ゲームをしていると、最初は快適なのにしばらくすると急にカクついたり、fpsがガクッと落ちたりする——そんな経験はありませんか?その正体としてよくあるのが「サーマルスロットリング」です。
名前は難しそうですが、仕組みはシンプル。PCが熱くなりすぎないように、自分でわざと性能を落として身を守っているだけなんです。とはいえ、性能が落ちてしまうのは困りますよね。
この記事では、サーマルスロットリングとは何か、なぜ性能が落ちるのかという仕組みから、発動する温度の目安、起きる原因、そして初心者でも今日からできる対策までをまとめて解説します。読み終わるころには「うちのPCのカクつき、これかも」の答えがきっと見つかりますよ。
- サーマルスロットリングで性能が落ちる仕組み
- CPU・GPUが発動する温度の目安
- ゲーム中にfpsが落ちる原因との関係
- 初心者でもできる冷却対策
サーマルスロットリングとは?性能を落として熱から守る仕組み
サーマルスロットリングとは、CPUやGPUが高温になりすぎたときに、自動で動作クロック(=処理の速さ)を下げて発熱を抑える仕組みのことです。「サーマル(thermal=熱の)」+「スロットリング(throttling=絞ること)」という言葉のとおり、熱を理由にパワーを絞っている状態をいいます。
これは不具合ではなく、むしろパーツを壊さないための大切な安全装置です。CPUやGPUは動くほど熱を出しますが、熱くなりすぎると故障や誤動作につながります。そこで温度が一定のラインを超えると、自ら速度を落として熱を下げ、パーツを守ってくれるわけです。
よくある疑問:じゃあ壊れないように守ってくれてるなら、良いことなんじゃないの?
はい、安全装置としては頼もしい仕組みです。ただ、頻繁に発動するとゲームが重くなってしまうので、なるべく発動させない環境を作るのが理想なんです。
なぜクロックを下げると発熱が減るの?
CPUやGPUは、クロックが高い(=速く動く)ほど多くの電力を使い、その分だけ熱を出します。逆にクロックを下げれば消費電力が減り、発熱も抑えられます。サーマルスロットリングは、この関係を利用して「速さ」と引きかえに「温度」を下げているのです。
つまり、性能ダウンは熱を下げるための「やむを得ない代償」。冷却がしっかりしていれば発動せず、本来の性能をずっと出し続けられます。
サーマルスロットリングが発動する温度の目安

「何度になったら発動するの?」というのは気になるところですよね。発動温度はパーツによって決められており、CPUとGPUで少し異なります。おおよその目安は次のとおりです。
| パーツ | 発動温度の目安 | 補足 |
|---|---|---|
| Intel製CPU | 約100℃前後 | この上限温度は「Tjmax」と呼ばれる |
| AMD製CPU(Ryzen) | 約90〜95℃前後 | 製品世代により差がある |
| GPU(グラボ) | 約83〜90℃前後 | クーラー設計で前後する |
ここで大事なのは、「発動温度=すぐ壊れる温度」ではないという点です。これらの温度はメーカーが安全に動けるよう設定した上限であり、そこに達すると自動で速度を落として温度を抑えます。ですから、たまに上限近くまで上がること自体は異常ではありません。

ただ、ゲーム中ずっと上限に張り付いて性能が落ち続けているなら、それは冷却を見直したいサインですね。
なお、上の数値はあくまで一般的な目安です。正確な発動温度はお使いのCPU・GPUの世代やモデルで変わるため、詳しくは各メーカーの公式仕様を確認してください。
fpsが落ちる・カクつく…性能低下との関係


サーマルスロットリングが起きると、クロックが下がるぶん1秒あたりに処理できる量が減ります。ゲームでいえば、これがそのままfps(1秒間に描ける画面の枚数)の低下として表れます。
典型的なのが、「遊び始めは滑らかなのに、10〜20分ほど経つと急にカクつき出す」というパターンです。プレイ開始直後はパーツが冷えていて全力を出せますが、時間が経って温度が上限に達すると発動し、性能が抑えられてfpsが落ちる——という流れですね。
下のグラフは、冷却が十分な場合と、途中でサーマルスロットリングが起きた場合のfpsの推移をイメージにしたものです(あくまで概念図の目安です)。
このように、時間とともにガクッと下がるのがサーマルスロットリングの特徴です。逆に、プレイ開始直後からずっとfpsが低い場合は、熱ではなくスペック不足や設定の問題である可能性が高いので、切り分けの参考にしてください。
よくある疑問:うちのカクつきが熱のせいかどうか、どうやって確かめればいいの?
確かめるには、温度とクロックを表示できる無料の監視ソフト(HWiNFOなど)を使う方法があります。ゲーム中の温度とfpsを一緒に眺めて、fpsが落ちた瞬間に温度が上限近くまで上がっていれば、サーマルスロットリングの可能性大です。逆に温度に余裕があるのにカクつくなら、別の原因を疑いましょう。
サーマルスロットリングが起きる主な原因
そもそも、なぜ温度が上限まで上がってしまうのでしょうか。原因はほとんどの場合「冷やす力が、熱を出す量に追いついていない」ことにあります。よくある原因を整理しました。
- ホコリの蓄積:ファンやヒートシンク(放熱パーツ)にホコリが詰まり、風の通り道がふさがれて冷えにくくなる
- グリスの劣化:CPU/GPUとクーラーの間の熱伝導グリスが年数とともに乾き、熱が伝わりにくくなる
- エアフローの悪さ:ケース内に熱がこもり、クーラーが冷たい空気を吸えていない
- 冷却性能の不足:パーツの発熱量に対して、クーラーやファンの能力が足りていない
- 室温の高さ・設置環境:夏場の高い室温や、吸排気口をふさぐ設置で冷えにくくなる
特に見落とされがちなのがグリスの劣化です。CPUとクーラーの間のグリスは、数年ほど使うと乾いて熱伝導が落ちると言われています。「買った当初より明らかに温度が上がった」という場合は、ホコリ掃除とあわせて疑いたいポイントです。



ノートPCは中が狭くて熱がこもりやすいので、デスクトップより発動しやすい傾向がありますね。
初心者でもできるサーマルスロットリング対策


ここからは実際の対策です。難しい作業ほど効果が大きい一方でリスクもあるため、まずは手軽で安全なものから順に試すのがおすすめです。
1. ホコリを掃除する(まず最初に)
もっとも手軽で効果が出やすいのがホコリ掃除です。ファンや吸気口、ヒートシンクにたまったホコリをエアダスターなどで飛ばすだけで、風の通りが改善して温度が下がることがあります。定期的な掃除は、サーマルスロットリング対策の基本中の基本です。
掃除の前は必ず電源を切り、コンセントを抜いてから作業してください。通電したままの作業は故障や感電の原因になります。
2. ケース内のエアフローを見直す
PCの設置場所も大切です。壁や家具にぴったり付けて吸排気口をふさいでいると、熱がこもりやすくなります。壁から少し離す、密閉された棚の中に置かないといった工夫だけでも、冷えやすさが変わります。ケースファンの数や向きを見直すのも有効です。
3. 電力制限・アンダーボルトで発熱そのものを抑える
やや上級者向けですが、専用ソフトでCPU/GPUの電力を少し絞る「電力制限」や、電圧を下げる「アンダーボルト」で発熱そのものを抑える方法もあります。うまく設定すれば、性能の低下を最小限にしつつ温度と騒音を下げられることがあります。設定は慎重に、少しずつ調整しましょう。
4. グリスの塗り直し・クーラー交換(数年使ったPC向け)
掃除しても温度が高いままなら、劣化したグリスの塗り直しや、より高性能なクーラーへの交換が効果的な場合があります。ただし分解を伴い、慣れていないと部品を傷める可能性がある作業です。自信がなければ、無理をせず専門店に相談するのが安心です。



まずは掃除と設置の見直しから。それだけで解決することも多いので、気負わず試してみてくださいね。
対策しても改善しないなら「冷却が優秀なPC」も選択肢
いろいろ試しても発動が続く場合、そもそも冷却設計に余裕のあるPCに買い替えるのも一つの答えです。ゲーミングPCは高性能なパーツほど発熱も大きいため、しっかり冷やせるケースとクーラーを備えた構成が快適さを左右します。
BTOメーカーのドスパラ(GALLERIAシリーズ)は、エアフローを考えたケース設計のモデルが多く、初心者でも冷却面で安心して選びやすいのが魅力です。最新の価格や具体的な構成は、公式サイトで確認してみてください。



冷却で悩みたくない初心者さんは、冷えやすい設計のBTOを選ぶのが結局いちばんラクで正解ですよ!
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まとめ:サーマルスロットリングは「冷やす」ことで防げる
最後に、この記事の要点を振り返りましょう。
- サーマルスロットリングは、熱からパーツを守るためにクロックを自動で下げる安全機能
- 発動温度の目安はIntel系CPUで約100℃、Ryzenで約90〜95℃、GPUで約83〜90℃前後
- 発動するとfpsが落ちてカクつく。「途中から急に重くなる」のが典型的なサイン
- 主な原因はホコリ・グリス劣化・エアフロー不足など冷却まわり
- 対策は「掃除→設置見直し→電力制限→グリス/クーラー」の順で、手軽なものから
サーマルスロットリング自体は悪者ではなく、大切なパーツを守ってくれる味方です。ただ、頻繁に発動すると本来の性能を出しきれません。ポイントは「しっかり冷やして、そもそも発動させない環境を作る」こと。まずはホコリ掃除と設置の見直しから、気軽に始めてみてくださいね。
これから買い替えを考えるなら、冷却に余裕のある構成を選んでおくと長く快適に遊べます。冷えやすいゲーミングPCを探すなら、ドスパラの公式サイトをのぞいてみてはいかがでしょうか。
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よくある質問(FAQ)
- サーマルスロットリングが起きるとCPUは壊れますか?
-
すぐに壊れることはありません。むしろ発熱で壊れるのを防ぐための安全機能なので、発動=故障ではありません。ただし高温状態が続くのはパーツに良くないため、頻繁に発動するなら冷却を見直すのがおすすめです。
- ゲーム中のCPU温度は何度くらいまでなら大丈夫ですか?
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一般的に、ゲーム中でも80℃台前半までに収まっていれば安心の目安とされます。発動温度(Intel系で約100℃前後)に常に張り付いているようなら、冷却を改善したいサインです。正確な上限はモデルにより異なるため、公式仕様も確認しましょう。
- ホコリ掃除だけでも効果はありますか?
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はい、効果が出やすい対策です。ファンやヒートシンクにたまったホコリを取り除くだけで風通しが良くなり、温度が数℃下がることもあります。まずはここから試すのがおすすめです。作業前は必ず電源を切り、コンセントを抜いてください。
- ノートパソコンでも起きますか?
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起きます。ノートPCは内部が狭く熱がこもりやすいため、デスクトップより発動しやすい傾向があります。底面の吸気口をふさがない、冷却台を使うといった工夫が有効です。









