーをまたぐ比較は、型番だけでは判断できない点に注意です。レビューやベンチマークを確認しましょう。
ちなみに、グラボを作っているのはNVIDIAとAMDの2社だけではありません。IntelもArcシリーズというグラボを展開しています。気になる方はIntel Arc Graphicsの解説記事もあわせてどうぞ。
型番から性能を見分ける3つのコツ
型番のルールが分かったところで、実際にグラボを比較するときに役立つコツを3つ紹介します。どれもシンプルなので、すぐに実践できますよ。
コツ1:同じ世代なら「クラスの数字」で比べる
同じ世代どうしの比較はシンプルです。RTX 5060とRTX 5070なら、クラスの数字が大きい5070のほうが高性能。まずは「世代をそろえて、クラスの数字で比べる」を基本にしましょう。末尾にTiなどが付いていれば、同じ数字の無印より一段上です。
コツ2:世代が違うときは「型番だけ」で判断しない
注意したいのが、世代をまたいだ比較です。新しい世代の下位クラスが、古い世代の上位クラスに近い性能を発揮することはよくあります。「古いモデルのほうがクラスの数字が大きいから高性能なはず」と思い込んでしまうと、選択を誤ってしまうこともあるんです。
世代が違うモデルで迷ったときは、ベンチマーク結果やレビューを確認して、実際の性能差をチェックするのがおすすめです。
コツ3:ノートPC用は同じ型番でも性能が控えめ
同じ「RTX 5060」という名前でも、ノートPCに搭載されるタイプは、デスクトップ用より性能が控えめになるのが一般的です。ノートPCは消費電力や冷却に制約があるため、同じ型番でも動作を抑えた状態で搭載されているんですね。
ノートPCを検討するときは、「デスクトップと同じ型番=同じ性能」ではない点を頭に入れておきましょう。
ちなみに、CPUの型番にも同じような読み方のルールがあります。CPUの型番の読み方を解説した記事とあわせて読むと、スペック表全体がすらすら読めるようになりますよ。
ゲーム用途での選び方|解像度別に見るクラスの目安


最後に、ここまでの知識を使って、ゲーム用途でグラボを選ぶときの目安を見ていきましょう。ポイントは「モニターの解像度」と「どれくらい滑らかに遊びたいか」の2つです。
| 遊び方の目安 | 検討したいクラス |
|---|---|
| フルHD(1920×1080)で標準的な画質 | 50〜60番台 |
| フルHDで高リフレッシュレート、またはWQHD | 60〜70番台 |
| 4K解像度や最高画質でじっくり楽しむ | 80番台以上 |
これはあくまで一般的な目安です。ゲームタイトルによって要求される性能は大きく変わるので、遊びたいゲームが決まっている場合は、そのゲームの公式サイトにある推奨スペック欄を確認するのが基本になります。
高リフレッシュレート(=画面が1秒間に描き替わる回数が多く、映像が滑らかに見える状態)でのプレイを狙うなら、グラボだけでなくモニター側の対応も必要です。詳しくはリフレッシュレートの解説記事を参考にしてください。
もうひとつ、型番とあわせてチェックしたいのがVRAM(=グラボ専用のメモリ)の容量です。同じクラスでもVRAM容量が異なるモデルが並んでいることがあり、高解像度でのプレイや大作ゲームでは、容量が多いほうが安心感があります。



うちのモニターはフルHDだから、まずは60番台を中心に探せばいいんだね!
まとめ|型番が読めればグラボ選びはぐっと楽になる
最後に、この記事のポイントを振り返りましょう。
- グラボの型番は「ブランド名+世代+クラス(+強化版のしるし)」で構成される
- RTX 5060なら「RTX 50シリーズの60クラス」と読む
- RX 9070 XTなら「RX 9000シリーズの70クラスの強化版」と読む
- 同じ世代ならクラスの数字が大きいほど高性能。世代をまたぐ比較はベンチマークで確認
- ゲーム用途では、モニターの解像度に合わせてクラスを選ぶのが基本
型番の意味が分かると、スペック表やセール情報の見え方がガラッと変わります。「この型番はどの世代の、どのクラスか」を意識するだけで、店頭でもネットでも、自分に合ったモデルを効率よく絞り込めるようになりますよ。
グラボはゲーミングPCの性能を大きく左右する重要なパーツです。焦らずじっくり比較して、自分の遊び方に合った1枚を見つけてくださいね。
- 型番の数字が大きければ、必ず高性能ですか?
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同じメーカー・同じ世代の中では、クラスの数字が大きいほど高性能です。ただし世代やメーカーが違う場合は、数字の大小だけでは比較できません。世代をまたいで比較するときは、ベンチマーク結果やレビューを確認しましょう。
- 同じ「RTX 5060」なのに、いろいろなメーカーから発売されているのはなぜですか?
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グラボの心臓部であるGPUチップはNVIDIAやAMDが開発し、それを搭載したカード製品を各パーツメーカーが設計・販売しているためです。冷却ファンの数やサイズ、見た目は製品ごとに異なりますが、同じ型番であれば基本の性能は大きく変わりません。
- 「Ti」や「XT」が付くと、どのくらい性能が変わりますか?
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モデルによって差は異なりますが、いずれも「同じ数字の無印モデルより一段上」の位置づけです。多くの場合、無印と1つ上のクラスの間を埋める性能になります。正確な差を知りたいときは、ベンチマーク結果を確認するのがおすすめです。
- 自分のパソコンに入っているグラボの型番は、どこで確認できますか?
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Windowsなら、タスクマネージャーの「パフォーマンス」タブにあるGPUの項目で型番を確認できます。購入時の仕様書や、メーカーの製品ページに載っているスペック表でも確認可能です。買い替えを検討する前に、まず今の型番を調べてみましょう。
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