ゲーミングPCやグラフィックボードを調べていると、必ず目にするのが「GeForce RTX(ジーフォース アールティーエックス)」という名前です。「そもそもRTXって何?」「昔からよく聞く“GTX”と何が違うの?」と、疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。
とくに中古ショップや通販サイトでは、GTXを搭載したパソコンが手ごろな価格で並んでいることもあり、「安いGTXで十分なのかな?」と迷ってしまいますよね。実はRTXとGTXの間には、数字の新しさだけでは語れない「できることの差」があり、ここを知らずに選ぶと後悔につながることもあります。
この記事では、パソコン初心者の方に向けて、GeForce RTXとは何なのか、GTXとの違いはどこにあるのか、そして今から買うならどちらを選ぶべきなのかを、専門用語をかみくだきながらやさしく解説していきます。
- GeForce RTXの意味とブランドの位置づけ
- RTXとGTXの決定的な違い(レイトレーシング・DLSS)
- RTXの型番の数字のかんたんな読み方
- 今からグラボを選ぶならRTXとGTXどちらが良いか
GeForce RTXとは?NVIDIAの現行ゲーミンググラボブランド

GeForce RTXとは、半導体メーカーのNVIDIA(エヌビディア)が展開している、ゲーム向けグラフィックボード(GPU)の現行ブランドです。グラフィックボードはパソコンの中で映像を描く処理を専門に担当する部品で、ゲームがなめらかに動くかどうかを大きく左右します。
名前の関係を整理すると、「GeForce(ジーフォース)」がブランド全体の名前で、その中に「RTX」や「GTX」といったシリーズ名がある、という構造です。たとえるなら、GeForceが自動車メーカーの名前で、RTXやGTXは車種シリーズの名前、といったイメージですね。
「そもそもグラフィックボード自体がよく分からない…」という方は、先にグラボ(GPU)とは?の記事に目を通しておくと、ここから先の内容がすっと頭に入ってきますよ。
よくある疑問:RTXって、GTXの新しいバージョンってことなの?
大まかにはその理解で合っています。ただしRTXは単なる性能アップ版ではなく、「できること」そのものが増えた世代交代という違いがあります。何が増えたのかは、次の章でくわしく見ていきましょう。
RTXの「RT」はレイトレーシングに由来
RTXという名前は、光の反射や影を本物そっくりに描く「レイトレーシング(Ray Tracing)」という技術に由来するとされています。RTXシリーズには、このレイトレーシングを高速に処理するための専用回路「RTコア」が搭載されていて、これが従来のGTXにはなかった大きな特徴です。
GTXはRTXが登場する前の「旧世代シリーズ」
一方のGTXは、RTXが登場するまでNVIDIAの主力だった旧世代のシリーズ名です。長年ゲーマーに親しまれてきた名前ですが、すでに新モデルの追加は終わっていて、いま市場で見かけるGTXは型落ち品や中古品が中心になっています。
つまり「GTXが悪い製品」というわけではなく、「役目を終えつつある世代」と捉えるのが正確です。ここを踏まえたうえで、両者の違いを具体的に比べていきましょう。
RTXとGTXの違いを比較!カギは「レイトレーシング」と「DLSS」

結論から言うと、RTXとGTXの違いは「レイトレーシング」と「DLSS」という2つの機能に対応しているかどうかに集約されます。まずは全体像を表で整理してみましょう。
| 項目 | GeForce RTX | GeForce GTX |
|---|---|---|
| 位置づけ | 現行の主力シリーズ | 旧世代のシリーズ |
| レイトレーシング | 専用回路(RTコア)で高速処理 | 非対応(専用回路なし) |
| DLSS | 対応(AI用のTensorコア搭載) | 非対応 |
| 新モデルの追加 | 世代ごとに継続中 | すでに終了 |
| 今から買う場合 | おすすめ | 新規購入は非推奨 |
表のとおり、RTXには「映像を美しくする仕組み」と「ゲームを軽くする仕組み」の両方が備わっています。それぞれどんな技術なのか、順番に見ていきましょう。
レイトレーシングとは?光の動きを計算してリアルな映像を作る技術
レイトレーシングとは、光の進み方を1本1本計算して、反射・影・透明感を現実そっくりに描き出す技術です。水たまりに映り込む街のネオンや、ガラス越しにゆらめく光など、これまで作り物っぽくなりがちだった表現が、ぐっと本物に近づきます。
従来の描画方法では、反射や影を「それらしく見せる」工夫で擬似的に表現していました。レイトレーシングは光そのものをシミュレーションするため映像の説得力が段違いですが、そのぶん計算量が膨大で、専用回路(RTコア)を持たないGTXでは実用的な速度で動かすことが難しいのです。
DLSSとは?AIの力でゲームを軽くする技術
DLSSとは、AIの力を借りて低めの解像度で描いた映像を高画質に変換し、なめらかさ(フレームレート)を引き上げる技術です。RTXシリーズに搭載されている「Tensorコア」というAI処理用の回路が、この変換を担当しています。
むずかしそうに聞こえますが、効果はとてもシンプルで「画質をほぼ保ったまま、ゲームの動作が軽くなる」というものです。対応ゲームは年々増えていて、日々のゲームプレイではレイトレーシング以上に恩恵を実感しやすい機能とも言われています。

DLSSは重いゲームの負荷を抑える助けになります。対応ゲームを遊ぶなら、RTXを選ぶ理由になる機能です。
ひとつ補足すると、DLSSは今も進化を続けている技術のため、同じRTXでも世代が古いモデルでは最新機能の一部が使えないことがあります。「RTXならすべて同じ」ではない点だけ、頭の片隅に置いておきましょう。
RTXの型番の読み方を押さえよう
お店や通販サイトでは、「RTX 4060」のようにシリーズ名のうしろへ数字がついた形で売られています。この数字の意味が分かると、グラボ選びが一気にラクになりますよ。
読み方のルールはかんたんで、数字の前半が「世代」、下2桁が「性能ランク」を表しています。たとえば「RTX 4060」なら、「40シリーズという世代の、60ランクのモデル」という意味になります。性能ランクの目安は次のとおりです。
| 下2桁 | 位置づけ | ざっくりイメージ |
|---|---|---|
| 50番台 | エントリー | 軽めのゲーム向け |
| 60番台 | ミドル | 迷ったらココ。人気の定番クラス |
| 70番台 | ミドルハイ | 高画質でしっかり遊びたい人向け |
| 80番台 | ハイエンド | 重量級ゲームも余裕でこなす |
| 90番台 | 最上位 | プロ・こだわり派向け |
また、型番の末尾に「Ti(ティーアイ)」や「SUPER(スーパー)」がつくものは、同じ数字の無印モデルより少し性能を強化した上位版という意味です。
世代が新しいほど基本性能も機能も底上げされるため、「なるべく新しい世代の中から、予算に合うランクを選ぶ」のが失敗しないコツです。型番のさらにくわしい見方は、グラボの型番の読み方の記事で丁寧に解説しているので、あわせて読んでみてくださいね。
今から買うならRTXとGTXのどちらを選ぶ?


結論からお伝えすると、今からグラフィックボードやゲーミングPCを買うなら、RTXシリーズを選ぶのがおすすめです。理由は大きく3つあります。
- GTXは新モデルの追加が終了した旧世代だから
- DLSS対応を前提にしたゲームが増えているから
- サポートや対応ソフトは新しい世代ほど長く続く傾向があるから
最新のゲームほどRTXの機能を前提に作られる流れが強まっていて、GTXとの体験の差は今後さらに広がっていくと考えられます。長く使うものだからこそ、これから買うなら現行世代を選んでおくのが安心です。
中古の「GTX搭載ゲーミングPC」は安いけど大丈夫?
よくある疑問:中古でGTX搭載のゲーミングPCがすごく安く売られてたんだけど、あれじゃダメなのかな?
たしかに中古のGTX搭載機は価格が魅力的で、軽めのゲームなら今でも遊べるタイトルはたくさんあります。ただし、最新ゲームでは推奨環境を満たせない場面が増えてきているのも事実で、「安く買えたのに、遊びたいゲームが快適に動かなかった」という後悔につながりやすいのです。
さらに中古PCには、パーツの消耗具合が外から見えない、保証が短いといったリスクもついて回ります。くわしくは中古ゲーミングPCはやめとけと言われる理由の記事で解説していますが、初心者の方ほど、新品のRTX搭載モデルを選ぶほうが結果的に満足度が高くなりやすいですよ。



目先の安さだけで選ぶと、すぐに買い直しになってかえって高くつくこともあります。慎重に選びたいところですね。
ライバルの「Radeon」という選択肢もある
グラフィックボードには、NVIDIAのGeForceのほかに、AMDというメーカーが展開する「Radeon(ラデオン)」というシリーズもあります。
こちらも人気のある選択肢ですが、利用者が多く情報を探しやすいのはGeForceです。まずはこの記事のRTXの知識を押さえておけば、グラボ選びの土台としては十分ですよ。Radeonとの違いは、また別の記事でくわしく解説しますね。
まとめ:RTXは「今の標準」、GTXは「役目を終えつつある旧世代」
最後に、この記事のポイントを振り返ってみましょう。
- GeForce RTXは、NVIDIAが展開する現行のゲーミンググラボブランド
- GTXはRTX登場前の旧世代シリーズで、新モデルの追加はすでに終了
- 違いのカギは「レイトレーシング」と「DLSS」への対応
- 型番は「世代の数字+性能ランクの数字」の組み合わせで読める
- 今から買うならRTX搭載モデルがおすすめ
RTXとGTXの違いが分かると、ゲーミングPCのスペック表が今までよりぐっと読みやすくなります。今からグラボを選ぶなら、迷わずRTX搭載モデルを軸に検討するのがおすすめです。
新品のRTX搭載ゲーミングPCは、BTOショップの定番であるドスパラなどで幅広いモデルから選べます。自分の遊びたいゲームと予算に合わせて、ぴったりの1台を見つけてくださいね。
- GTX搭載の中古PCを買うのは絶対にダメですか?
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絶対にダメというわけではありません。動画視聴や軽いゲームが目的で、リスクを理解したうえで割り切って使うなら選択肢になります。ただし、最新ゲームを快適に遊びたい方や長く使いたい方には、新品のRTX搭載モデルをおすすめします。
- RTXの「RT」にはどんな意味がありますか?
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光の動きを計算してリアルな映像を作る「レイトレーシング(Ray Tracing)」という技術に由来するとされています。RTXシリーズには、レイトレーシングを高速処理する専用回路「RTコア」が搭載されています。
- DLSSはどんなゲームでも使えますか?
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いいえ、DLSSはゲーム側が対応している場合のみ使えます。対応タイトルは年々増えていますが、すべてのゲームで使えるわけではない点には注意してください。
- GeForceとRadeonはどちらを選べばいいですか?
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どちらにも良さがありますが、初心者の方には利用者が多く情報を探しやすいGeForceが無難です。Radeonとの違いは別の記事でくわしく解説しますので、そちらも参考にしてみてください。
- ノートPC用のRTXとデスクトップ用のRTXは同じ性能ですか?
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名前が同じでも、ノートPC用は消費電力や発熱の制約から、デスクトップ用より性能が控えめになるのが一般的です。型番の数字だけでなく、「ノート向けかどうか」もあわせて確認しましょう。









