ゲーミングPCの見積もりを見て「前より高い?」と感じた方は多いはずです。2026年7月はPCパーツの値上がりがさらに一段進み、CPUやグラフィックスカードの店頭最安値が短期間で大きく動きました。
ただ、相場を数字で追うと「何もかもが上がっている」わけではありません。7月後半にはDDR5メモリや一部のSSDに、はっきりした値下がりも出ています。
この記事では2026年7月30日時点で確認できる直近の調査データだけを使い、CPU・グラボ・メモリ・SSDが今いくらなのかを整理します。そのうえで、これから買う人が何を基準に決めればいいかまでまとめます。
2026年7月はCPUとグラフィックスカードが大きく上昇、メモリとSSDは高値圏ながら7月後半に下落もあり——「一律の高騰」ではありません。
- CPUはAMD Ryzen 9000系を中心に最大35.1%の上昇(2026年7月11〜18日調査)
- グラボはRTX 5070 Ti 16GBの最安値が直近30日で約14.9%上昇(2026年7月28日時点)
- DDR5 16GB×2枚組は2ヶ月ぶりに5万円割れの49,980円。SSDにも大幅な特価が出ている
【結論】2026年7月末、PCパーツの価格はどうなっている?
2026年7月末のPCパーツ相場とは、CPUとグラフィックスカードが強く値上がりする一方で、メモリとSSDは高値圏の中で下落や特価も出ている、方向のそろわない相場です。まずは4点セットの現状を1枚で確認しましょう。
| パーツ | 7月時点の方向 | 具体例(調査時点) |
|---|---|---|
| CPU | 大きく上昇 | Ryzen 5 8600Gが35.1%上昇して36,580円(7月11〜18日調査) |
| グラフィックスカード | 上昇 | RTX 5070 Ti 16GBの最安値175,804円・直近30日で14.9%上昇(7月28日時点) |
| メモリ | 高値圏だが7月後半は下落 | DDR5-6000 16GB×2が約1万円下がり49,980円(7月11〜18日調査) |
| SSD | 高止まりだが特価あり | WD Blue SN5100 4TBが約2万円下がり79,980円(7月11〜18日調査) |
CPU・メモリ・SSDの数字はAKIBA PC Hotline!が2026年7月22〜23日に公開した秋葉原の相場調査(調査期間は7月11〜18日)から、グラボの数字はGAZLOGが7月28日に公開した国内最安値の追跡から引いています。「上がっているもの」と「下がっているもの」が同時に存在するのが今の相場です。
なお、ここで挙げる「最安値」は価格比較サイトや一部店舗での最安値です。近所のショップやBTOメーカーの販売価格がそのまま同じになるわけではありません。

相場は週単位で動きます。価格の数字は必ず調査日とセットで見てくださいね。
CPUとグラフィックスカードの値上がり幅——7月に何が起きたか


AMD Ryzen 9000系が最大35%級の急騰
AKIBA PC Hotline!の「7月後半のCPU価格」(2026年7月23日公開・調査期間7月11〜18日)は、AMDがRyzen 9000を中心に最大35%の急騰、IntelのCore Ultraにも大幅な上昇の動きがあったと伝えています。主な実数値は次のとおりです。
| CPU | 最安値 | 前回調査比 |
|---|---|---|
| Ryzen 9 9900X3D | 112,800円(税込) | +23,620円(+26.5%) |
| Ryzen 5 9600X | 45,200円(税込) | +10,900円(+31.8%) |
| Ryzen 5 8600G | 36,580円(税込) | +9,500円(+35.1%) |
| Core Ultra 5 245K | 43,500円(税込) | +9,010円(+26.1%) |
入門〜中堅どころのRyzen 5 9600Xが1万円以上、率では3割を超える上昇という点が痛いところです。同じ調査では新製品のRyzen 7 7700X3D(8コア16スレッド/基本4.0GHz・最大4.5GHz/L3キャッシュ96MB/TDP 120W)が63,980円で発売されたことも報じられています。
Intel側では、Core Ultra 7 270K Plusが299ドルから349ドルへ、Core Ultra 5 250K Plusが199ドルから229ドルへ公式価格の表記が変わり、Intel自身がサプライチェーンコストの上昇と強い需要を理由に挙げたとGAZLOGやTom’s Hardwareが報じています(2026年7月30日確認。Tom’s Hardwareは記事の一部が会員向けです)。
グラボは「30日で+14.9%」という動き
GAZLOGが2026年7月28日に公開した記事によると、GeForce RTX 5000シリーズの国内最安値は次のように動いています。
| モデル | 最安値(2026年7月28日時点) | 値動き |
|---|---|---|
| RTX 5070 Ti 16GB | 175,804円(税込) | 直近30日で+14.9% |
| RTX 5070 12GB | 103,800円(税込) | 直近30日で+8.4% |
| RTX 5060 Ti 16GB | 96,800円(税込) | 直近数日で数千円の上昇 |
| RTX 5060 | 6万円に迫る水準 | 直近数日で数千円の上昇 |
10万円を切っていたRTX 5070が10万円台に乗ったのは、予算を組んでいた人にとって分かりやすい変化です。グラボの買い時をもう少し広い視野で考えたい方は、グラボの買い時はいつ?2026年夏版も合わせて読んでみてください。
メモリ・SSDは「高値圏の中で一部下落」——数字で見る実像


DDR5 16GB×2枚組が2ヶ月ぶりに5万円割れ
AKIBA PC Hotline!の「7月後半のメモリ価格」(2026年7月23日公開)は、DDR5の16GB×2枚組が2ヶ月ぶりに5万円を割ったと伝えています。下がった製品と上がった製品が混在しているのが今回の特徴です。
| 製品 | 価格 | 前回比 |
|---|---|---|
| DDR5-6000 16GB×2(CFD販売) | 49,980円(税込) | -10,000円 |
| DDR5-5600 32GB×2(G.SKILL) | 79,980円(税込) | -14,500円 |
| DDR5-5600 24GB×2(Crucial) | 68,990円(税込) | -2,990円 |
| DDR5-5600 8GB×2(SanMax) | 29,800円(税込) | -1,000円 |
| DDR4-3200 16GB×2(Kowin) | 29,980円(税込) | -3,000円 |
| DDR5-6400 32GB×2(Crucial) | 111,980円(税込) | +12,180円 |
下がったのは主に標準的な速度の製品で、DDR5-6400のような高速・大容量品はむしろ上昇しています。ゲーム用途なら速度を欲張らず、必要な容量を素直に選ぶほうが今は現実的です。
グラフは同じ調査で確認された各容量の参考価格です(8GB×2・24GB×2・32GB×2はDDR5-5600、16GB×2はDDR5-6000で、速度は同一ではありません)。何GB必要かで迷う場合は、パソコンのメモリは16GBで足りる?で用途別の目安を押さえてから決めるとムダがありません。
SSDは特価の開始と終了で大きく振れる
同じ調査シリーズの「7月後半のSSD価格」(2026年7月22日公開)では、Sandisk(Western Digital)のSSDに複数の値下がりが出ました。
- WD Blue SN5100 4TB:79,980円(約20,000円の下落)
- Kingston NV3 4TB:79,980円(36,000円の下落)
- Kingston NV3 1TB:19,980円(1TBクラスの最安値)
- CFD販売 CSSD-M2O2TP4R7260A00 2TB:34,980円(2TBクラスの最安値)
一方、7月前半の調査ではSamsung「990 PRO」2TBが17.5%下がって79,970円になった反面、WD Black SN8100 8TB(ヒートシンク付)は特価終了で40.0%も上昇しました。SSDは全体の相場より「特価が始まったか終わったか」で価格が大きく振れる点を覚えておくと判断しやすくなります。
製品ごとの選び方はSamsung 990 SSDの性能・価格とゲームPCでの選び方も合わせて見ると分かりやすいです。



SSDは「安いときに買う」が通じるパーツです。用途に合う容量が特価に入ったタイミングが狙い目になります。
なぜ値上がりしているのか——AI需要とメモリ供給をやさしく解説


値上がりの根っこにあるのは、生成AI向けデータセンターのメモリ需要です。PC Watchが2025年12月に公開した特集では、DDR5メモリの32GB×2枚組が同年11月から12月にかけて約2.8倍に上昇したと報じられました。
背景として挙げられていたのが、SamsungとSK hynixがOpenAIへ月間最大90万枚規模のDRAMウェハを供給する契約です。世界のDRAM生産のおよそ4割に相当する規模とされ、AIサーバー向けのHBM(=AI処理向けに積層された超高速メモリ)などが優先されると、私たちが買う一般向けメモリの供給が細ります。
さらにSamsungはDRAM生産を優先するためNANDフラッシュを減産しており、これがSSDの供給にも影響しているとされています。メモリとSSDが同時に上がりやすいのは、この構造が共通しているからです。※いずれも2025年末時点で報じられた内容です。
ほかにも、為替の水準やWindows 10のサポート終了に伴う買い替え需要が重なったという指摘もあります。
「確定した事実」と「リーク情報」を分けて見る
この話題は未確定の情報が混ざりやすいので、性質ごとに分けておきます。
| 内容 | 情報の性質 |
|---|---|
| AKIBA PC Hotline!の店頭相場(Ryzen 9000系の急騰など) | 同じ方法で毎回調査された実測値 |
| Intelの一部CPUの値上げ | 公式価格の表記変更が確認され、Intelもコストと需要を理由に挙げたと報じられている |
| NVIDIAのAIBパートナー(=グラボを製造・販売する提携メーカー)向け供給価格の値上げ | 中国語圏フォーラム発のリーク。公式発表ではない(続報・いずれも2026年7月30日確認) |
| 「2026年中は高止まり」という見通し | 複数メディアの見方で、確定した予測ではない |
リークとされる供給価格の上昇幅は、GDDR7(=グラボに載っている最新世代のメモリ)2GBチップあたり約19ドルの上昇を前提に、8GBで約12,400円、16GBで約26,000円という規模です。適用は2026年第3四半期からとされます。
ただしこれはNVIDIAからの公式発表ではありません。報じた媒体自身も「単純計算であり、そのまま小売価格に反映されるわけではない」と補足しています。正式な価格確定は2026年8月中旬から下旬とも報じられており、今の時点で「いくら上がる」と決め打ちするのは早すぎます。
これから買う人はどう動く?——待つ/今買うの判断軸
よくある疑問:値上がりが落ち着くまで待ったほうが得なんじゃないの?
結論から言うと、「待てば安くなる」という前提は今の相場では成り立ちにくいです。2026年中は高止まりが続くという見方が多いと報じられており、待つあいだにさらに上がる可能性も否定できません。タイプ別に整理します。
- 今すぐゲームを始めたい:待つ理由は弱めです。予算内で構成を確定できるなら動いたほうが計画が立ちます
- 手持ちのPCがまだ動く:急ぐ必要はありません。買い替え予算を用意し、特価が出た時に動くのが得です
- メモリやSSDだけ足したい:7月後半は下落・特価が出ています。必要な容量が安いなら検討してよい時期です
予算配分は「削るところ」を先に決める
全部を良くするのが難しい相場なので、優先順位を先に決めます。ゲーム目的ならグラフィックスカードに予算を寄せ、メモリは16GBから、ストレージは1TBクラスから始めて後で足す——という組み方が現実的です。
メモリとSSDは後から増やせるパーツです。最初から全部を盛らないことが、値上がり局面でのいちばんの防衛策になります。
価格が据え置きに見える製品でも、メモリ容量やストレージの規格がひそかに下げられている場合があると報じられています。金額だけでなく構成表を必ず確認してください。
自作とBTO、今はどちらが現実的か
パーツを1つずつ買い集める自作は、揃えている間に相場が動くリスクを自分で負うことになります。その点、完成品のBTOパソコンは構成と総額が確定した状態で選べるのが強みです。組み立ての手間や初期不良の切り分けも任せられます。
型落ちや中古も選択肢ですが、新品が上がる局面では中古価格も引っ張られやすく、保証の残りや消耗の度合いも読みにくくなります。買い時の考え方はゲーミングPCの買い時はいつ?でセール時期も含めて整理しています。



パーツ相場を毎日追うのが大変なら、構成と価格が決まっている完成品から選ぶのがいちばん楽ですよ。
\構成と価格が決まった状態で選べる/
※価格・在庫は変動します。最新は公式で確認を。
まとめ
- 2026年7月はCPUとグラボが大きく上昇。Ryzen 5 8600Gは35.1%上昇の36,580円、RTX 5070 Ti 16GBの最安値は175,804円(直近30日で+14.9%)
- メモリ・SSDは高値圏ながら7月後半に下落や特価が出ており、「一律の高騰」ではない
- 原因はAI向けデータセンターのメモリ需要。NVIDIAの供給価格値上げはリーク段階で、公式発表ではない
- 待っても安くなる保証はない。優先順位を決め、構成と総額が確定した状態で選べるBTOから見るのが失敗しにくい
次に確認したいのは、自分が買う予定の構成の「今の総額」です。用途に必要なスペックを決めてから総額を比べると、値上がりのニュースに振り回されずに選べます。
- PCパーツの値上がりはいつまで続きますか?
-
2026年中は高止まりが続くという見方が多いと報じられていますが、確定した予測ではありません。グラボは正式な価格が2026年8月中旬から下旬に固まる見込みとも報じられており、そこが一つの節目になりそうです。
- 今買うと損をしますか?
-
待てば必ず安くなるとは言えない相場です。すぐPCが必要なら、予算内で構成を確定できる時点で買うほうが計画は立てやすくなります。手持ちのPCがまだ使えるなら、急がず特価を待つ判断もありです。
- メモリだけ後から足すのはありですか?
-
ありです。2026年7月11〜18日の調査ではDDR5-6000 16GB×2枚組が49,980円まで下がっており、標準的な速度の製品は買いやすくなっています。増設時は規格・容量構成を揃えるのが基本です。
- IntelとAMDでは、どちらの値上がりが大きいですか?
-
2026年7月後半の調査では、AMDのRyzen 9000系を中心に最大35%級の急騰が確認されました。IntelもCore Ultra 5 245Kが9,010円(26.1%)上がって43,500円で、どちらも影響を受けています。
- 中古や型落ちは狙い目ですか?
-
新品が上がると中古価格も引っ張られやすく、値上がり局面では割安感が出にくくなります。保証の残りやSSDの消耗も読みにくいため、初めての1台なら保証付きの新品を優先するほうが安心です。
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