パソコンのメモリって何?知っておきたい基本のキホン

当ページのリンクには広告が含まれています。
パソコンのメモリとは?基本を解説

パソコンを使っていると時々「メモリが足りません」というメッセージを見かけることはありませんか?でも「メモリって何?」と思っている方も多いはず。

今回は、そんなパソコンの頭脳を支えるメモリの基本について、初心者の方にもわかりやすくご紹介していきますね!

この記事で分かること
  • パソコンのメモリ(RAM)ってどんな役割をしているの?
  • メモリにはどんな種類があるの?
  • パソコンの動きが遅いのはメモリが関係しているの?
  • メモリを増やした方がいいのはどんなとき?
  • メモリを買うときに気をつけるポイントは?
  • メモリの付け方の基本手順と注意点
目次

パソコンにおけるメモリの役割

パソコンのメモリ(RAM:ラム)は、わかりやすく言うと「パソコンの作業台」のようなものです。今使っているアプリや開いているファイルなど、パソコンが「今」処理している情報を一時的に置いておく場所なんです。

メモリには以下のような特徴があります:

  • 電源を切ると中身が消えちゃう:メモリは電気が流れているときだけ情報を保存できます
  • とっても速い:ハードディスクやSSDよりもずっと速くデータを取り出せます
  • 一時的な置き場所:作業中のデータを一時的に置いておく場所です

メモリが足りないと、パソコンがカクカク動いたり、突然アプリが終了してしまったりします。特に複数のアプリを同時に使ったり、写真や動画を編集したり、ゲームをしたりするときには、たくさんのメモリが必要になります。

メモリの種類と規格

現在のパソコンでは主に「DDR4」と「DDR5」というメモリが使われています。メモリにはいろいろな規格があって、あなたのパソコンに合うものを選ぶことが大切です。

メモリ規格の移り変わり

規格登場した時期速さの目安主な特徴
DDR2000年頃遅い最初のDDRメモリ
DDR22004年頃DDRの約2倍少し速くなった
DDR32007年頃さらに速く電気も節約できるようになった
DDR42014年頃かなり速い今のパソコンによく使われている
DDR52021年頃超高速最新のパソコンで使われ始めている

メモリの形の違い

デスクトップパソコン(据え置き型)とノートパソコンではメモリの形が違います。

  • デスクトップパソコン:DIMM(ディム)という大きめのサイズ
  • ノートパソコン:SODIMM(ソディム)という小さめのサイズ

買うときには間違えないように気をつけましょう。形が違うと、パソコンに取り付けられません。

パソコンの動作速度とメモリの関係

メモリは「容量」(量)だけでなく、「速度」も大切です。メモリの速度は「MT/s」や「MHz」という単位で表されます。

メモリの量と速さの影響

影響要素少ない/遅い場合十分/速い場合
メモリの量アプリをたくさん開けない、動作がカクカクする複数のアプリをスムーズに使える
メモリの速さデータの処理に時間がかかるサクサク動作する

メモリが足りないと、パソコンはハードディスクやSSDを「代わりのメモリ」として使います。これを「仮想メモリ」と呼びますが、本物のメモリより何十倍も遅いので、パソコンの動きがとても遅くなってしまいます。

メモリ不足のサイン

こんな症状が出たら、メモリ不足かもしれません:

  • アプリを開くのに時間がかかる
  • 複数のアプリを開くと全体的に動きが遅くなる
  • 突然アプリが「応答なし」になる
  • パソコンのランプが頻繁に点滅する
  • 「メモリ不足です」というメッセージが表示される

メモリ増設の判断基準

パソコンのメモリを増やした方がいいかどうかは、使い方によって変わります。

メモリを増やすと効果的なケース

  • メモリの使用率が高い:タスクマネージャー(パソコンの状態を見るツール)でメモリ使用率が常に80%以上になっている
  • 写真・動画の編集をよくする:PhotoshopやPremiere Proなどの画像・動画編集ソフトを使っている
  • たくさんのアプリを同時に使う:ブラウザを開きながら、ワードやエクセル、メールなど複数のアプリを同時に使うことが多い
  • 新しいゲームをする:最新のゲームは大量のメモリを使うことが多い

パソコンのOSごとのおすすめメモリ量

OS最低限必要な量快適に使うのに推奨の量本格的な作業をするなら
Windows 114GB8GB〜16GB16GB以上
Windows 102GB8GB16GB以上
macOS4GB8GB16GB以上
Linux2GB4GB8GB以上

メモリ選びで失敗しないためのポイント

メモリを買うときに一番大切なのは、あなたのパソコンに合うかどうかの確認です。

メモリ選びの重要チェックポイント

  1. パソコンに合う規格かどうか
    • あなたのパソコンが対応している規格(DDR4、DDR5など)を調べる
    • 対応している速度(例:DDR4-2666、DDR4-3200など)も確認する
  2. 最大何GBまで増やせるか
    • パソコンの説明書やメーカーのウェブサイトで調べる
    • 32bit版Windowsは最大4GBまでしか認識できないので注意
  3. メモリを差し込む場所(スロット)の数
    • 空きスロットがあるか確認
    • 何枚まで入れられるか確認
  4. メモリの形の確認
    • デスクトップパソコン:普通はDIMM
    • ノートパソコン:普通はSODIMM

合うメモリを調べる方法

あなたのパソコンに適合するメモリを確認する方法はこちらです:

  1. パソコンメーカーのサイトで調べる
    • パソコンのメーカー(NECやPanasonic、富士通など)のサポートページを見る
    • 自分のパソコンの型番を入力して、対応メモリを調べる
  2. メモリメーカーのツールを使う
    • CrucialやKingstonなどのメモリを作っている会社が提供している「適合メモリ検索ツール」を使う
    • パソコンの型番を入力するだけで、合うメモリを教えてくれます
  3. 今のメモリ情報を確認する
    • Windows:「システム情報」というアプリで現在のメモリ情報を確認できます
    • Mac:「このMacについて」→「システムレポート」で確認できます

メモリ増設の基本手順

メモリの取り付けは、意外と簡単です。でも、正しい手順で行うことが大切です。

デスクトップパソコンの場合

  1. 準備
    • パソコンの電源を切り、コンセントからケーブルを抜く
    • 静電気防止用のリストバンドがあれば、つけておくとより安心
  2. パソコンのケースを開ける
    • 側面のネジを外して、ケースを開ける
  3. メモリを差し込む場所を探す
    • マザーボード(パソコンの基盤)上のメモリスロットを見つける(CPUの近くにあることが多い)
  4. メモリを取り付ける
    • メモリスロットの両端にある白い留め具を開く
    • メモリの切り欠き(へこんでいる部分)とスロットの出っ張りを合わせる
    • メモリをまっすぐ押し込むと、「カチッ」と音がして留め具が自動的に閉じる
  5. 動作確認
    • ケースを閉じて、電源を入れる
    • ちゃんと認識されているか確認する(「システム情報」などで確認できます)

ノートパソコンの場合

ノートパソコンはメーカーや機種によって大きく違いますが、一般的な手順はこんな感じです:

  1. 事前確認
    • 説明書やメーカーのサポートページで増設方法を確認
    • 一部のノートパソコンはメモリを増やせないものもあるので注意
  2. 準備
    • 電源を切り、バッテリーを外せるなら外す
    • 静電気に注意する
  3. メモリカバーを開ける
    • パソコンの裏面にあるメモリ用の小さなカバーのネジを外す
    • カバーを慎重に取り外す
  4. メモリを取り付ける
    • 既存のメモリを外す場合は、両側のクリップを外側に押してから取り出す
    • 新しいメモリを斜めに挿入し、カチッと音がするまで押し下げる
  5. 確認と元に戻す
    • カバーを元に戻し、ネジをしめる
    • バッテリーを戻し、電源を入れて確認する

メモリ増設の注意点

メモリを取り付けるときには、これらの点に気をつけましょう:

  • 静電気に注意:静電気でメモリが壊れることがあるので、金属に触れて体の静電気を逃がしてから作業する
  • 力加減に注意:メモリは強く押しすぎると壊れるので、適度な力で
  • 違う容量のメモリを混ぜる場合:違う容量のメモリを使うとき、最適な性能が出ない場合があるので注意
  • 保証について確認:自分でメモリを増設するとメーカー保証が受けられなくなる場合があるので、事前に確認する

メモリ増設のメリット

メモリを増やすことで、こんな良いことがあります:

  1. パソコン全体が速くなる
    • アプリの起動が速くなる
    • 複数のアプリを同時に使っても快適に動く
  2. いろいろな作業を同時にできる
    • ウェブサイトを見ながら、ワードで文書を作り、音楽を聴くといった「ながら作業」がスムーズに
  3. 重い作業もラクラク
    • 写真や動画の編集
    • 3D作業
    • 大きなデータの処理
  4. 最新のソフトも使える
    • 新しいアプリほど必要なメモリ量が増える傾向があるので、将来の準備にも
  5. パソコンを長く使える
    • 新しいパソコンを買うより、ずっと安く性能アップできる

まとめ

パソコンのメモリは、あなたのパソコンの動きを左右する大切な部品です。メモリが足りないと、パソコンの動きが遅くなったり、フリーズしたりといった問題が起きやすくなります。

メモリの増設は比較的簡単で、費用対効果も高いパソコンの性能アップ方法です。でも、一番大切なのは「自分のパソコンに合うメモリを選ぶこと」。正しいメモリを選んで増やせば、パソコンの動きがグンと良くなります。

特に、いろいろなアプリを同時に使いたい方や、写真・動画編集などの作業をする方は、メモリを増やすことで作業効率がぐっと上がりますよ。

適切なメモリを増やして、ストレスのないパソコンライフを楽しみましょう!

この記事のおさらい
  • メモリはパソコンの「作業台」で、多いほど複数のアプリがスムーズに動く
  • パソコンの動きが遅い、フリーズするなどの症状はメモリ不足のサイン
  • メモリ選びで最重要なのは「自分のパソコンに合う規格」を確認すること
  • 一般的には8〜16GBあれば快適、写真・動画編集、重めのゲームプレイには16GB以上がおすすめ
  • メモリ増設は費用対効果の高いパソコン性能アップ方法
よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

PCコンパス編集部です!

パソコン業界歴20年超のベテランがパソコン初心者~中級者向けにお役立ち情報を発信していきます!

目次