最近、パソコンのスペック表やCMで「NPU」という言葉を見かけることが増えましたよね。「CPUとGPUなら聞いたことがあるけれど、NPUって一体何?」と戸惑っている方も多いはずです。
先に結論をお伝えすると、NPUとは、AI処理を専門に担当する「AI専用の頭脳」です。CPU・GPUに続く「3つ目の頭脳」として、いま多くの新しいパソコンに搭載され始めています。
この記事では、NPUの役割やCPU・GPUとの違い、そして話題の「AI PC」「Copilot+ PC」で実際に何ができるのかを、パソコン初心者の方にも分かるようにやさしく解説します。読み終わるころには、スペック表のNPUの項目を見ても迷わなくなりますよ。
- NPUの意味と役割(AI処理専用の頭脳であること)
- CPU・GPU・NPUの違いと役割分担の比較表
- AI PC・Copilot+ PCの意味と、実際にできること
- NPU搭載PCが必要な人・急がなくてもいい人の目安
NPUとは?AI処理を専門に担当する「3つ目の頭脳」

NPUとは「Neural Processing Unit(ニューラル・プロセッシング・ユニット)」の略で、AIに関する計算だけを専門に引き受けるプロセッサ(=計算を担当する部品)のことです。日本語では「AI処理装置」と呼ばれることもあります。
NPUが注目されるようになった背景には、生成AI(=文章や画像を自動で作ってくれるAI)の急速な普及があります。AIの処理には、膨大な単純計算を同時にこなすという独特のクセがあり、何でも屋のCPUに任せると時間も電力も余計にかかってしまうんです。そこで、AIの計算だけを効率よく、少ない電力でこなす専門家として生まれたのがNPUというわけです。
CPU・GPU・NPUは「得意分野が違う3人のチーム」
パソコンの中では、CPU・GPU・NPUがそれぞれの得意分野を分担しています。会社にたとえるなら、CPUは何でもこなす社長、GPUは映像制作の専門部署、NPUはAI専門のエンジニア、といったイメージですね。
| 名称 | 主な役割 | 得意なこと |
|---|---|---|
| CPU | パソコン全体の司令塔 | あらゆる処理を順番に素早くこなす |
| GPU | 映像・グラフィックの専門家 | 大量の計算を同時にこなす(ゲーム・動画向き) |
| NPU | AI処理の専門家 | AIの計算を少ない電力で効率よくこなす |
CPUとGPUの基本をおさらいしたい方は、CPUとは?パソコンの頭脳をやさしく解説した記事やグラボ(GPU)とは?を解説した記事もあわせて読むと、3つの頭脳の関係がスッと理解できますよ。
NPUの性能は「TOPS(トップス)」という単位で表す
NPUの性能はTOPS(トップス)という単位で表されます。TOPSとは、1秒間に何兆回のAI向け計算ができるかを示す数値のことで、たとえば「40TOPS」なら1秒間に40兆回の計算ができる、という意味になります。
細かい仕組みまで覚える必要はありません。スペック表のNPUの欄に「◯◯TOPS」とあったら、数字が大きいほどAI機能を快適に使えると覚えておけばOKです。

頭脳が3つもあるんだね〜。NPUはAI専門の職人さんみたいなものなのか〜
AI PC・Copilot+ PCとは?2つの言葉をやさしく整理
NPUとセットでよく登場するのが、「AI PC」と「Copilot+ PC(コパイロット プラス ピーシー)」という言葉です。似ているようで少し意味が違うので、ここでスッキリ整理しておきましょう。
AI PCとは?NPUを搭載したパソコンの総称
AI PCとは、NPUを搭載し、AI機能を快適に使えるように設計されたパソコンの総称です。実は業界共通の厳密な定義があるわけではなく、メーカーによって「AI対応PC」「AIパソコン」など呼び方もさまざま。まずは「NPU入りのパソコンのこと」とざっくり捉えておけば大丈夫です。
Copilot+ PCとは?マイクロソフトの基準を満たしたAI PC
Copilot+ PCとは、マイクロソフトが定めた基準を満たす、いわば「上位クラスのAI PC」のことです。基準の目安としては、NPU性能が40TOPS以上であること、メモリ16GB以上であることなどが挙げられ、条件を満たしたパソコンではWindowsの高度なAI機能が利用できます。
ただし、細かい要件は今後変更される可能性があります。「NPUがしっかり速いAI PCなんだな」くらいの目安として捉えて、購入するときにメーカーやマイクロソフトの公式情報を確認するのが安心です。
| 呼び方 | ざっくりした意味 | 目安 |
|---|---|---|
| 従来のパソコン | NPUなしのモデルが中心 | AI機能はクラウド頼み |
| AI PC | NPUを搭載したパソコンの総称 | NPUを搭載している |
| Copilot+ PC | マイクロソフトの基準を満たすAI PC | NPU 40TOPS以上・メモリ16GB以上など(目安) |



Copilot+ PCの要件は変わる可能性があります。購入前に公式サイトで最新の表記を確認しておくと安心ですね
NPU搭載のAI PCでできること【体感しやすい機能5つ】


「それで、NPUがあると結局何ができるの?」というのが一番気になるところですよね。NPU搭載のAI PCで実際に体感しやすい代表的な機能は、次の5つです。
- Web会議の背景ぼかし・自動フレーミング:カメラ映りをAIがリアルタイムで調整
- 画像生成・画像編集のAI補助:ペイントなど対応アプリでの生成・加工
- リアルタイム字幕・翻訳:動画や通話の音声にその場で字幕を表示
- 写真やファイルのAI検索・整理:あいまいな言葉でも目的のファイルを探せる
- バッテリー持ちの改善:省エネなNPUがAI処理を肩代わり(ノートPCの場合)
特に分かりやすいのが、Web会議での背景ぼかしや自動フレーミング(=顔が常に画面の中央に来るよう自動調整してくれる機能)です。これまではCPUに負荷がかかって動作が重くなりがちでしたが、NPUが肩代わりすることで、パソコン全体を重くせずに快適な映像処理ができるようになりました。
また、Copilot+ PCでは、ペイントでのAI画像生成の補助機能や、動画・通話の音声にリアルタイムで字幕や翻訳を付けるライブキャプションなど、Windowsに組み込まれたAI機能も使えます(記事執筆時点。使える機能はOSやアプリの対応状況によって変わります)。
もうひとつ見逃せないのがバッテリーへの効果です。電力効率の良いNPUがAI処理を引き受けることでCPUやGPUの負担が減り、ノートパソコンではバッテリー持ちへの良い影響が期待できます。



Web会議が多い人にはうれしい機能ばかり!背景ぼかしがサクサク動くのは快適だよ〜!
ここでひとつ正直にお伝えしておくと、ChatGPTのようなクラウド型AIサービス(=インターネット上のサーバーで処理するAI)は、NPUがないパソコンでも問題なく使えます。NPUの真価は、ネットに繋がなくてもパソコン単体でAI処理ができること、そして写真や音声などのデータを外部に送らずに済む安心感にあります。
NPUは必要?急がなくてもいい?向いている人の目安


ここまで読んで、「じゃあ次に買うパソコンはNPU付きにするべき?」と迷いますよね。結論としては、急いで買い替える必要はないけれど、これから新しく買うならNPU搭載を選んでおくと安心、というのが正直なところです。
NPU搭載PCが向いている人
- Web会議やオンライン授業の頻度が高い人
- 画像生成・文字起こしなどのAI機能をパソコン単体で試したい人
- 長く使いたい人(5年以上使う予定で、将来のAI機能に備えたい人)
今は急がなくてもいい人
- ネット閲覧・動画視聴・事務作業が中心の人
- クラウドAIで十分な人(ChatGPTなどをブラウザで使うだけの人)
- ゲームが最優先の人(NPUよりグラボにお金をかけるほうが効果的)
Windowsのアップデートによって、NPUを活用するAI機能はこれからも増えていくと見られています。長く使うパソコンほど、NPUの有無があとから効いてくる可能性が高いので、「どうせ買うなら付いているものを」くらいの気持ちで選ぶのがちょうどいいですよ。パソコン選び全体の流れを知りたい方は、初めてのパソコンの選び方完全ガイドも参考にしてみてください。
NPU入門におすすめの1台【Core Ultra搭載デスクトップ】
「NPU搭載のパソコン、試してみたいかも」という方に向けて、ドスパラで購入できるNPU内蔵CPUを搭載した入門向けの1台を紹介します。
【AI機能を気軽に試せる入門機】THIRDWAVE AS-C5AIGA-02B


- Core Ultra 5 225
- インテル グラフィックス(内蔵)
- 16GB DDR5
- 500GB Gen4 SSD
- 134,980円(税込・記事執筆時点)



Core Ultra搭載でこの価格!はじめてのAI PCにぴったりの1台だよ〜!
THIRDWAVE AS-C5AIGA-02Bは、NPUを内蔵したインテルのCPU「Core Ultra 5 225」を搭載したデスクトップパソコンです。価格は134,980円(税込・記事執筆時点)と、AI対応CPU搭載機としては手が届きやすい設定になっています。
メモリは16GB DDR5、ストレージは高速な500GB Gen4 SSDと、普段使いとAI機能のお試しには十分な構成です。グラフィックスはCPU内蔵タイプなので重い3Dゲームには向きませんが、ネット・事務作業・Web会議・AI機能の体験といった使い方なら快適にこなせる1台です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| CPU | Core Ultra 5 225(NPU内蔵) |
| グラフィックス | インテル グラフィックス(内蔵) |
| メモリ | 16GB DDR5 |
| ストレージ | 500GB Gen4 SSD |
| 価格 | 134,980円(税込・記事執筆時点) |
デスクトップとノートのどちらにするか迷っている方は、ノートパソコンとデスクトップはどっちがいい?の記事もあわせてチェックしてみてくださいね。ほかのモデルとも見比べたい方は、こちらからどうぞ。
ドスパラ公式サイトでほかのパソコンも見てみるまとめ:NPUは「AI時代の3つ目の頭脳」
- NPUとは、AI処理を専門に担当する「AI専用の頭脳」
- CPUは司令塔、GPUは映像担当、NPUはAI担当という役割分担
- 性能はTOPSで表され、数字が大きいほどAI処理が得意
- Copilot+ PCはNPU 40TOPS以上などが目安のマイクロソフト基準
- これから買うならNPU搭載モデルを選んでおくと将来も安心
NPUはまだ新しい言葉ですが、意味さえ分かってしまえば怖くありません。「AI処理専用の頭脳がひとつ増えた」と覚えておくだけで、スペック表もパソコン売り場の説明もぐっと読みやすくなります。
これからパソコンを新調する方は、ぜひNPU搭載モデルを候補に入れて、少し先のAI時代を先取りしてみてくださいね。
- NPUがないパソコンではAIを使えませんか?
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いいえ、使えます。ChatGPTなどのクラウド型AIサービスはインターネット上のサーバーで処理されるため、NPUがないパソコンでも問題なく利用できます。NPUが活躍するのは、Web会議の背景ぼかしのようにパソコン本体で行うAI処理や、オフライン環境・プライバシーを重視する場面です。
- AI PCとCopilot+ PCはどう違いますか?
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AI PCはNPUを搭載したパソコンの総称で、Copilot+ PCはその中でもマイクロソフトの基準(NPU性能40TOPS以上・メモリ16GB以上などが目安)を満たしたモデルの呼び名です。要件は今後変わる可能性があるため、購入時には公式情報を確認しましょう。
- NPUの性能はどのくらいあれば十分ですか?
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使い方によって変わります。Web会議の背景ぼかしなど軽めの用途なら控えめな性能でも恩恵を感じられますし、Windowsの高度なAI機能までしっかり使いたい場合は、Copilot+ PCの目安である40TOPS以上がひとつの基準になります。
- 今NPUなしのパソコンを買うと損をしますか?
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必ずしも損ではありません。ネット閲覧や事務作業が中心なら、NPUがなくても困る場面はほとんどないでしょう。ただし5年以上長く使う予定なら、今後増えていくAI機能に備えて、NPU搭載モデルを選んでおくほうが安心です。
- NPUはあとから追加や交換ができますか?
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一般的なパソコンでは難しいと考えてください。NPUは多くの場合CPUの中に組み込まれているため、単体での後付けはできません。NPUが欲しい場合は、最初からNPU内蔵CPU(インテルのCore Ultraシリーズなど)を搭載したモデルを選ぶのが確実です。









