セキュアブートを有効にしようとしても、BIOS(UEFI)の画面で項目が灰色になっていたり、見つからなかったりして、先へ進めないことがあります。
原因は、PCの起動方式がレガシ(CSM)のままか、ディスクの形式がMBRのままであることが中心です。この記事では、今の状態の調べ方と、原因ごとの直し方を順に説明します。
内容は、Activision・Microsoft・ASUS・GIGABYTE・MSIの公式サポートを、10月15日に確認して整理したものです。当サイトが全機種で試したものではないため、操作の前に、PCやマザーボードのメーカーの説明書も確認してください。
- まず、msinfo32で「BIOSモード」と「セキュアブートの状態」を確認する
- BIOSモードがレガシなら、UEFIへの切り替えが必要。切り替える前に、ディスクがGPTか確認する
- ディスクがMBRなら、GPTへの変換が先。UEFIへの切り替えは変換のあと
- 項目が灰色のときは、CSMの無効化・鍵の状態・BIOS更新を確認する
- 変換とBIOS更新の前には、大切なデータのバックアップを取る
セキュアブートが有効化できないときは、まず今の状態を確認する|msinfo32の見方
セキュアブートは、PCの起動時に、信頼できるソフトウェアだけを読み込ませる仕組みです。Microsoftは、最近のPCの多くが対応していても、ファームウェアの設定によっては、使えないかのように表示されることがあると説明しています。
有効化できない原因を探す前に、いまの状態を確認します。Windowsに入れるなら、次の3つの手順で、2か所の表示を見るだけです。
「ファイル名を指定して実行」が開きます。msinfo32と入力して、Enterキーを押します(Activision・ASUS・MSIの案内)。
UEFIと出ていれば、セキュアブートを設定できる起動方式です。レガシと出ていれば、UEFIへの切り替えが必要です(Activision)。
有効ならすでにオンです。無効なら、BIOSで有効にします。サポートされていませんと出たら、マザーボードの資料で対応を確認します(Activision)。
日本語のWindowsでは、「BIOS モード」と「セキュア ブートの状態」という項目名で、「UEFI」「レガシ」「有効」「無効」などの値が表示されます。
Windows 11のPCでも、オンとは限らない
Activisionは、Windows 11のPCでは、TPM 2.0とセキュアブートの両方が、すでに有効になっていることが多いと説明しています。
MSIは、X870・X670・B850・B650などの新しいマザーボードでは、初めから有効だと説明しています。一方、AM4のマザーボードでWindows 10を使っていると、有効になっていないことがあります。
ただしMicrosoftは、Windows 10から11へ上げる要件は、PCをセキュアブートに対応させることだけだと案内しています。オンにすることは、要件に入っていません。
Windows 11を使っていても、msinfo32で確認するのが確実です。
セキュアブートを有効化する基本の手順|BIOS(UEFI)の設定画面で切り替える
セキュアブートの項目が使える状態なら、手順は次のとおりです。ここで説明するのは、MicrosoftとActivisionが案内する一般的な流れです。BIOSの画面は、機種ごとに違います。
Windows 11では、[設定]→[システム]→[回復]を開き、「スタートアップの詳細設定」の[今すぐ再起動]を選びます(Microsoft)。保存していない作業は、先に保存しておきます。
再起動後の画面で、[トラブルシューティング]→[詳細オプション]→[UEFIファームウェア設定]の順に選び、[再起動]を選びます(Microsoft)。
BIOSの「Boot」タブに、セキュアブートの項目があります。見つからないときは、BIOSの検索機能を使います。多くのBIOSにあり、通常はF9キーで開きます。値をEnabled(有効)にします(Activision)。
変更を保存して終了します(一般的にはF10キー)。Windowsが起動したら、もう一度msinfo32で、「セキュア ブートの状態」が有効になったか確認します。
BIOSの設定を誤ると、起動できなくなるなどの問題が起きることがあります。変更の前に、いまの設定の画面をスマートフォンで撮影しておくと、元に戻すときに役立ちます(当サイトの目安)。

BIOSに入るキーは、DeleteキーやF2キーなど、機種で違います。Windowsの「今すぐ再起動」から入れば、キーを探さずに済みます。
項目が灰色で選べない、そもそも見つからないときは、次の見出しの原因を順に確認します。
セキュアブートが有効化できない原因①|起動方式がレガシ(CSM)のまま
セキュアブートの項目が灰色で選べない、見つからないときに、まず疑うのは、起動方式がレガシ(CSM)のままになっていることです。
Microsoftは、セキュアブートの設定には、PCの起動モードを「レガシ」BIOS(CSMモードとも呼ばれる)から、UEFIへ切り替える必要があると説明しています。UEFIとレガシ/CSMの両方を有効にできる機種では、UEFIを最初の、または唯一の選択肢にします。
GIGABYTEの案内では、CSMを無効にすると、セキュアブートの項目が表示されます。MSIも、UEFIに切り替えたあとに、セキュアブートの項目が現れると説明しています。
| メーカー | BIOSの設定の場所と、切り替える値 |
|---|---|
| GIGABYTE | Advanced Mode → Boot → CSM Support を、Disabled(無効)にする |
| MSI | Settings → Advanced → Windows OS Configuration → BIOS CSM/UEFI Mode を、UEFIにする |
| 共通 | Bootの画面にある Boot Mode・Boot Option・UEFI/Legacy Boot などを、UEFIにする(UEFI Only・UEFI Firstでも可)。CSMの項目は無効にする |
出典:GIGABYTE(FAQ 4395。AM4・TRX40のマザーボード向け)、MSI(公式ブログ。AM4のマザーボード向け)、共通はActivision(サポート)の案内。項目名や場所は、機種とBIOSの版で異なります。
ディスクがMBRのまま、起動方式だけを変えないでください。先にディスクをGPTにして、そのあとでUEFIへ切り替えます。MSIとGIGABYTEは、条件を満たさないままセキュアブートを有効にすると、Windowsが起動しなくなる恐れがあると説明しています。



順番は「GPT → UEFI → セキュアブート」と覚えましょう。ディスクの確認は、次の見出しで説明します。
切り替えたあとにWindowsが起動しないとき
GIGABYTEは、有効にしたあとにWindowsが起動しないときの原因として、ディスクの形式・起動モード・ドライバの非互換を挙げています。BIOSに戻り、セキュアブートを無効にするか、CSMを有効(レガシ)に戻すと、元の状態に戻せます。
Microsoftも、問題に対処するため、セキュアブートを一時的に無効にする必要がある場合があると案内しています。問題が解決したら、再び有効にすることを勧めています。
セキュアブートが有効化できない原因②|ディスクがMBRのまま。GPTへ変換する手順
ActivisionとMSIは、セキュアブートの条件として、ディスクがGPT形式であることを挙げています。MBRのままなら、GPTへの変換が必要です。
ディスクがMBRかGPTかを確認する
「ディスクの管理」を開きます(Windowsキー+Rでdiskmgmt.mscと入力)。起動に使うディスク(多くは「ディスク0」)を右クリックして、[プロパティ]を開きます。
[ボリューム]タブの「パーティションのスタイル」を見ます。GPTなら条件を満たしています。MBRなら、変換が必要です(MSIの案内)。
MBR2GPTで変換する前に確認する条件
MBR2GPTは、Windowsに入っている変換ツールです。Microsoftは、ディスク上のデータを変更・削除せずに、MBRからGPTへ変換できると説明しています。ただし、変換できるのは、起動に使うシステムディスクだけです。
- Windows 10なら、バージョン1703以降(Activision)
- 64ビット版のWindowsであること(Activision)
- MBRのパーティションが3つまで。拡張・論理パーティションが無いこと(Activision・Microsoft Learn)
- デュアルブートではないこと(Activision)
- BIOSがUEFIに対応していること(Activision・Microsoft Learn)
- 変換を始める前は、セキュアブートが無効であること(Activision)
- BitLockerなどの暗号化はオフ。Microsoftは、保護を中断すれば変換でき、変換後は保護を作り直す必要があると説明(Activision・Microsoft Learn)
MBR2GPTの変換は、元に戻せません。コマンドの出力にも、変更を元に戻せない旨が表示されます。始める前に、大切なデータのバックアップを取ってください(GIGABYTE・MSIの案内)。
変換の手順|検証→変換→UEFIへ切り替え
「/allowFullOS」は、Windowsを起動したまま変換するためのオプションです。付けない場合、MBR2GPTは、Windows PE(修復用の環境)からしか実行できません(Microsoft Learn)。
スタートで「cmd」と入力し、「コマンドプロンプト」を右クリックして、[管理者として実行]を選びます(Activision・MSI)。
mbr2gpt /validate /allowFullOS と入力して、Enterキーを押します。成功すれば、先へ進めます(Activision)。失敗したときは、変換に進まず、条件を見直します。
mbr2gpt /convert /allowFullOS と入力します。パーティションを少し縮めて、GPTへ変換します(Activision)。
変換後のディスクは、UEFIでしか起動できません。再起動してBIOSに入り、CSMを無効にして、UEFIへ切り替えます。Windowsが起動することを確認してから、セキュアブートを有効にします(Microsoft Learn・Activision)。
MSIは、検証でディスク構成のエラーが出る例として、パーティションが3つを超える場合を挙げています。この場合は、バックアップを取ったうえで、余分なパーティションを整理する必要があります。自信がないときは、PCメーカーのサポートに相談するのが安全です(当サイトの目安)。
セキュアブートが有効化できない原因③|項目はあるのに、鍵とOSタイプの設定で有効にならない
UEFIとGPTの条件を満たしているのに、有効にならないときは、メーカーごとの設定を見ます。ここでは、ASUS・GIGABYTE・MSIが公式に説明している内容を紹介します。
ASUS:OS TypeとSecure Boot Keysを確認する
ASUSのFAQでは、BIOSの[Boot]→[Secure Boot]で、「OS Type」を選びます。初期値は「Other OS」で、この場合、セキュアブートはオフです。「Windows UEFI mode」にすると、オンにできます。
「Secure Boot State」の項目は、初期状態で灰色で、手動では設定できません。鍵(Secure Boot Keys)の状態に連動していて、鍵があると「User」、鍵がないと「Setup」と表示されます。
Windowsでオンと表示されるのは、OS Typeが「Windows UEFI mode」で、かつ鍵がある(User)場合です。鍵がない(Setup)状態では、OS TypeをWindows UEFI modeにしても、オフのままです(ASUS)。
| OS Type | Secure Boot State(鍵) | Windowsでの表示 |
|---|---|---|
| Windows UEFI mode | User (鍵あり) | On(有効) |
| Windows UEFI mode | Setup (鍵なし) | Off(無効) |
| Other OS | User (鍵あり) | Off(無効) |
| Other OS | Setup (鍵なし) | Off(無効) |
出典:ASUSのFAQ(ROG MAXIMUS Z790 HEROの例)。ほかの機種では、画面や操作が異なることがあります。
GIGABYTE:工場出荷時の鍵を入れ直す
GIGABYTEのAM4・TRX40向けのFAQは、CSMを無効にしたあと、セキュアブートのモードを「Custom」にして、工場出荷時の鍵(Factory Keys)を入れ直す手順を案内しています。
[Advanced Mode]→[Boot]→[CSM Support]を「Disabled」にします。無効にすると、セキュアブートの項目が表示されます。
[Boot]→[Secure Boot]→[Secure Boot Mode]を「Custom」にします。
「Install Factory Defaults」というメッセージが出たら「Yes」を選びます。続いて「Reset Without Saving」が出たら、もう一度「Yes」を選びます。鍵が復元されて、再起動します。
「Secure Boot/Enabled」の下の欄が「Active」と表示されれば、有効になっています。
メッセージの文言や項目名は、BIOSの更新で変わることがあります。違うときは、GIGABYTEの公式サイトにあるマザーボードの説明書を参照してください(GIGABYTE)。
MSI:UEFIに切り替えると、項目が現れる
MSIのAM4向けの解説では、[Settings]→[Advanced]→[Windows OS Configuration]で「BIOS CSM/UEFI Mode」をUEFIにすると、セキュアブートの項目が現れます。項目を有効にして、F10キーで保存して再起動します。
項目が見つからない・サポートされていないときは、BIOSの更新を確認する
GIGABYTEは、セキュアブートやAMD CPU fTPMの項目がBIOSに無い原因として、非対応のAMD CPU、またはマザーボードのBIOSの版が合っていない場合を挙げています。公式サイトで最新のBIOSを探して、更新することを勧めています。
MSIも、ゲームとの互換性を高めるため、AM4のマザーボードのBIOS更新を勧めています。BIOSの更新は、失敗すると起動できなくなる恐れがあります。更新の前に、大切なデータのバックアップを取り、更新中は電源を切らないでください(GIGABYTEの案内と当サイトの目安)。
ゲームの警告が出るときの確認|Call of Dutyの診断ツールの表示と直し方
Call of Dutyなどのゲームは、セキュアブートが有効でないと、制限を受けることがあります。Activisionは、Black Ops 7とWarzoneで、TPM 2.0とセキュアブートの両方が必須だと説明しています。
満たさないと、ランクプレイを含む一部のモードやプレイリストに入れず、条件を満たさない他のプレイヤーと同じマッチングに入る場合があるそうです。Modern Warfare 4では、どちらも必須で、満たさないとオンラインのモードを遊べないと説明されています。
MSIのブログも、Battlefield 6とBlack Ops 7が、セキュアブートとTPM 2.0の有効化を求めると説明しています(2025年9月19日付)。満たさないと、起動時に、セキュリティ要件を満たしていないというメッセージが出ます。
診断ツールで、足りない設定を調べる
Activisionは、PCが要件を満たしているかを調べる「Secure Attestation Wizard」を提供しています。PCのBIOS情報を調べて、足りない設定を表示します。主な表示と直す場所は、上の図のとおりです。
実行すると、管理者の許可を求める画面(enrollaik.exe)が出ることがあります。TPM 2.0の設定を確認するための画面で、「はい」を選ぶ必要があると、Activisionは案内しています。
TPM 2.0も必要|確認はtpm.msc
セキュアブートと一緒に、TPM 2.0も求められます。Windowsキー+Rで「tpm.msc」と入力して、状態を見ます。
- 「The TPM is ready for use」と出れば、TPMは使える状態です(Activision)
- 「Compatible TPM cannot be found」と出たら、BIOSで無効か、非対応の可能性があります(Activision)
BIOSでは、Intelなら「Intel PTT」、AMDなら「AMD CPU fTPM」という項目がTPMです(Activision)。GIGABYTEのAM4のマザーボードでは、[Settings]→[AMD CPU fTPM]を「Enabled」にします。
MSIのMAG B550 TOMAHAWKの例では、[Settings]→[Security]→[Trusted Computing]で「Security Device Support」を有効にして、F10キーで保存し、再起動します(MSI)。
各ゲームの推奨スペックは、Modern Warfare 4の推奨スペックの記事、Black Ops 7の推奨スペックの記事、バトルフィールド6の推奨スペックの記事にまとめています。
セキュアブートが有効化できないときのよくある質問
- セキュアブートの項目が灰色で、選べないのはなぜですか?
-
機種によって理由が違います。GIGABYTEとMSIの案内では、CSMを無効にしてUEFIへ切り替えると、項目が現れます。ASUSでは「Secure Boot State」は初めから灰色で、鍵の状態に連動します。
- MBR2GPTで変換すると、データは消えますか?
-
Microsoftは、ディスク上のデータを変更・削除せずに変換できると説明しています。ただし、変換は元に戻せません。始める前に、大切なデータのバックアップを取ってください。
- Windows 11のPCなら、セキュアブートは最初から有効ですか?
-
Activisionは、Windows 11のPCでは、すでに有効になっていることが多いと説明しています。ただし、必ず有効とは限りません。msinfo32の「セキュア ブートの状態」で確認してください。
- BIOSで有効にしたのに、msinfo32が「無効」のままです。なぜですか?
-
ASUSの案内では、OS Typeが「Windows UEFI mode」で、鍵が「User」(あり)のときだけ、オンと表示されます。鍵が「Setup」(なし)だと、オフのままです。GIGABYTEは、工場出荷時の鍵を入れ直す手順を案内しています。
- セキュアブートの証明書の期限切れは、有効化できない原因になりますか?
-
Microsoftは、2011年に発行された証明書が2026年6月から期限切れになり、対応するWindowsでは自動で更新されると説明しています。今回確認した資料に、有効化できない原因とする説明はありません。詳しくは証明書の期限切れの記事をご覧ください。
まとめ:セキュアブートが有効化できないときは、症状から次の一手を決める
セキュアブートは、msinfo32で今の状態を確認してから、原因を順に絞ると、遠回りしにくくなります。症状ごとの次の一手を整理します。
- 項目が無い・灰色(GIGABYTE・MSI):CSMを無効にしてUEFIへ
- ディスクがMBR:MBR2GPTで検証してから変換。元に戻せない点に注意
- ASUSで有効にならない:OS TypeをWindows UEFI modeにして、鍵を確認
- ゲームの警告:診断ツールの表示から、直す場所を決める
- Windowsが起動しない:セキュアブートを無効に戻して、原因を探す
BIOSの画面や項目名は、機種とBIOSの版で異なります。この記事の内容は、2026年10月15日に確認した公式の案内にもとづいています。操作の前には、PCやマザーボードのメーカーの説明書も確認してください。
Windows 10のPCを使い続けるか、買い替えるかで迷うときは、Windows 10を使い続ける方法の記事も参考になります。
参考にした公式の案内は、次のとおりです(すべて2026年10月15日に確認)。
- Activision:Call of DutyのTPM 2.0とセキュアブート(英語)
- Microsoft:Windows 11とセキュア ブート
- Microsoft Learn:MBR2GPT
- ASUS:セキュアブートの有効化・無効化(英語)
- GIGABYTE:AM4・TRX40のマザーボードでセキュアブートとTPM 2.0を有効にする方法(英語)
- MSI:AM4のマザーボードでセキュアブートとTPM 2.0を有効にする方法(英語)
※本記事はPCコンパスが独自に整理した内容で、Activision・Microsoft・ASUS・GIGABYTE・MSIとは関係のない非公式の情報です。
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