Windows 11に「ポイントインタイムリストア(Point-in-Time Restore)」という新機能が2026年6月に正式登場しました。簡単に言うと、パソコン全体を数時間〜数日前の状態に”丸ごと巻き戻せる”機能です。Windows Updateの後から不具合が起きた、設定を変えすぎて元に戻せなくなった……そんなトラブルを数分で解決できます。
2026年6月25日、マイクロソフト公式ブログにてこの機能の一般提供開始が正式に発表されました。対象はWindows 11 バージョン24H2以降で、HomeからEnterpriseまで全エディションに対応。さらに2026年7月14日(日本時間7月15日)に予定されている大型アップデートでも、この機能を含む多数の新機能が展開される見通しです。
この記事では、ポイントインタイムリストアとはどんな機能なのか、従来の「システムの復元」と何が違うのか、どう設定すればいいのか、そして7月アップデートで追加されるその他の注目機能について、初心者の方にもわかりやすくお伝えします。
- ポイントインタイムリストアの仕組みと対応バージョン
- 従来の「システムの復元」との違い(比較表付き)
- 設定方法と利用時の注意点
- 2026年7月14日の大型アップデートで追加される他の注目機能
「ポイントインタイムリストア」とは?PCを過去の状態に丸ごと巻き戻す新機能

ポイントインタイムリストアとは、Windows 11全体を「ある時点の状態」にまとめて復元できる機能です。OS(Windowsそのもの)だけでなく、インストールしているアプリ・システム設定・個人ファイルも含めて、まるごと数時間前・数十時間前の正常な状態に戻すことができます。
マイクロソフトが2026年6月25日に公式ブログで発表した内容によると、この機能はWindows 11 バージョン24H2以降のすべてのエディション(Home・Pro・Enterprise)で利用できます。しかも特別な専門知識は不要で、機能を有効にしておくだけでWindowsが自動的に復元ポイントを定期保存してくれる仕組みです。
どんな場面で役立つかというと、たとえばこんなシチュエーションです。
- Windows Updateを適用した後から、何か動きがおかしくなった
- ドライバー(周辺機器の動作に必要なソフト)を更新したらプリンターが動かなくなった
- 設定を触りすぎてどこを変えたかわからなくなった
- マルウェア(ウイルス等)に感染し、感染前の状態に戻したい
こういった場面で、「アップデート前の正常な状態に数分で戻せる」のが、ポイントインタイムリストアの最大のメリットです。マイクロソフト公式では「数時間かかる復旧を数分で」と説明しています。

「システムの復元」って昔からあったよね?それとどう違うの?
従来の「システムの復元」と何が違う?比較表で確認
Windowsには以前から「システムの復元」という似た機能が搭載されています。ポイントインタイムリストアは何が進化したのでしょうか?表で比べてみましょう。
| 比較項目 | システムの復元(従来) | ポイントインタイムリストア(新) |
|---|---|---|
| 復元できる対象 | OSとシステム設定のみ | OS・アプリ・設定・個人ファイルも含む |
| 復元ポイントの自動作成 | △(主に大型更新時のみ) | ○(最短4時間ごとに自動作成) |
| 設定の手間 | 少ない | 少ない(オンにするだけ) |
| 目安の所要時間 | 数分〜十数分 | 数分(マイクロソフト公式より) |
| ストレージ使用量 | 可変(設定による) | ドライブ容量の2%(最小2GB)が既定 |
| 対応バージョン | Windows 7以降 | Windows 11 バージョン24H2以降 |
特に大きな違いは2点あります。1つ目は「個人ファイルも復元対象に含まれる」こと。従来のシステムの復元はOSや設定のみが対象で、写真や書類ファイルは別途バックアップが必要でした。2つ目は「自動でこまめに復元ポイントが作られる」こと。従来は大型更新時などに限られていましたが、新機能は最短4時間ごとに自動保存されます。
ただし、すべての個人ファイルが完璧に保護されるわけではありません。復元ポイントを作成した後の変更は失われるという重要な注意点があります(詳しくは後述します)。



ここが大事!個人ファイルも含めてまるごと戻せるのが従来との大きな違いです。特にパソコントラブルが怖い初心者の方には心強い機能ですよ。
設定・使い方はかんたん!3ステップで準備OK


この機能は、難しい操作は一切ありません。マイクロソフト公式の説明によると、設定は「設定アプリ → システム → 回復」から3ステップで完了します。
- ステップ1:「スタート」→「設定」(歯車アイコン)を開く
- ステップ2:「システム」→「回復」の順にクリック
- ステップ3:「ポイントインタイムリストア」の「表示または編集」をクリックし、機能をオンにする
有効化したら、あとはWindowsが自動で定期的に復元ポイントを作成してくれます。標準設定では「24時間ごと」に自動保存され、直近72時間分のポイントが保持されます。もっとこまめに保存したい場合は、間隔を4時間〜24時間の範囲で変更することも可能です(マイクロソフト公式情報より)。
ストレージ(ハードディスクやSSDの保存領域)の使用量は、標準ではCドライブ容量の2%、最小2GBが確保されます。容量が上限に達すると、古い復元ポイントから自動的に削除されるので、手動で管理する手間もかかりません。最大50GBまで設定を広げることも可能です。
実際に復元が必要になったときは、「設定 → システム → 回復」から「今すぐ復元」を選ぶと、復元したい時点をカレンダー形式で選択できる画面が表示されます。直感的な操作で選べるので、パソコンに詳しくない方でも迷わず使えるよう設計されています。



設定さえしておけばあとは自動!「有効にしておくだけ」で守られるのが最高ですね。バックアップが苦手な方にも、これで安心して使えます。
使う前に必ず確認!知っておきたい注意点
便利なポイントインタイムリストアですが、使う前に知っておいてほしいことがあります。マイクロソフト公式が明示している注意点をまとめました。
復元を実行すると、選んだ時点より後に行った変更はすべて失われます。たとえば「48時間前の状態に戻す」と選んだ場合、その48時間の間に作成した書類ファイル・インストールしたアプリ・保存した設定がすべて消えてしまいます。復元前に、最新の大事なファイルは外付けHD・USBメモリ・OneDriveなど別の場所に必ずバックアップしておきましょう。
それ以外にも、以下の点を覚えておいてください。
- 対応バージョンを確認:Windows 11 バージョン24H2以降が必要。Windows 10や古いバージョンのWindows 11では利用不可(バージョンは「設定 → システム → バージョン情報」で確認可能)
- BitLockerを使っている場合:ドライブ暗号化機能BitLockerが有効なPCでは、復元時に「BitLocker回復キー」の入力が求められます。事前にキーをメモしておくこと
- ストレージ空き容量:最低でも2GB以上の空き容量が必要。Cドライブが満杯に近い場合は先に不要ファイルを整理してから
- あくまで補助的な保険:「OneDriveへのクラウド同期」や「外付けHDへの定期バックアップ」との併用が理想的。この機能だけに頼りきらないこと



復元後は「その時点以降に保存したファイル」が消えてしまいます。「念のため最新データをコピーしてから復元する」という手順を忘れずに。「完璧な保険」と思いすぎないことも大切ですよ。
2026年7月アップデートで追加される他の注目機能も見てみよう


マイナビニュースが2026年7月2日に報じたところによると、7月14日の大型アップデートではポイントインタイムリストア以外にも、初心者にとって嬉しい機能改善が多数追加される予定です。特に注目のものをご紹介します。
スクリーンティント(目への負担を軽減)
「スクリーンティント」は、画面全体にやわらかな色をオーバーレイ表示することで目への負担を和らげるアクセシビリティ機能(=様々な方が使いやすくするための配慮機能)です。6種類のプリセットカラーか、自分好みのカスタムカラーを選べます。長時間パソコンを使う方・目が疲れやすい方にとって、嬉しい追加です。
Windows Updateの一時停止がより柔軟に
これまでWindows Updateの停止は最大35日が上限でしたが、新アップデートではカレンダーから停止日を自由に指定できるようになります。事実上、更新を繰り返し延期することが可能に。「重要な作業中に突然更新が始まって困った」という経験のある方には朗報です。ただし、セキュリティ更新を長期間止めることはリスクにもつながるため、緊急のセキュリティパッチは優先的に適用することをおすすめします。
ウィジェットが落ち着いた動作に刷新
タスクバーの「ウィジェット」エリアが刷新され、過剰なアニメーションや演出が削減されます。通知やバッジの動作が控えめになり、より落ち着いた・気が散りにくいデスクトップ環境が実現します。「ウィジェットがうるさくて消してしまった」という方にも再び試してみる価値があるかもしれません。
エクスプローラーの起動が高速化
ファイルを管理する「エクスプローラー」の起動・フォルダ表示が高速化されます。大量のファイルを扱う方、やや古めのパソコンをお使いの方でも、より快適に使えるようになります。
これら以外にも、Bluetooth接続の安定性改善・位置情報サービスの精度向上・Phone Linkの通話機能強化など、合計13の機能追加・改善が2026年7月14日に配信される予定です(マイナビニュース・2026年7月2日付より。配信スケジュールは変更になる場合があります)。
まとめ:Windowsがどんどん「安心して使える」OSに進化している
今回の記事でご紹介した内容をまとめます。
- ポイントインタイムリストアは、2026年6月25日にマイクロソフト公式が正式公開した「PC丸ごと巻き戻し」機能。Windows 11 バージョン24H2以降の全エディションが対象
- OS・アプリ・設定・個人ファイルを含め、直近72時間以内の状態に数分で復元可能
- 設定は「設定 → システム → 回復」でオンにするだけ。有効化後はWindowsが自動で復元ポイントを保存
- 注意:復元すると選んだ時点以降の変更はすべて失われる。復元前に大事なファイルのバックアップを忘れずに
- 2026年7月14日の大型アップデートでは、スクリーンティント・Windows Update柔軟停止・エクスプローラー高速化など13機能が追加予定
「パソコンのトラブルが怖くて設定をなかなか変えられない」という方にとって、ポイントインタイムリストアは大きな安心材料になります。設定はとてもかんたんで、オンにしておくだけ。Windows 11 バージョン24H2以降をお使いの方は、ぜひ今すぐ確認してみてください。



Windowsがどんどん「失敗しても大丈夫」なOSに進化していくのは、初心者の方にとって本当に嬉しいですよね。新機能をうまく活かして、パソコンライフをもっと気軽に楽しんでいきましょう!
- ポイントインタイムリストアはWindows 10でも使えますか?
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いいえ、現時点ではWindows 11 バージョン24H2以降が対象です。Windows 10やそれ以前のバージョンのWindows 11では利用できません。お使いのWindowsのバージョンは「設定 → システム → バージョン情報」で確認できます。
- 復元すると個人ファイル(写真・書類など)は消えますか?
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「選んだ復元時点より後に作成・変更したファイル」は失われます。たとえば「48時間前の状態に戻す」場合、ここ48時間で保存した新しいファイルは消えてしまいます。必ず事前に外付けHDやクラウドへ重要ファイルをコピーしてから復元を行ってください。
- Cドライブの空き容量が少ないと使えませんか?
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最低でも2GB以上の空き容量が必要です。Cドライブが満杯に近い状態では機能しない場合がありますので、不要なファイルや古いアプリを削除して空き容量を確保してから利用してください。
- ウイルスやマルウェアに感染した場合にも復元は有効ですか?
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感染前の状態に復元することは可能ですが、完全な保証はありません。マルウェアの種類によっては復元ポイント自体が影響を受けている場合があります。感染が確認された場合は、まず専門のセキュリティソフトでスキャンを行い、その後で復元の判断をすることをおすすめします。
- 復元ポイントは自動で作られますか?手動で操作が必要ですか?
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機能を有効にしておけば、Windowsが自動的に定期的な復元ポイントを作成します。標準では24時間ごとに自動保存されるので、一度設定してしまえば手動操作は不要です。間隔は4時間〜24時間の範囲で調整することもできます。









